66 / 285
新たな婚約
しおりを挟む
ユーリアが絡んできた3日後、すべての貴族当主に王家からの登城要請があった。
陛下より、第一王子ライアンとファンブール公国の王女アンヌリーブとの婚約が整い、両国のこれからの関係が発展していく事が伝えられた。
何も知らなかった大勢の貴族たちにしてみれば、衝撃的なニュースだったようで、皆一様に驚いていた。
特にライアン殿下とよくランチを取ったり、話していた高位貴族の令嬢の親達の慌てようと落胆はひどかった。
彼らはアンジェリーナとライアン殿下の不仲を聞き及び、あわよくば自分の娘を婚約者にと、考えていた不届き者が多くいたが、さすがに他国の王女を、引きずりおろす事はできない。
その者たちにしてみれば、当然この目論みは儚く消えたと言う訳だった。
学校でも2人の婚約の話題でもちきりです。
ちなみに、私は婚約を解消された可愛そうな令嬢と言うよりは、国のためを思い自ら婚約者を辞退したと称賛される意外な結果となった。
ここでみんなが疑問を持ったのが、少し前から流れていた噂だった。
本当にユーリアとライアン殿下が親しかったのか?
国同士の繋がりを考えた大切な婚約を交わしたばかりで、そんな事があるだろうか?
自ら身を引いく程の良くできたもと婚約者がちょっと親しくしていた位の女性を、苛めるだろうか?
「あれは、やっぱりデマだったんだな」
「誰が最初に言い出したんだ?」
「確か何日か前にアンジェリーナ様に本人が絡んでたよな?」
「じゃあやっぱり自作自演?」
「殿下にも、毎日突撃してたらしいぞ」
「あの子男爵令嬢だろ?
そんなのバレたらエノーム男爵家は大丈夫なのか?」
アンヌリーブ様とライアン殿下の婚約が公になった事により、ユーリアは今まで流した噂が自分の首を絞める結果になろうとしていました。
陛下より、第一王子ライアンとファンブール公国の王女アンヌリーブとの婚約が整い、両国のこれからの関係が発展していく事が伝えられた。
何も知らなかった大勢の貴族たちにしてみれば、衝撃的なニュースだったようで、皆一様に驚いていた。
特にライアン殿下とよくランチを取ったり、話していた高位貴族の令嬢の親達の慌てようと落胆はひどかった。
彼らはアンジェリーナとライアン殿下の不仲を聞き及び、あわよくば自分の娘を婚約者にと、考えていた不届き者が多くいたが、さすがに他国の王女を、引きずりおろす事はできない。
その者たちにしてみれば、当然この目論みは儚く消えたと言う訳だった。
学校でも2人の婚約の話題でもちきりです。
ちなみに、私は婚約を解消された可愛そうな令嬢と言うよりは、国のためを思い自ら婚約者を辞退したと称賛される意外な結果となった。
ここでみんなが疑問を持ったのが、少し前から流れていた噂だった。
本当にユーリアとライアン殿下が親しかったのか?
国同士の繋がりを考えた大切な婚約を交わしたばかりで、そんな事があるだろうか?
自ら身を引いく程の良くできたもと婚約者がちょっと親しくしていた位の女性を、苛めるだろうか?
「あれは、やっぱりデマだったんだな」
「誰が最初に言い出したんだ?」
「確か何日か前にアンジェリーナ様に本人が絡んでたよな?」
「じゃあやっぱり自作自演?」
「殿下にも、毎日突撃してたらしいぞ」
「あの子男爵令嬢だろ?
そんなのバレたらエノーム男爵家は大丈夫なのか?」
アンヌリーブ様とライアン殿下の婚約が公になった事により、ユーリアは今まで流した噂が自分の首を絞める結果になろうとしていました。
0
お気に入りに追加
1,196
あなたにおすすめの小説
「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。
因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。
そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。
彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。
晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。
それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。
幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。
二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。
カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。
こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。
公爵令嬢の辿る道
ヤマナ
恋愛
公爵令嬢エリーナ・ラナ・ユースクリフは、迎えた5度目の生に絶望した。
家族にも、付き合いのあるお友達にも、慕っていた使用人にも、思い人にも、誰からも愛されなかったエリーナは罪を犯して投獄されて凍死した。
それから生を繰り返して、その度に自業自得で凄惨な末路を迎え続けたエリーナは、やがて自分を取り巻いていたもの全てからの愛を諦めた。
これは、愛されず、しかし愛を求めて果てた少女の、その先の話。
※暇な時にちょこちょこ書いている程度なので、内容はともかく出来についてはご了承ください。
追記
六十五話以降、タイトルの頭に『※』が付いているお話は、流血表現やグロ表現がございますので、閲覧の際はお気を付けください。
裏切りの先にあるもの
マツユキ
恋愛
侯爵令嬢のセシルには幼い頃に王家が決めた婚約者がいた。
結婚式の日取りも決まり数か月後の挙式を楽しみにしていたセシル。ある日姉の部屋を訪ねると婚約者であるはずの人が姉と口づけをかわしている所に遭遇する。傷つくセシルだったが新たな出会いがセシルを幸せへと導いていく。
(完結)私は家政婦だったのですか?(全5話)
青空一夏
恋愛
夫の母親を5年介護していた私に子供はいない。お義母様が亡くなってすぐに夫に告げられた言葉は「わたしには6歳になる子供がいるんだよ。だから離婚してくれ」だった。
ありがちなテーマをさくっと書きたくて、短いお話しにしてみました。
さくっと因果応報物語です。ショートショートの全5話。1話ごとの字数には偏りがあります。3話目が多分1番長いかも。
青空異世界のゆるふわ設定ご都合主義です。現代的表現や現代的感覚、現代的機器など出てくる場合あります。貴族がいるヨーロッパ風の社会ですが、作者独自の世界です。
残念ながら、契約したので婚約破棄は絶対です~前の関係に戻るべきだと喚いても、戻すことは不可能ですよ~
キョウキョウ
恋愛
突然、婚約破棄を突き付けられたアンリエッタ。彼女は、公爵家の長男ランドリックとの結婚を間近に控えていた。
結婚日も決まっていた直前になって、婚約者のランドリックが婚約を破棄したいと言い出した。そんな彼は、本気で愛する相手が居ることを明かした。
婚約相手だったアンリエッタではなく、本気で愛している女性レイティアと一緒になりたいと口にする。
お前など愛していなかった、だから婚約を破棄するんだ。傲慢な態度で煽ってくるランドリック。その展開は、アンリエッタの予想通りだと気付かないまま。
婚約を破棄した後、愛する女性と必ず結婚することを誓う。そんな内容の契約書にサインを求めるアンリエッタ。内容をよく確認しないまま、ランドリックはサインをした。
こうして、婚約関係だった2人は簡単に取り消すことの出来ない、精霊の力を用いた特殊な契約を成立させるのだった。
※本作品は、少し前に連載していた試作の完成版です。大まかな展開や設定は、ほぼ変わりません。加筆修正して、完成版として連載します。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
婚約相手と一緒についてきた幼馴染が、我が物顔で人の屋敷で暮らし、勝手に婚約破棄を告げてきた件について
キョウキョウ
恋愛
カナリニッジ侯爵家の一人娘であるシャロットは、爵位を受け継いで女当主になる予定だった。
他貴族から一目置かれるための権威を得るために、彼女は若いうちから領主の仕事に励んでいた。
跡継ぎを産むため、ライトナム侯爵家の三男であるデーヴィスという男を婿に迎えることに。まだ婚約中だけど、一緒の屋敷で暮らすことになった。
そしてなぜか、彼の幼馴染であるローレインという女が一緒についてきて、屋敷で暮らし始める。
少し気になったシャロットだが、特に何も言わずに受け入れた。デーヴィスの相手をしてくれて、子作りを邪魔しないのであれば別に構わないと思ったから。
それからしばらく時が過ぎた、ある日のこと。
ローレインが急に、シャロットが仕事している部屋に突撃してきた。
ただの幼馴染でしかないはずのローレインが、なぜかシャロットに婚約破棄を告げるのであった。
※本作品は、少し前に連載していた試作の完成版です。大まかな展開や設定は、ほぼ変わりません。加筆修正して、完成版として連載します。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
家庭の事情で歪んだ悪役令嬢に転生しましたが、溺愛されすぎて歪むはずがありません。
木山楽斗
恋愛
公爵令嬢であるエルミナ・サディードは、両親や兄弟から虐げられて育ってきた。
その結果、彼女の性格は最悪なものとなり、主人公であるメリーナを虐め抜くような悪役令嬢となったのである。
そんなエルミナに生まれ変わった私は困惑していた。
なぜなら、ゲームの中で明かされた彼女の過去とは異なり、両親も兄弟も私のことを溺愛していたからである。
私は、確かに彼女と同じ姿をしていた。
しかも、人生の中で出会う人々もゲームの中と同じだ。
それなのに、私の扱いだけはまったく違う。
どうやら、私が転生したこの世界は、ゲームと少しだけずれているようだ。
当然のことながら、そんな環境で歪むはずはなく、私はただの公爵令嬢として育つのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる