カランコエの咲く所で

mahiro

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家でもたまに見かけるが、何という花なのだろう。


「『カランコエ』という花ですよ」


そこへ最近になってよく会うようになったエクベルトが、花束を抱えてやってきた。
エクベルトと一緒にヨーゼフとも会いたいが、未だに直接会えていない。
会ったとカウントして良いのか分からない、夢の中での再会が最後だ。
もう俺に近づいてきた奴らは捕らえられたのだし、施設だってなくなったのだから会わせてくれても良いと思うのだが、エクベルトからの許可がなかなかおりない。
ちなみにゲルハルトからも同様におりていない。
ゲルハルトに関しては、再会したときのことをあまりよく思っていないようで、口では会えて良かったね、とは言っているが、表情と言葉が合っていない。
あれは完全に怒ってる。
あのときは怒ってなかったっていうのに。


「異国の花なんですが、綺麗ですよね。ちなみに花言葉は『幸福を告げる』、『たくさんの小さな思い出』、『あなたを守る』だとか」


「詳しいな、俺そういうの全く知らない」


「私も詳しくないですよ、ちょっと調べてみる機会があって知っただけです。他の花は分かりませんし」
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