カランコエの咲く所で

mahiro

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ゲルハルトの言葉に、目の前に立つ二人は悔しそうに顔を歪めた。
どうやらゲルハルトの言っていることは本当のようだ。
だとすると、俺は実際にはいないヨーゼフと共に生活を送っていたことになる。
 

「あぁ、やっぱりダメかぁ」


「上手く行ったと思ったのになぁ」


その声とともにヨーゼフらしき人物が表情を歪めながら言った。
その横でエクベルトらしき人物も顔を強ばらせながら頷いているのが見えた。


「確かに先輩あなたの言う通り、私とヨーゼフは偽者です。能力も正式なものではないです」


「やっぱりね、だと思ってたよ。まぁ、最初から本物だと思ってもいなかったし、能力がないのも見たときから知っていたけどね。さぁ、ここからが本題だ。君たちの目的は何?誤魔化さないでちゃんと答えて貰おうかな」
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