上 下
218 / 286

ニヤケが止まりません

しおりを挟む
「正直、私が無事に婚約解消をして未来が変わっているので、どこまで私の記憶と重なる所が出てくるのか、私にも分からないのです。
でも、ちょっとでも懸念があるなら、払拭しておきたいのです。
もともとライアン殿下と結ばれたのは男爵令嬢でアンヌリーブ様ではありませんでした。
そこを取っても違った未来になったので、もしかしたらアンヌにフリオール様が興味を示される事はないかもしれません。
でも、可能性が0でない限り念には念を入れたいのです。
私はアンヌのためなら、石ころ1つでも取り除いて置くつもりです」
話しているうちになぜか握り拳を作り力説してしまった。

いけません、友達の事になるとついついムキになってしまう私。
こちらを目を丸くして見ているジュリアス様。

「ぷっ! くっくっく…」
何か凄い笑いを堪えられている。
そんなに可笑しかったかしら?

「ジュリアス殿下? 私は本気で言っていますのよ」
こちらも赤くなる顔を横に向けながら、真面目にいいます。

「ご、ごめんなさい。姉上があまりにもムキになって言うものですから… 
姉上はアンヌ姉上様をとても大切に思っていらっしゃる事がよく分かりました。
アンヌ姉上様も姉上の事となると同じ様な反応をよく示されるのです」

「それは、初耳です」
そう言えば、学校から王宮に戻ってからのアンヌの様子はあまり知らなかったな。

ジュリアス殿下も直接会いに行く事はないが、王妃様を通じてお聞きになったり、王妃様と3人で会う事はあるそうだ。

アンヌは私の話を出すと話が止まらなくなるとジュリアス様は笑って言った。

そんな事を言われると嬉しさと照れる気持ちでソワソワしてしまう。

今はそれよりはもこれからの対応をお願いするためにジュリアス様を納得させないといけないのに…。
どうしましょう顔のニヤケが我慢出来ない。

しおりを挟む
感想 25

あなたにおすすめの小説

婚約者が不倫しても平気です~公爵令嬢は案外冷静~

岡暁舟
恋愛
公爵令嬢アンナの婚約者:スティーブンが不倫をして…でも、アンナは平気だった。そこに真実の愛がないことなんて、最初から分かっていたから。

推しに婚約破棄されたとしても可愛いので許す

まと
恋愛
転生したのは悪役令嬢。いやなんで??愛する皆に嫌がらせなんて出来る訳がない。 もう愛でるしかないやん。それしかないやんな悪役令嬢が、皆の幸せの為に奮闘するお話。

わたくし、残念ながらその書類にはサインしておりませんの。

朝霧心惺
恋愛
「リリーシア・ソフィア・リーラー。冷酷卑劣な守銭奴女め、今この瞬間を持って俺は、貴様との婚約を破棄する!!」  テオドール・ライリッヒ・クロイツ侯爵令息に高らかと告げられた言葉に、リリーシアは純白の髪を靡かせ高圧的に微笑みながら首を傾げる。 「誰と誰の婚約ですって?」 「俺と!お前のだよ!!」  怒り心頭のテオドールに向け、リリーシアは真実を告げる。 「わたくし、残念ながらその書類にはサインしておりませんの」

白い結婚のはずなのに、なぜ私を殺そうとしたのですか? など、恋愛小説短編集

ミィタソ
恋愛
時間がないときにも読めるショートや短編の恋愛小説になります。 ゾワッとする復讐劇から甘いラブストーリーまで、様々なジャンルが詰め込まれています。

突然決められた婚約者は人気者だそうです。押し付けられたに違いないので断ってもらおうと思います。

橘ハルシ
恋愛
 ごくごく普通の伯爵令嬢リーディアに、突然、降って湧いた婚約話。相手は、騎士団長の叔父の部下。侍女に聞くと、どうやら社交界で超人気の男性らしい。こんな釣り合わない相手、絶対に叔父が権力を使って、無理強いしたに違いない!  リーディアは相手に遠慮なく断ってくれるよう頼みに騎士団へ乗り込むが、両親も叔父も相手のことを教えてくれなかったため、全く知らない相手を一人で探す羽目になる。  怪しい変装をして、騎士団内をうろついていたリーディアは一人の青年と出会い、そのまま一緒に婚約者候補を探すことに。  しかしその青年といるうちに、リーディアは彼に好意を抱いてしまう。 全21話(本編20話+番外編1話)です。

二度捨てられた白魔女王女は、もうのんびりワンコと暮らすことにしました ~え? ワンコが王子とか聞いてません~

吉高 花
恋愛
魔力があった、ただそれだけの理由で王女なのに捨て子として育ったマルガレーテは、隣国との政略結婚のためだけにある日突然王女として引っぱりだされ、そして追放同然に邪悪な国と恐れられるルトリアへと送られた。  そしてルトリアでの魔力判定により、初めて自分が白の魔力を持つ者と知る。しかし白の魔力を持つ者は、ルトリアではもれなく短命となる運命だった。  これでは妃なんぞには出来ぬとまたもや辺鄙な離宮に追放されてしまったマルガレーテ。  しかし彼女はその地で偶然に病床の王妃を救い、そして流れ着いたワンコにも慕われて、生まれて初めて自分が幸せでいられる居場所を得る。  もうこのまま幸せにここでのんびり余生を送りたい。そう思っていたマルガレーテは、しかし愛するワンコが実は自分の婚約者である王子だったと知ったとき、彼を救うために、命を賭けて自分の「レイテの魔女」としての希有な能力を使うことを決めたのだった。  不幸な生い立ちと境遇だった王女が追放先でひたすら周りに愛され、可愛がられ、大切な人たちを救ったり救われたりしながら幸せになるお話。  このお話は「独身主義の魔女ですが、ワンコな公爵様がなぜか離してくれません」のスピンオフとなりますが、この話だけでも読めるようになっています。

モブに転生したので前世の好みで選んだモブに求婚しても良いよね?

狗沙萌稚
恋愛
乙女ゲーム大好き!漫画大好き!な普通の平凡の女子大生、水野幸子はなんと大好きだった乙女ゲームの世界に転生?! 悪役令嬢だったらどうしよう〜!! ……あっ、ただのモブですか。 いや、良いんですけどね…婚約破棄とか断罪されたりとか嫌だから……。 じゃあヒロインでも悪役令嬢でもないなら 乙女ゲームのキャラとは関係無いモブ君にアタックしても良いですよね?

乙女ゲームの正しい進め方

みおな
恋愛
 乙女ゲームの世界に転生しました。 目の前には、ヒロインや攻略対象たちがいます。  私はこの乙女ゲームが大好きでした。 心優しいヒロイン。そのヒロインが出会う王子様たち攻略対象。  だから、彼らが今流行りのザマァされるラノベ展開にならないように、キッチリと指導してあげるつもりです。  彼らには幸せになってもらいたいですから。

処理中です...