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正式な打診
しおりを挟む私は、アンヌリーブ王女を意識し出している。
では、彼女はどうなのだろう?
少しは私に好意をを持っていてくれているのだろうか?
母上は私達の婚姻はもう決定事項のように言っていたけど、彼女は知っているのだろうか?
この話を聞いて、どう思うのだろう。
◇◇◇◇◇◇◇
お父様が帰ってきて、部屋に呼ばれた。
「お父様お呼びですか?」
「ああ、アンジェ入ってくれ」
何だかお父様が緊張しているような…
どうしたのかしら?
「アンジェ、落ち着いて聞いてくれ、今日陛下から話があったんだか…」
「もしかして、婚約解消の話ですか?」
「!? アンジェ知っていたのかい?」
「この前、王妃様が」
「そうか…
陛下に国同士の友好の為に涙を飲んでくれと言われたんたが…」
いやいや涙は飲まないけど。
これは父の前で大喜びしてもいいのかしら?
まあ大喜びはしないけど
「お父様、年越しパーティーでも言いましたが、私はもう殿下と上手くやっていく事はないと思っていましたので、婚約を解消していただけて、ほっといたしました」
そう言ってニッコリ笑ってみた。
「そうか。お前がショックを受けていなければ、それでいいさ」
「はい。これで気兼ねなく学生生活を送れますわ
そうだ、お兄様にも手紙で知らせてもよろしいですか?
いろいろ心配させてしまっていたので」
お兄様は今仕事が忙しくなかなか邸に帰って来れないのです。
「ああ、私からも手紙を書くかな」
2人で穏やかに笑い合いました。
私が部屋を出ようとすると、呼び止められました。
「アンジェ、もうお前を縛り付けるものは何もないから、好きなようにしたいことをしなさい」
お父様もアンジェリーナが王妃教育によっていろんなものをあきらめたり、やりたいことが出来なかったのを分かってくれていたようですね。
これで本当に婚約破棄の断罪ルートは回避出来たことになるのかな。
これからはより一層アンジェリーナを、幸せにするために頑張っていこう。
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