152 / 178
やっぱりサリーナ
しおりを挟む
「え? これが闇魔法なんですか?」
ただの魔道具だと思ったのに…
そんなに危ない物にも思えないけど…
「同じ材料を使って同じ様な道具は魔導士の我々も作ります。
しかし違いがあるのです」
パドック様はこの国の魔法研究のトップにいる方で、お得意なのが解析や分析だ。
そのパドック様が言うには、材料をただくっ付けても道具にならないそうだ。
最後に魔力を注いでこそ、魔道具になる。
魔力が道具として起動するスイッチになるらしい。
その掛けた魔力が、どんな属性の魔法なのかで効果に差も出る。
そしてパドック様には掛けた魔法の属性もわかるのだ。
「この魔道具には闇魔法を掛けた痕跡があります。
そしてこの国には闇属性を扱える者はいないはずなのです」
魔法が使える人間は少ない。
もし魔力をある程度持って生まれた場合はそれを国に届ける義務がある。
だからパドック様の言ういないはずと言うのは国が把握している者の、中に闇属性の者がいないと言うことだ。
「では、これを作ったのはサリーナ?」
「その可能性が大ですね。
そもそも魅了魔法が闇属性ですからね」
とパドック様も同じ見解だと言います。
「魔道具で結界を壊し、森を汚して。
魅了魔法でゲルドー領の人間を操る。
一体何が目的なのでしょうか?」
私は疑問を口にします。
「そしてなぜ今になってまた騒ぎを起こそうとするのか?」
カイルも不思議に思っていたようです。
そうですよね。10年、20年と言う間、沈黙して隠れていたのに今さらなぜ?
と思ってしまった。
ただの魔道具だと思ったのに…
そんなに危ない物にも思えないけど…
「同じ材料を使って同じ様な道具は魔導士の我々も作ります。
しかし違いがあるのです」
パドック様はこの国の魔法研究のトップにいる方で、お得意なのが解析や分析だ。
そのパドック様が言うには、材料をただくっ付けても道具にならないそうだ。
最後に魔力を注いでこそ、魔道具になる。
魔力が道具として起動するスイッチになるらしい。
その掛けた魔力が、どんな属性の魔法なのかで効果に差も出る。
そしてパドック様には掛けた魔法の属性もわかるのだ。
「この魔道具には闇魔法を掛けた痕跡があります。
そしてこの国には闇属性を扱える者はいないはずなのです」
魔法が使える人間は少ない。
もし魔力をある程度持って生まれた場合はそれを国に届ける義務がある。
だからパドック様の言ういないはずと言うのは国が把握している者の、中に闇属性の者がいないと言うことだ。
「では、これを作ったのはサリーナ?」
「その可能性が大ですね。
そもそも魅了魔法が闇属性ですからね」
とパドック様も同じ見解だと言います。
「魔道具で結界を壊し、森を汚して。
魅了魔法でゲルドー領の人間を操る。
一体何が目的なのでしょうか?」
私は疑問を口にします。
「そしてなぜ今になってまた騒ぎを起こそうとするのか?」
カイルも不思議に思っていたようです。
そうですよね。10年、20年と言う間、沈黙して隠れていたのに今さらなぜ?
と思ってしまった。
0
お気に入りに追加
2,181
あなたにおすすめの小説
神のいとし子は追放された私でした〜異母妹を選んだ王太子様、今のお気持ちは如何ですか?〜
星里有乃
恋愛
「アメリアお姉様は、私達の幸せを考えて、自ら身を引いてくださいました」
「オレは……王太子としてではなく、一人の男としてアメリアの妹、聖女レティアへの真実の愛に目覚めたのだ!」
(レティアったら、何を血迷っているの……だって貴女本当は、霊感なんてこれっぽっちも無いじゃない!)
美貌の聖女レティアとは対照的に、とにかく目立たない姉のアメリア。しかし、地味に装っているアメリアこそが、この国の神のいとし子なのだが、悪魔と契約した妹レティアはついに姉を追放してしまう。
やがて、神のいとし子の祈りが届かなくなった国は災いが増え、聖女の力を隠さなくなったアメリアに救いの手を求めるが……。
* 2023年01月15日、連載完結しました。
* ヒロインアメリアの相手役が第1章は精霊ラルド、第2章からは隣国の王子アッシュに切り替わります。最終章に該当する黄昏の章で、それぞれの関係性を決着させています。お読みくださった読者様、ありがとうございました!
* 初期投稿ではショートショート作品の予定で始まった本作ですが、途中から長編版に路線を変更して完結させました。
* この作品は小説家になろうさんとアルファポリスさんに投稿しております。
* ブクマ、感想、ありがとうございます。

【完結】王女と駆け落ちした元旦那が二年後に帰ってきた〜謝罪すると思いきや、聖女になったお前と僕らの赤ん坊を育てたい?こんなに馬鹿だったかしら
冬月光輝
恋愛
侯爵家の令嬢、エリスの夫であるロバートは伯爵家の長男にして、デルバニア王国の第二王女アイリーンの幼馴染だった。
アイリーンは隣国の王子であるアルフォンスと婚約しているが、婚姻の儀式の当日にロバートと共に行方を眩ませてしまう。
国際規模の婚約破棄事件の裏で失意に沈むエリスだったが、同じ境遇のアルフォンスとお互いに励まし合い、元々魔法の素養があったので環境を変えようと修行をして聖女となり、王国でも重宝される存在となった。
ロバートたちが蒸発して二年後のある日、突然エリスの前に元夫が現れる。
エリスは激怒して謝罪を求めたが、彼は「アイリーンと自分の赤子を三人で育てよう」と斜め上のことを言い出した。

婚約破棄されたので、隠していた力を解放します
ミィタソ
恋愛
「――よって、私は君との婚約を破棄する」
豪華なシャンデリアが輝く舞踏会の会場。その中心で、王太子アレクシスが高らかに宣言した。
周囲の貴族たちは一斉にどよめき、私の顔を覗き込んでくる。興味津々な顔、驚きを隠せない顔、そして――あからさまに嘲笑する顔。
私は、この状況をただ静かに見つめていた。
「……そうですか」
あまりにも予想通りすぎて、拍子抜けするくらいだ。
婚約破棄、大いに結構。
慰謝料でも請求してやりますか。
私には隠された力がある。
これからは自由に生きるとしよう。
稀代の悪女として処刑されたはずの私は、なぜか幼女になって公爵様に溺愛されています
水谷繭
ファンタジー
グレースは皆に悪女と罵られながら処刑された。しかし、確かに死んだはずが目を覚ますと森の中だった。その上、なぜか元の姿とは似ても似つかない幼女の姿になっている。
森を彷徨っていたグレースは、公爵様に見つかりお屋敷に引き取られることに。初めは戸惑っていたグレースだが、都合がいいので、かわい子ぶって公爵家の力を利用することに決める。
公爵様にシャーリーと名付けられ、溺愛されながら過ごすグレース。そんなある日、前世で自分を陥れたシスターと出くわす。公爵様に好意を持っているそのシスターは、シャーリーを世話するという口実で公爵に近づこうとする。シスターの目的を察したグレースは、彼女に復讐することを思いつき……。
◇画像はGirly Drop様からお借りしました
◆エール送ってくれた方ありがとうございます!

【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
苺のクリームケーキを食べるあなた
メカ喜楽直人
恋愛
その人は、高い所にある本を取りたくて本棚と格闘しているサリを助けてくれた人。
背が高くて、英雄と称えられる王族医師団の一員で、医療技術を認められて、爵位を得た素晴らしい人。
けれども、サリにだけは冷たい。
苺のクリームケーキが好きな教授と真面目すぎる女学生の恋のお話。
ムカつく偏屈ヒーローにぎりぎりしながら、初恋にゆれるヒロインを見守ってみませんか。

リストラされた聖女 ~婚約破棄されたので結界維持を解除します
青の雀
恋愛
キャロラインは、王宮でのパーティで婚約者のジークフリク王太子殿下から婚約破棄されてしまい、王宮から追放されてしまう。
キャロラインは、国境を1歩でも出れば、自身が張っていた結界が消えてしまうのだ。
結界が消えた王国はいかに?

【完結】次期聖女として育てられてきましたが、異父妹の出現で全てが終わりました。史上最高の聖女を追放した代償は高くつきます!
林 真帆
恋愛
マリアは聖女の血を受け継ぐ家系に生まれ、次期聖女として大切に育てられてきた。
マリア自身も、自分が聖女になり、全てを国と民に捧げるものと信じて疑わなかった。
そんなマリアの前に、異父妹のカタリナが突然現れる。
そして、カタリナが現れたことで、マリアの生活は一変する。
どうやら現聖女である母親のエリザベートが、マリアを追い出し、カタリナを次期聖女にしようと企んでいるようで……。
2022.6.22 第一章完結しました。
2022.7.5 第二章完結しました。
第一章は、主人公が理不尽な目に遭い、追放されるまでのお話です。
第二章は、主人公が国を追放された後の生活。まだまだ不幸は続きます。
第三章から徐々に主人公が報われる展開となる予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる