婚約破棄された悪役令嬢が実は本物の聖女でした。

仮説

「ひとつの仮説としてですが、何か企みがあり神獣の森へ入り魔法や魔道具で罠を仕掛けて神獣様を狩ろうと考えたが返り討ちにあった上、魔物も多く出現させてしまった。
1番力を持ち、周りを操っていたサリーナと言う女がやられたために、統率が取れず領地への被害も拡大し、魅了魔法も解けた家臣は逃亡し今に至ると言う所ですかね」
とパドック様が考えをまとめてくれました。

「すべてはサリーナを捕らえてみれば分かるだろう。
私兵も半分以下になっているみたいだし、ゲルドー男爵邸に押し入って決着をつけるか？」
とカイルが言った。
冷静に話しているようで、相当怒っているみたいだ。
上に立つ人間として、自分の領地の人間を軽んじている行いが許せないのかも。
領主は町民、村民を守るもの、魔物が襲って来ているのに、村を犠牲にして自分達だけ、逃げ帰った領主など領主としても人間としても最低だからだ。

「モンテディオ領地とルモンド領にいる兵士達にも連絡をしました。
夜明けと共にゲルドー男爵邸に捜査に入ります。
男爵から話を聞きましょう。
今までは謀反の証拠を集めてから聴取を考えていましたが、領地のいくつもの村が襲われて領民が死傷したにも関わらず、報告もせず放置した事は違法ですからね。
もう言い逃れはできません」

とうとうゲルドー男爵邸に向かうことになります。
サリーナにも会うことになる。

やっとと言うべきか…　もともと私自身は何の関係もない人だけど、大叔母様にとっては、赦しがたい相手だ。
サリーナが前国王に大叔母様の事を話さなければ、国を追われる事もなかったかもしれない。
私はどんな人間なのか興味はあった

魅了魔法を使うサリーナ…　何が目的で今ここにいるのだろう。