婚約破棄された悪役令嬢が実は本物の聖女でした。

ゆうゆう

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新たに出来ることを

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次の日カイルがやって来た。

「セシリア変わりはないか?
この頃このランパルドルにも、聖女について聞き回る奴らが現れたんだ」
とカイルが部屋に入るなり言ってきた。

「今そいつらを追っている。
何とかアジトを突き止めるから
それまで、出来るだけ外へは出ないでくれ」

「あ、あのねカイル実は…」
私は昨日見かけた男の話をします。

「それで、マリナ様はそいつがセシリアと何らかの関係があるかも知れないと言われるのだな?」

「ええ、でも見たことない人だったけど…」

「変装していたかもしれないよ。
くれぐれも注意して
何か分かったら、また来るから」

そう言って帰っていきました。

入れ違いに大伯母様がお茶を準備した侍女と入って来ました。

「あら? カイルが来たのではなかったの?」

「それが…」

私はカイルの用件ともう帰ってしまった事を伝えた。

「そう… よっぽど忙しく走り回っているようね。
きっとセシリアの為に頑張っているのでしょう」

「私の為? え? そうかしら?」

何だか顔が赤くなりそう。

「そうよ。 カイルはあなたが危険な目にあったりしないように、一生懸命なのよ」

「そ、それは嬉しいけれど…」

「ふふふ、 ではカイルの努力が無駄にならないようにここに結界を張っておくわね」

大伯母様曰く、この結界は悪意を持つ者と大伯母様の知らない人物は入ってこれないものらしい。

「セシリアも次にカイルが来るまで、結界から出ないようにね。
少し辛坊してちょうだい」

「ええ、皆に迷惑かけているもの。
それくらい我慢できます。
ちょうどいいから、力の訓練でもするわ
新しく出来ることも増やしたいし」

「そうね。いい機会だから聖女に関する書物を渡しておくわ。
読んでみると何かピンとくるものがあるかもしれないわよ」

そうか…
今までは大伯母様が出来る聖女の能力を習っていましたが、私が得意な事が何なのかまだよく分かりません。
それに大伯母様が出来なくて、私が出来る事があるかも知れないと言います。

大伯母様は昔、今までの聖女に関する書物を読んで出来そうとか、興味が湧いたものを試行錯誤して会得したらしい。

だから、私も私だけの力を会得したい。

早速書物持って部屋へ向かいます。
もともと読書も大好きなのに、本を読む事を忘れていました。

今日は読書に没頭しよう。


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