カランコエの咲く所で

mahiro

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ジョゼに力を預けてないってどういうことだ?
預けたら出来るのか?


「うう、でも折角イヴの側にいたのに……それにまさかご主人がそんな風に思っていたなんて思わなくって」


そうだよなぁ、俺も思わなかったもんな。

ゲルハルトは俺から少し離れるとジョゼの頭をわしゃわしゃと撫でた。


「大丈夫、気にするな。今回はイヴも無事だったわけだしね」


「うん………」


優しく撫で付けるゲルハルトの表情はいくらか和らいでいて、少し落ち着いたようだ。


「さぁて、皆が無事に帰ってこれたわけだし、ご飯にしようか」


「うん!」


いつもと変わらぬ明るさでゲルハルトはそう言えば、ゆっくりと立ち上がって、先に部屋の中に入った。
そのあとをジョゼも追いかけていく。
俺はそれを見ながら、あの一件が俺が思っていたよりもゲルハルトやジョゼに大きな衝撃を与えていたのだと知った。
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