107 / 178
再訪、国境の町
しおりを挟む
国境の町についてすぐに教会へ向かった。
「シスターセレン、お久しぶりです」
「おかえりなさい、エレーナ、カイル、ルネ」
笑顔で迎えてくれたセレン。
会うのはこのパルフィートに来た時以来です。
私達は教会の一室でお茶をご馳走になりながら、ここへ来た理由を話します。
「紹介するわね。アランソルの魔導士のパドック様、今回アランソルの王都まで一緒に行ってくれるの」
「エレーナはアランソルに帰るの?」
「いいえ、お城と実家に挨拶に行くだけよ」
その旅で聖女として出来る事を探しながらの旅だと伝えます。
「よかったわ、エレーナがパルフィートにいてくれる事になって。
マリナ様もお喜びになったことでしょう」
「大叔母様のお手伝いが出来るようになるためにも、今回の旅で一つでも多くパルフィートとアランソルの国民のために手助けをするのが目的の1つなの」
「素敵な考えですね。
今日エレーナがここへ来たのも神の導きでしょう。
本当はマリナ様に手紙を送る予定でしたがエレーナに相談してもいいかしら?」
「何か困り事かしら?」
セレンは今日にでも大叔母様に手紙を送ろうとしていたのだそう。
なんでも裏の林の湧水が枯れたように水がなくなり、この辺りの人達が困っていると言う。
「この泉の湧水はマリナ様の祈りで出来たものなの。
この林はその昔荒れ地で草も生えない様な場所だったのですって。
そこにマリナ様が固い岩盤の下から湧水を引き上げてくれて、泉が出来たと言われてるわ。
それによって緑が増えてこのあたりも人が住めるようになって国境の町も大きくなったの」
やっぱり大叔母様はすごい。
この国の発展に貢献しているのですね。
「シスターセレン、お久しぶりです」
「おかえりなさい、エレーナ、カイル、ルネ」
笑顔で迎えてくれたセレン。
会うのはこのパルフィートに来た時以来です。
私達は教会の一室でお茶をご馳走になりながら、ここへ来た理由を話します。
「紹介するわね。アランソルの魔導士のパドック様、今回アランソルの王都まで一緒に行ってくれるの」
「エレーナはアランソルに帰るの?」
「いいえ、お城と実家に挨拶に行くだけよ」
その旅で聖女として出来る事を探しながらの旅だと伝えます。
「よかったわ、エレーナがパルフィートにいてくれる事になって。
マリナ様もお喜びになったことでしょう」
「大叔母様のお手伝いが出来るようになるためにも、今回の旅で一つでも多くパルフィートとアランソルの国民のために手助けをするのが目的の1つなの」
「素敵な考えですね。
今日エレーナがここへ来たのも神の導きでしょう。
本当はマリナ様に手紙を送る予定でしたがエレーナに相談してもいいかしら?」
「何か困り事かしら?」
セレンは今日にでも大叔母様に手紙を送ろうとしていたのだそう。
なんでも裏の林の湧水が枯れたように水がなくなり、この辺りの人達が困っていると言う。
「この泉の湧水はマリナ様の祈りで出来たものなの。
この林はその昔荒れ地で草も生えない様な場所だったのですって。
そこにマリナ様が固い岩盤の下から湧水を引き上げてくれて、泉が出来たと言われてるわ。
それによって緑が増えてこのあたりも人が住めるようになって国境の町も大きくなったの」
やっぱり大叔母様はすごい。
この国の発展に貢献しているのですね。
3
お気に入りに追加
2,183
あなたにおすすめの小説

リストラされた聖女 ~婚約破棄されたので結界維持を解除します
青の雀
恋愛
キャロラインは、王宮でのパーティで婚約者のジークフリク王太子殿下から婚約破棄されてしまい、王宮から追放されてしまう。
キャロラインは、国境を1歩でも出れば、自身が張っていた結界が消えてしまうのだ。
結界が消えた王国はいかに?

【完結】 私を忌み嫌って義妹を贔屓したいのなら、家を出て行くのでお好きにしてください
ゆうき
恋愛
苦しむ民を救う使命を持つ、国のお抱えの聖女でありながら、悪魔の子と呼ばれて忌み嫌われている者が持つ、赤い目を持っているせいで、民に恐れられ、陰口を叩かれ、家族には忌み嫌われて劣悪な環境に置かれている少女、サーシャはある日、義妹が屋敷にやってきたことをきっかけに、聖女の座と婚約者を義妹に奪われてしまった。
義父は義妹を贔屓し、なにを言っても聞き入れてもらえない。これでは聖女としての使命も、幼い頃にとある男の子と交わした誓いも果たせない……そう思ったサーシャは、誰にも言わずに外の世界に飛び出した。
外の世界に出てから間もなく、サーシャも知っている、とある家からの捜索願が出されていたことを知ったサーシャは、急いでその家に向かうと、その家のご子息様に迎えられた。
彼とは何度か社交界で顔を合わせていたが、なぜかサーシャにだけは冷たかった。なのに、出会うなりサーシャのことを抱きしめて、衝撃の一言を口にする。
「おお、サーシャ! 我が愛しの人よ!」
――これは一人の少女が、溺愛されながらも、聖女の使命と大切な人との誓いを果たすために奮闘しながら、愛を育む物語。
⭐︎小説家になろう様にも投稿されています⭐︎
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?

今更困りますわね、廃妃の私に戻ってきて欲しいだなんて
nanahi
恋愛
陰謀により廃妃となったカーラ。最愛の王と会えないまま、ランダム転送により異世界【日本国】へ流罪となる。ところがある日、元の世界から迎えの使者がやって来た。盾の神獣の加護を受けるカーラがいなくなったことで、王国の守りの力が弱まり、凶悪モンスターが大繁殖。王国を救うため、カーラに戻ってきてほしいと言うのだ。カーラは日本の便利グッズを手にチート能力でモンスターと戦うのだが…
婚約破棄から聖女~今さら戻れと言われても後の祭りです
青の雀
恋愛
第1話
婚約破棄された伯爵令嬢は、領地に帰り聖女の力を発揮する。聖女を嫁に欲しい破棄した侯爵、王家が縁談を申し込むも拒否される。地団太を踏むも後の祭りです。

召喚聖女に嫌われた召喚娘
ざっく
恋愛
闇に引きずり込まれてやってきた異世界。しかし、一緒に来た見覚えのない女の子が聖女だと言われ、亜優は放置される。それに文句を言えば、聖女に悲しげにされて、その場の全員に嫌われてしまう。
どうにか、仕事を探し出したものの、聖女に嫌われた娘として、亜優は魔物が闊歩するという森に捨てられてしまった。そこで出会った人に助けられて、亜優は安全な場所に帰る。

【完結】王女と駆け落ちした元旦那が二年後に帰ってきた〜謝罪すると思いきや、聖女になったお前と僕らの赤ん坊を育てたい?こんなに馬鹿だったかしら
冬月光輝
恋愛
侯爵家の令嬢、エリスの夫であるロバートは伯爵家の長男にして、デルバニア王国の第二王女アイリーンの幼馴染だった。
アイリーンは隣国の王子であるアルフォンスと婚約しているが、婚姻の儀式の当日にロバートと共に行方を眩ませてしまう。
国際規模の婚約破棄事件の裏で失意に沈むエリスだったが、同じ境遇のアルフォンスとお互いに励まし合い、元々魔法の素養があったので環境を変えようと修行をして聖女となり、王国でも重宝される存在となった。
ロバートたちが蒸発して二年後のある日、突然エリスの前に元夫が現れる。
エリスは激怒して謝罪を求めたが、彼は「アイリーンと自分の赤子を三人で育てよう」と斜め上のことを言い出した。

【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる