105 / 285
あれよ。あれ!
しおりを挟む
そんなことを考えているうちに、曲が終わった。
皆の方に向かいお辞儀をすると、拍手をもらった。
そしてエリノア様が駆け寄ってくると、またしても抱きしめられた。
うれしいけど、こんなに美しい人にいきなり抱きしめられるとドキドキしてしまう。
「アンジェリーナ様、素晴らしかったわ もう本当に私の期待以上なんだから!」
「よ、喜んで頂けて何よりです」
「母上、アンジェがびっくりしてますよ」
「ああ、ごめんなさい つい…」
やっと放してもらえました。
ランドルフ様もやってきて
「アンジェリーナ嬢すばらしかったよ!
正直これ程とは思わなかった。
ヴォルフ お前腕をあげたんじゃないか?」と聞いてきます。
「アンジェのダンスレッスンに付き合っているからね
年末の休みは、剣の鍛練より頑張ったんじゃないかなぁ」
と冗談を言ってます。
まあ、あながち嘘じゃありませんけど。
「じゃあアンジェリーナ様がいる間はここでもダンスレッスンは必須よね?」
とエリノア様に念を押されます。
これはエリノア様もご一緒に参加なされそうですね。
私としては、うれしいですけど…
ヴォルフ様は複雑なお顔をされています。
あの時は嬉しくて毎日3時間くらい付き合わせてしまったものね。
さすがにそんなには、やらないですよ。
なんにせよ、得意なダンスを認めてもらえるのはとても嬉しいし、一段とご家族と距離を縮められた様です。
◇◇◇◇◇◇◇◇
次の日、今度はちゃんと支度を済ませてから庭の散歩をします。
昨日は訓練場の方へは行かずちゃんとお庭を巡ります。
庭の中央辺りにガゼボがあり、そこでマリウス様が本を読んでいました。
「マリウス様、おはようございます。
何を読んでいらっしゃるの?」
「やあ、アンジェリーナ嬢 おはようございます。
植物の生育に関する本です。
私の研究ですよ」
「マリウス様はこの領内の作物について考えていらっしゃると聞きましたわ」
「まあね。 ここはルフェーヴルの中でも1番北東に当たるんだ。
西側は山に囲まれちゃってるし気候的にはいいけど、小麦を育てられる場所が少ないのさ」
なるほど、この世界…と言うよりこの国は小麦が主食とされているものね。
「高く険しい山が背後にあるから、鉱山などで賄い他領から小麦を買っている、住んでいる領民の食料くらいは領内で補えるようにしたいんだよ」
辺境領は広いけど、1/3が山岳地帯
1/3が荒れ地なのだそう。
それだと、住んでる領民が作る作物だけでは大変なのかもしれない。
あれ?
荒れ地でも育つものってなんだっけ?
前世でなんかあったような…
私知ってる… たぶん知ってる…
荒れ地や開墾地とかでも育つからって…
このところ元のアンジェリーナとの融合が進んで別人格の部分が少なくなってきてる。
その所為か前世の細かな記憶は頑張らないと思い出せなくなっていた。
こちらでも使える共通な情報は比較的記憶として定着したんだけどね。
んー 思い出せない… ここまででかかっているのに…
ここに来て、おばさんのあるある
ほらほら、あれよあれ!的な
分かっているのに出てこないみたいな状態になってしまった。
皆の方に向かいお辞儀をすると、拍手をもらった。
そしてエリノア様が駆け寄ってくると、またしても抱きしめられた。
うれしいけど、こんなに美しい人にいきなり抱きしめられるとドキドキしてしまう。
「アンジェリーナ様、素晴らしかったわ もう本当に私の期待以上なんだから!」
「よ、喜んで頂けて何よりです」
「母上、アンジェがびっくりしてますよ」
「ああ、ごめんなさい つい…」
やっと放してもらえました。
ランドルフ様もやってきて
「アンジェリーナ嬢すばらしかったよ!
正直これ程とは思わなかった。
ヴォルフ お前腕をあげたんじゃないか?」と聞いてきます。
「アンジェのダンスレッスンに付き合っているからね
年末の休みは、剣の鍛練より頑張ったんじゃないかなぁ」
と冗談を言ってます。
まあ、あながち嘘じゃありませんけど。
「じゃあアンジェリーナ様がいる間はここでもダンスレッスンは必須よね?」
とエリノア様に念を押されます。
これはエリノア様もご一緒に参加なされそうですね。
私としては、うれしいですけど…
ヴォルフ様は複雑なお顔をされています。
あの時は嬉しくて毎日3時間くらい付き合わせてしまったものね。
さすがにそんなには、やらないですよ。
なんにせよ、得意なダンスを認めてもらえるのはとても嬉しいし、一段とご家族と距離を縮められた様です。
◇◇◇◇◇◇◇◇
次の日、今度はちゃんと支度を済ませてから庭の散歩をします。
昨日は訓練場の方へは行かずちゃんとお庭を巡ります。
庭の中央辺りにガゼボがあり、そこでマリウス様が本を読んでいました。
「マリウス様、おはようございます。
何を読んでいらっしゃるの?」
「やあ、アンジェリーナ嬢 おはようございます。
植物の生育に関する本です。
私の研究ですよ」
「マリウス様はこの領内の作物について考えていらっしゃると聞きましたわ」
「まあね。 ここはルフェーヴルの中でも1番北東に当たるんだ。
西側は山に囲まれちゃってるし気候的にはいいけど、小麦を育てられる場所が少ないのさ」
なるほど、この世界…と言うよりこの国は小麦が主食とされているものね。
「高く険しい山が背後にあるから、鉱山などで賄い他領から小麦を買っている、住んでいる領民の食料くらいは領内で補えるようにしたいんだよ」
辺境領は広いけど、1/3が山岳地帯
1/3が荒れ地なのだそう。
それだと、住んでる領民が作る作物だけでは大変なのかもしれない。
あれ?
荒れ地でも育つものってなんだっけ?
前世でなんかあったような…
私知ってる… たぶん知ってる…
荒れ地や開墾地とかでも育つからって…
このところ元のアンジェリーナとの融合が進んで別人格の部分が少なくなってきてる。
その所為か前世の細かな記憶は頑張らないと思い出せなくなっていた。
こちらでも使える共通な情報は比較的記憶として定着したんだけどね。
んー 思い出せない… ここまででかかっているのに…
ここに来て、おばさんのあるある
ほらほら、あれよあれ!的な
分かっているのに出てこないみたいな状態になってしまった。
0
お気に入りに追加
1,196
あなたにおすすめの小説
公爵令嬢の辿る道
ヤマナ
恋愛
公爵令嬢エリーナ・ラナ・ユースクリフは、迎えた5度目の生に絶望した。
家族にも、付き合いのあるお友達にも、慕っていた使用人にも、思い人にも、誰からも愛されなかったエリーナは罪を犯して投獄されて凍死した。
それから生を繰り返して、その度に自業自得で凄惨な末路を迎え続けたエリーナは、やがて自分を取り巻いていたもの全てからの愛を諦めた。
これは、愛されず、しかし愛を求めて果てた少女の、その先の話。
※暇な時にちょこちょこ書いている程度なので、内容はともかく出来についてはご了承ください。
追記
六十五話以降、タイトルの頭に『※』が付いているお話は、流血表現やグロ表現がございますので、閲覧の際はお気を付けください。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
一番悪いのは誰
jun
恋愛
結婚式翌日から屋敷に帰れなかったファビオ。
ようやく帰れたのは三か月後。
愛する妻のローラにやっと会えると早る気持ちを抑えて家路を急いだ。
出迎えないローラを探そうとすると、執事が言った、
「ローラ様は先日亡くなられました」と。
何故ローラは死んだのは、帰れなかったファビオのせいなのか、それとも・・・
婚約相手と一緒についてきた幼馴染が、我が物顔で人の屋敷で暮らし、勝手に婚約破棄を告げてきた件について
キョウキョウ
恋愛
カナリニッジ侯爵家の一人娘であるシャロットは、爵位を受け継いで女当主になる予定だった。
他貴族から一目置かれるための権威を得るために、彼女は若いうちから領主の仕事に励んでいた。
跡継ぎを産むため、ライトナム侯爵家の三男であるデーヴィスという男を婿に迎えることに。まだ婚約中だけど、一緒の屋敷で暮らすことになった。
そしてなぜか、彼の幼馴染であるローレインという女が一緒についてきて、屋敷で暮らし始める。
少し気になったシャロットだが、特に何も言わずに受け入れた。デーヴィスの相手をしてくれて、子作りを邪魔しないのであれば別に構わないと思ったから。
それからしばらく時が過ぎた、ある日のこと。
ローレインが急に、シャロットが仕事している部屋に突撃してきた。
ただの幼馴染でしかないはずのローレインが、なぜかシャロットに婚約破棄を告げるのであった。
※本作品は、少し前に連載していた試作の完成版です。大まかな展開や設定は、ほぼ変わりません。加筆修正して、完成版として連載します。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
家庭の事情で歪んだ悪役令嬢に転生しましたが、溺愛されすぎて歪むはずがありません。
木山楽斗
恋愛
公爵令嬢であるエルミナ・サディードは、両親や兄弟から虐げられて育ってきた。
その結果、彼女の性格は最悪なものとなり、主人公であるメリーナを虐め抜くような悪役令嬢となったのである。
そんなエルミナに生まれ変わった私は困惑していた。
なぜなら、ゲームの中で明かされた彼女の過去とは異なり、両親も兄弟も私のことを溺愛していたからである。
私は、確かに彼女と同じ姿をしていた。
しかも、人生の中で出会う人々もゲームの中と同じだ。
それなのに、私の扱いだけはまったく違う。
どうやら、私が転生したこの世界は、ゲームと少しだけずれているようだ。
当然のことながら、そんな環境で歪むはずはなく、私はただの公爵令嬢として育つのだった。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
至って普通のネグレクト系脇役お姫様に転生したようなので物語の主人公である姉姫さまから主役の座を奪い取りにいきます
下菊みこと
恋愛
至って普通の女子高生でありながら事故に巻き込まれ(というか自分から首を突っ込み)転生した天宮めぐ。転生した先はよく知った大好きな恋愛小説の世界。でも主人公ではなくほぼ登場しない脇役姫に転生してしまった。姉姫は優しくて朗らかで誰からも愛されて、両親である国王、王妃に愛され貴公子達からもモテモテ。一方自分は妾の子で陰鬱で誰からも愛されておらず王位継承権もあってないに等しいお姫様になる予定。こんな待遇満足できるか!羨ましさこそあれど恨みはない姉姫さまを守りつつ、目指せ隣国の王太子ルート!小説家になろう様でも「主人公気質なわけでもなく恋愛フラグもなければ死亡フラグに満ち溢れているわけでもない至って普通のネグレクト系脇役お姫様に転生したようなので物語の主人公である姉姫さまから主役の座を奪い取りにいきます」というタイトルで掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる