王女殿下は家出を計画中

ゆうゆう

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魔力を、隠してます。

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実は私は前世の記憶持ちで生まれた。
記憶持ちって他国では、たまにあるらしいけどね。
うちの国ではあまり聞かない。

もしかしたら、私みたいに秘密にしてるのかな。

この事は親も知らない、誰にも言ってない。

3歳の時に突然気がついちゃった!
これ私じゃない!と思った瞬間前世の記憶が流れ込んできて、意識が急に大人になちゃった。

前世の私は違う国で生活してた。27才女性だった。
仕事もしてた。事件に巻き込まれて若くして死んでしまったのだ。

前世の記憶、知識を基準に今の人生をみてしまう私は、前の人生ではなかった魔法で左右される人生に疑問をもってしまった。
特に私は王族だから、魔力が強ければ強い程、聖光魔法が使えるほど、王位に近くなるし、嫁にも行けなくなる可能性がある。

嫁に行けないと言うのは、この王家に留め置かれると言う事。

よく国交のため他国の王族や自国の力ある貴族に嫁ぐ話を聞くけど、魔力が強い王女を他国に渡すなんてもったいない事をこの国はしてくれない。

次の世代の強い魔力を持つ王族を生むためにこの身を捧げなければいけなくなるのだ。
この国では王族に限り近親者の婚姻を認めてる。

さすがに兄妹とかはない…と言いたいとこだけど、片親が違えばありなんだよね。

私の基準ではそんなの絶対なしだし嫌!

頭の回る人なら分かると思うけど、もし私に聖光魔法があったら、兄妹で結婚させられる可能性が出てくると言うわけだ。
そして相手はエドワードになるだろう。

そんなの絶対嫌!無理!死ぬ!

というわけで、12歳の時の洗礼式の鑑定で誤魔化した。
私の魔法は土魔法がちょっとある程度って事になってます。



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