カランコエの咲く所で

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「会えてよかったねって思うかな。会えたってことは、エクベルトが会わせても問題ない状況になったって判断したからだと思うし」


ゲルハルトはそう言うと俺から離れ、キッチンへと向かっていった。


「イヴだって会って無事を確かめたかったでしょ？本当に助けられていたのかどうかって。あの人物は本当に偽物だったのかどうかって」


「そりゃ……確証は得られてなかったけど、夢の中で会ったって感じだから信用できるのか怪しいけど、ただの夢なら起きたら忘れてるよな」


夢ならこんな鮮明に覚えているなんて可笑しい。


「どうやらイヴが会ったのは本人みたいだよ。ほら、使いが来てる」


使いとは何だとゲルハルトが指差した窓を見てみれば、そこには白い鳥が窓をつついていた。
黒い小さな嘴には小さな紙が咥えられているのが見える。
ゲルハルトは鳥からそれを預かると、すぐに燃やしていた。


「『勝手に眠らせてごめんね。でも、少しでも二人で会えて嬉しかったよ。これからも元気でいてね』だってさ。何、イヴってば眠らされてたの？」