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『今回も大活躍ですね、ニコラス・プライスさん』
画面には、大好きな彼が今日も輝いている。人によっては胡散臭く見えるという笑みは、俺にとっては輝かしい笑みにしか見えないし更に後方からライトでも当てているのでは?と思うほどに眩しく感じている。
黒く艶のある長い髪を肩の上に流し、役に合わせたメイクも似合っている。
あぁ、今日も幸せです。
ありがとうございます、ニコラス様。
テレビの前で両手を合わせ、今日も良い日になる!とテンション高く家を飛び出した。
今日も今日とてニコラス様の歌を聴きながら大学へと向かえば、目の前に長身の友人が歩いているのが見えた。
「ダニエル!おはよう!」
「あぁ、おはようございます、ナサニエルさん。今日もお元気そうですね」
「あぁ!ニコラス様のお顔を朝から拝見できたからな!」
ニコニコと笑みを浮かべながらそう答えれば、友人であるダニエル・バーンズは、何かを思い出したかのようにあ、と言った後、整った唇を左右均等に上げた。
「そうです。ナサニエルさん、本日お時間ございますか?ニコラスさんのライブチケットを入手したのですが、ご一緒にいかがですか?」
「え!」
それは嬉しい。
生のニコラス様を見れる機会なんて、今回を逃すと次はいつになるのか分からない。
「行きたい!あ、でも、良いのか?俺が一緒に行っても」
「えぇ、勿論です。どうせなら、喜んでくださる方と一緒に行きたいですから。そうしましたら、そうですね……16時に校門前で待ち合わせるのはいかがでしょうか?」
「良いぞ!今日はそれくらいには講義終わるし」
「決定ですね、ではお待ちしてますね」
そう言って優美な笑みを浮かべながら去っていったダニエルの背中に向かって何度も何度も感謝の言葉を呟いた。
画面には、大好きな彼が今日も輝いている。人によっては胡散臭く見えるという笑みは、俺にとっては輝かしい笑みにしか見えないし更に後方からライトでも当てているのでは?と思うほどに眩しく感じている。
黒く艶のある長い髪を肩の上に流し、役に合わせたメイクも似合っている。
あぁ、今日も幸せです。
ありがとうございます、ニコラス様。
テレビの前で両手を合わせ、今日も良い日になる!とテンション高く家を飛び出した。
今日も今日とてニコラス様の歌を聴きながら大学へと向かえば、目の前に長身の友人が歩いているのが見えた。
「ダニエル!おはよう!」
「あぁ、おはようございます、ナサニエルさん。今日もお元気そうですね」
「あぁ!ニコラス様のお顔を朝から拝見できたからな!」
ニコニコと笑みを浮かべながらそう答えれば、友人であるダニエル・バーンズは、何かを思い出したかのようにあ、と言った後、整った唇を左右均等に上げた。
「そうです。ナサニエルさん、本日お時間ございますか?ニコラスさんのライブチケットを入手したのですが、ご一緒にいかがですか?」
「え!」
それは嬉しい。
生のニコラス様を見れる機会なんて、今回を逃すと次はいつになるのか分からない。
「行きたい!あ、でも、良いのか?俺が一緒に行っても」
「えぇ、勿論です。どうせなら、喜んでくださる方と一緒に行きたいですから。そうしましたら、そうですね……16時に校門前で待ち合わせるのはいかがでしょうか?」
「良いぞ!今日はそれくらいには講義終わるし」
「決定ですね、ではお待ちしてますね」
そう言って優美な笑みを浮かべながら去っていったダニエルの背中に向かって何度も何度も感謝の言葉を呟いた。
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