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クラリッサの相手

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意外なバートン侯爵の溺愛ぶりにビックリしました。

「クラリッサのお父様はもしあなたが好きな人が出来て結婚したいと言ったら、どうされるのかしら?」
ふと思った事を口にしました。
今は縁談の話を断っている状態みたいだけど、クラリッサに直接アタックする男性が出てくるかもしれない。

「それは私にも想像がつきませんわ。
きっと反対するのかしらね。
お母様は喜ぶと思うけど」

「クラリッサ自身はどうしたいの?」
エミリーが聞きます。

「そうですわねぇ…
侯爵家の娘に生まれてずっと家の為の結婚をするのだろうと思っていましたわ。
お父様やお母様は何も仰らなかったけど、家庭教師の先生方にはよくそう言われていたし。
顔が好みでなくても、性格に少し難があっても何とかなるなんて無責任な事を仰る先生もいたわね。
でも…
アンジェやエミリーを見ていると出来るならお互いに敬愛出来るような相手がいいと思ってしまいますわ」
クラリッサは少し寂しそうに淡々と言います。

「なら、先ずはクラリッサがどの様な方がいいか考えてみましょうよ」
エミリーがクラリッサの手を握り言います。

「そうね、それが分からないともしお誘いがあってもいい相手を見極められないわ」
キャロルも同意します。

「え? そんな事いきなり言われましても分かりませんわ」
慌てるクラリッサ。

「でも、クラリッサよりは背が高い方がいいでしょ?」
「そうそう、それと成績だってクラリッサより上のがいいわよね?」
「そんなこと言うと人数が絞られすぎない?」
「クラリッサに優しいって言うのは譲れないでしょう?」

エミリーとキャロルそれにアンヌまで加わって、男性の特長を上げて生きます。

クラリッサはそれをポカンと横で見ていますが皆の話を聞きながら、誰かを思い浮かべているようにも見えるのは私の気の所為でしょうか?
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