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セルビ様の気持ち

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セルビ様は私がライアン様を避けて行動する姿などを見守ってきていろいろ考えたのだと言いました。

自分では一体何がそんなにセルビ様に興味深く響いたのか、分かりません。


「それより、聞きましたよ。災難でしたね。
もう大丈夫なのですか?」
セルビ様はバルバラ様に拉致された事を言っているようです。


「はい、もうすっかり。
元の生活に戻っています」

「学校でのジュリアス殿下のお妃選びの騒ぎはここまで聞こえて来ておりました。
あなたの活躍もね」

「出来れば、もう王家とは関わりたくなかったって言うのが本音ですが、そうもいかなくて。
流石に王妃様じきじきのお願いを断れる訳もなく、観念したのですわ」
王宮内にいると言うのに、セルビ様しかいないと思ってついつ本音がでてしまったわ。


「王妃様にとってあなたはもっとも信頼出来る存在ですからね」

「そうでしょうか? もう息子の婚約者ではありませんよ?」

「私が王妃様から命を受けていた事は知っているでしょ?
あの方はライアン殿下よりもあなたを優先していたのですよ」

「確かにとてもよくはして頂いていました。
拉致された後も何度も謝って頂きましたし、王妃様には今でも娘同然だともおっしゃって頂きました」

「おっしゃる通りです。
王妃様にとっては婚約解消もあなたの為に動いたのですよ。
ファンブール公国との繋がり強化なんて陛下を説得する建前でしかない。
王妃様のあなたへの気持ちは受け止めて上げて下さい」

セルビ様は私が王妃様から距離を置かないで欲しいといっているのかな?

「ええ、分かっております。
この後も王妃様にご挨拶にいく予定ですわ」

「そうですか」
少しホッとして見えるセルビ様。
彼の中では仕える序列がありそうだ。
彼は今でも王妃様を一番大事な主人と思っていそうだな。

「話はかわりますが、セルビ様は私が見た未来の話を覚えておいでですか?」

いよいよ、本題に入ります。
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