カランコエの咲く所で

mahiro

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「じゃあ、さっきまでいた二人も俺が作り出したものってことか?」


「いいや、それは違うよ。イヴ君の作り出した世界でのヨーゼフが能力を開花させたと言い出したときから別人がヨーゼフに成りすましていたんだよ」


「つまり、別人が俺の作り出した世界に紛れ込んで来たということか?」


「そういうこと。上手いことシンクロして入れていたみたいだから、違和感なく入っていたみたいだね。それには俺も村長も驚いたね。これは一体何事だって。誰なんだあいつはって」


そりゃあ、今までひとりで幻覚に囚われるような生活を送っていた所に、英雄の子供に似せた人物が入り込んだようなものなのだから。


「最初イヴ君の仲間が来たのかと思ったんだよ。イヴ君に大して何する訳でもなかったし。でも、仲間ならすぐに連れ出すかと思えば連れ出さないし、現れた以外に変な動きは見られなかったから、暫く様子を見ることになったんだけど……割りとすぐにヨーゼフの偽者は能力が使えなくなっていたみたいだし、何処から情報を得たのかここに居るのはずのないエクベルトまで出現し始めるし、これはまずい事態が起き始めてるって警戒をしていたわけ。そこへ俺が任務と称して彼らにありもしない任務を与えたんだよ。彼らは本物の魔法使いじゃないみたいでね、作り出したよく分からない力を上手くコントロール出来ず、四苦八苦してたみたいだね。エクベルトの偽者に関しては能力値が低すぎて、手伝いにもなっていなかったかな」
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