4 / 87
鑑定の結果、出来損ないです。
しおりを挟む
洗礼式後から、今日に至るまで私は王族の癖に平民並みの魔力しかない、出来損ない王女として噂の的で失笑の対象となっています。
最初の頃はショックのあまり寝込んだ事にして、お茶会などにも出席せず、ひきこもっていました。
本来は12歳の洗礼式が終わった王族は公務に出ないといけないんだけど、そこも免除してもらった。
父様としては、取り敢えず落ち着くまでほっといてやろうと言う温情かな。
追放とかされなくて、よかった。
最悪そんな声があったら、どうしようかとも思っていたけど、体はまだ子どもだから、もう少しここを出るにしても、準備をさせてほしいしね。
半年後、王である父様に正式に謝罪した。
そして最低限の公務とお茶会をこなした。
表向きは、ひたすら出来損ないの自分を嘆いている、可哀想な王女を演じてきた。
そんな私を王城内の侍女や官僚や騎士は、同情的で好意的な人がほとんどだけど、たまに蔑んだように見る人や陰で悪意ある噂を流す人もいた。
その人たちは共通して第2側妃のイザベラ様の下で働いてる人だった。
そしてイザベラ様の息子のエドワードは事あるごとに
私を攻撃してきた。
「まさか、ここまで出来損ないだとは、同じ王族として俺まで傷物にされた気分だ。俺の火属性の魔力は絶大だ、その上風属性も遜色なく使える。父上と同じく偉大なんだ。その俺の偉大さにキズを付けやがって!」
知ったことか!しかも自分で自分を偉大って…
ホントにコイツはアホだ。
イザベラ様がバカみたいにエドワードを誉めるから、その気になっちゃって~ぷぷぷ。
エドワードの魔力は偉大でもなんでもなく、同じ年の貴族令息たちよりは少しすごいくらいで、新人の魔道士たちとかわらないくらいの魔力量なだけ。
2属性って言っても、風魔法に関してはホントに微々たるものだ。
フレデリック兄様に比べれば、月とスッポン
雲泥の差である。なんと言っても兄様は聖光魔法が使えるしっ!
まぁ私の事は土魔法がちょっと使えるだけ。だと思ってるから、兄様に勝てない鬱憤を私に八つ当たりしてるんだろうな。
それに、出来損ないだと思ってる私にマウントして優越感に浸ってるのだろう。
器の小さいヤローだ。
小さい頃はエドワードの言葉に凄く傷ついて、悲しみにくれてる演技をして、やり過ごしていたけど、
この頃それも面倒になってきちゃって、お年頃になって反抗期です。無視してやるってパターンに切り替え始めてるところ。
あと少し、あと少しの辛抱だ…
最初の頃はショックのあまり寝込んだ事にして、お茶会などにも出席せず、ひきこもっていました。
本来は12歳の洗礼式が終わった王族は公務に出ないといけないんだけど、そこも免除してもらった。
父様としては、取り敢えず落ち着くまでほっといてやろうと言う温情かな。
追放とかされなくて、よかった。
最悪そんな声があったら、どうしようかとも思っていたけど、体はまだ子どもだから、もう少しここを出るにしても、準備をさせてほしいしね。
半年後、王である父様に正式に謝罪した。
そして最低限の公務とお茶会をこなした。
表向きは、ひたすら出来損ないの自分を嘆いている、可哀想な王女を演じてきた。
そんな私を王城内の侍女や官僚や騎士は、同情的で好意的な人がほとんどだけど、たまに蔑んだように見る人や陰で悪意ある噂を流す人もいた。
その人たちは共通して第2側妃のイザベラ様の下で働いてる人だった。
そしてイザベラ様の息子のエドワードは事あるごとに
私を攻撃してきた。
「まさか、ここまで出来損ないだとは、同じ王族として俺まで傷物にされた気分だ。俺の火属性の魔力は絶大だ、その上風属性も遜色なく使える。父上と同じく偉大なんだ。その俺の偉大さにキズを付けやがって!」
知ったことか!しかも自分で自分を偉大って…
ホントにコイツはアホだ。
イザベラ様がバカみたいにエドワードを誉めるから、その気になっちゃって~ぷぷぷ。
エドワードの魔力は偉大でもなんでもなく、同じ年の貴族令息たちよりは少しすごいくらいで、新人の魔道士たちとかわらないくらいの魔力量なだけ。
2属性って言っても、風魔法に関してはホントに微々たるものだ。
フレデリック兄様に比べれば、月とスッポン
雲泥の差である。なんと言っても兄様は聖光魔法が使えるしっ!
まぁ私の事は土魔法がちょっと使えるだけ。だと思ってるから、兄様に勝てない鬱憤を私に八つ当たりしてるんだろうな。
それに、出来損ないだと思ってる私にマウントして優越感に浸ってるのだろう。
器の小さいヤローだ。
小さい頃はエドワードの言葉に凄く傷ついて、悲しみにくれてる演技をして、やり過ごしていたけど、
この頃それも面倒になってきちゃって、お年頃になって反抗期です。無視してやるってパターンに切り替え始めてるところ。
あと少し、あと少しの辛抱だ…
19
お気に入りに追加
507
あなたにおすすめの小説

正しい聖女さまのつくりかた
みるくてぃー
ファンタジー
王家で育てられた(自称)平民少女が、学園で起こすハチャメチャ学園(ラブ?)コメディ。
同じ年の第二王女をはじめ、優しい兄姉(第一王女と王子)に見守られながら成長していく。
一般常識が一切通用しない少女に友人達は振り回されてばかり、「アリスちゃんメイドを目指すのになぜダンスや淑女教育が必要なの!?」
そこには人知れず王妃と王女達によるとある計画が進められていた!
果たしてアリスは無事に立派なメイドになれるのか!? たぶん無理かなぁ……。
聖女シリーズ第一弾「正しい聖女さまのつくりかた」
ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい
珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。
本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。
…………私も消えることができるかな。
私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。
私は、邪魔な子だから。
私は、いらない子だから。
だからきっと、誰も悲しまない。
どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。
そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。
異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。
☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。
彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)

家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。

モブで可哀相? いえ、幸せです!
みけの
ファンタジー
私のお姉さんは“恋愛ゲームのヒロイン”で、私はゲームの中で“モブ”だそうだ。
“あんたはモブで可哀相”。
お姉さんはそう、思ってくれているけど……私、可哀相なの?
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。
千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。
気付いたら、異世界に転生していた。
なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!?
物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です!
※この話は小説家になろう様へも掲載しています

異世界に落ちたら若返りました。
アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。
夫との2人暮らし。
何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。
そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー
気がついたら知らない場所!?
しかもなんかやたらと若返ってない!?
なんで!?
そんなおばあちゃんのお話です。
更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる