58 / 178
なぜか気になります
しおりを挟む
シスターと近くの孤児院へお使いを頼まれて行ってきました。
大伯母様にずっと教会の敷地内に隠っているのも息が詰まるでしょう。
気分転換に行ってきなさいと言われました。
そして、何かあってはいけないからと念のために加護を掛けてくれました。
自分で掛けれると言ったら、何かあった時に私に分かるようによ。
と言われた。
孤児院へは、月に数回シスター達がお菓子を作って届けている。
私とシスタークレアで籠に一杯のクッキーを持って馬車に乗りました。
孤児院までは歩いてもいける程近いけど、これも念のためにと大伯母様が用意してくれました。
孤児院で子供達とふれあい、一緒に外を駆け回ってお菓子を食べて、凄くリフレッシュした気分です。
また遊びに来る約束をして帰りの馬車に乗りました。
教会に着いて馬車を降りた時、何だか背中がぞくぞくした。
え? なんだろう目だけで周りをキョロキョロと見回しました。
視界の端に何かが引っ掛かった。
そちら側に顔を向けると、1人の男が教会の前の道に立っている。
別段、怪しい感じではない。
けれど、こちらをじっと見ているようだった。
なぜ見ているようと表現するのかと言えば、帽子を目深に被っているので目が合っているのかどうなのか分からないのだ。
全く微動だにせず、立っているその男はずっとこちらに顔を向けている。
何でそんなに気になるのかしら?
自分でも不思議だった。
でも、決していい感じで気になる訳ではない気もする。
シスタークレアに促されて教会の脇道に向かいます。
背中に視線を感じる。
振り向きたい衝動を何とか抑えて足早に歩いていきます。
邸に着いて迎えてくれた大伯母様の顔を見てほっとしました。
やっと悪寒のようなものが消えて力が抜けたようです。
私はさっきの出来事を大伯母様に話します。
何の根拠もありませんがとても気になった事を。
大伯母様は私の話を一蹴することなく真剣に聞いています。
「顔はよく見えなくて、でもそんなに年を取っているようには見えませんでした
思い過ごしかも知れないけれど」
「いいえ、セシリア。
そう言った感覚は疎かにしてはいけません。
頭より体の感覚の方が時には正直で敏感です。
その男はきっとあなたにとって関係があるのです。
それが良くも悪くも」
多分悪い方で関係はある気がする。
でも、誰だろう…
私には覚えがないように思う。
それにエレーナを知っていても、セシリアは全くの別人だから、大丈夫よね。
そう思い込もうとしても、不安は消えなかった…
大伯母様にずっと教会の敷地内に隠っているのも息が詰まるでしょう。
気分転換に行ってきなさいと言われました。
そして、何かあってはいけないからと念のために加護を掛けてくれました。
自分で掛けれると言ったら、何かあった時に私に分かるようによ。
と言われた。
孤児院へは、月に数回シスター達がお菓子を作って届けている。
私とシスタークレアで籠に一杯のクッキーを持って馬車に乗りました。
孤児院までは歩いてもいける程近いけど、これも念のためにと大伯母様が用意してくれました。
孤児院で子供達とふれあい、一緒に外を駆け回ってお菓子を食べて、凄くリフレッシュした気分です。
また遊びに来る約束をして帰りの馬車に乗りました。
教会に着いて馬車を降りた時、何だか背中がぞくぞくした。
え? なんだろう目だけで周りをキョロキョロと見回しました。
視界の端に何かが引っ掛かった。
そちら側に顔を向けると、1人の男が教会の前の道に立っている。
別段、怪しい感じではない。
けれど、こちらをじっと見ているようだった。
なぜ見ているようと表現するのかと言えば、帽子を目深に被っているので目が合っているのかどうなのか分からないのだ。
全く微動だにせず、立っているその男はずっとこちらに顔を向けている。
何でそんなに気になるのかしら?
自分でも不思議だった。
でも、決していい感じで気になる訳ではない気もする。
シスタークレアに促されて教会の脇道に向かいます。
背中に視線を感じる。
振り向きたい衝動を何とか抑えて足早に歩いていきます。
邸に着いて迎えてくれた大伯母様の顔を見てほっとしました。
やっと悪寒のようなものが消えて力が抜けたようです。
私はさっきの出来事を大伯母様に話します。
何の根拠もありませんがとても気になった事を。
大伯母様は私の話を一蹴することなく真剣に聞いています。
「顔はよく見えなくて、でもそんなに年を取っているようには見えませんでした
思い過ごしかも知れないけれど」
「いいえ、セシリア。
そう言った感覚は疎かにしてはいけません。
頭より体の感覚の方が時には正直で敏感です。
その男はきっとあなたにとって関係があるのです。
それが良くも悪くも」
多分悪い方で関係はある気がする。
でも、誰だろう…
私には覚えがないように思う。
それにエレーナを知っていても、セシリアは全くの別人だから、大丈夫よね。
そう思い込もうとしても、不安は消えなかった…
4
お気に入りに追加
2,168
あなたにおすすめの小説
「聖女はもう用済み」と言って私を追放した国は、今や崩壊寸前です。私が戻れば危機を救えるようですが、私はもう、二度と国には戻りません【完結】
小平ニコ
ファンタジー
聖女として、ずっと国の平和を守ってきたラスティーナ。だがある日、婚約者であるウルナイト王子に、「聖女とか、そういうのもういいんで、国から出てってもらえます?」と言われ、国を追放される。
これからは、ウルナイト王子が召喚術で呼び出した『魔獣』が国の守護をするので、ラスティーナはもう用済みとのことらしい。王も、重臣たちも、国民すらも、嘲りの笑みを浮かべるばかりで、誰もラスティーナを庇ってはくれなかった。
失意の中、ラスティーナは国を去り、隣国に移り住む。
無慈悲に追放されたことで、しばらくは人間不信気味だったラスティーナだが、優しい人たちと出会い、現在は、平凡ながらも幸せな日々を過ごしていた。
そんなある日のこと。
ラスティーナは新聞の記事で、自分を追放した国が崩壊寸前であることを知る。
『自分が戻れば国を救えるかもしれない』と思うラスティーナだったが、新聞に書いてあった『ある情報』を読んだことで、国を救いたいという気持ちは、一気に無くなってしまう。
そしてラスティーナは、決別の言葉を、ハッキリと口にするのだった……
婚約破棄はまだですか?─豊穣をもたらす伝説の公爵令嬢に転生したけど、王太子がなかなか婚約破棄してこない
nanahi
恋愛
火事のあと、私は王太子の婚約者:シンシア・ウォーレンに転生した。王国に豊穣をもたらすという伝説の黒髪黒眼の公爵令嬢だ。王太子は婚約者の私がいながら、男爵令嬢ケリーを愛していた。「王太子から婚約破棄されるパターンね」…私はつらい前世から解放された喜びから、破棄を進んで受け入れようと自由に振る舞っていた。ところが王太子はなかなか破棄を告げてこなくて…?
【完結】聖女の妊娠で王子と婚約破棄することになりました。私の場所だった王子の隣は聖女様のものに変わるそうです。
五月ふう
恋愛
「聖女が妊娠したから、私とは婚約破棄?!冗談じゃないわよ!!」
私は10歳の時から王子アトラスの婚約者だった。立派な王妃になるために、今までずっと頑張ってきたのだ。今更婚約破棄なんて、認められるわけないのに。
「残念だがもう決まったことさ。」
アトラスはもう私を見てはいなかった。
「けど、あの聖女って、元々貴方の愛人でしょうー??!絶対におかしいわ!!」
私は絶対に認めない。なぜ私が城を追い出され、あの女が王妃になるの?
まさか"聖女"に王妃の座を奪われるなんて思わなかったわーー。
婚約破棄をされ、父に追放まで言われた私は、むしろ喜んで出て行きます! ~家を出る時に一緒に来てくれた執事の溺愛が始まりました~
ゆうき@初書籍化作品発売中
恋愛
男爵家の次女として生まれたシエルは、姉と妹に比べて平凡だからという理由で、父親や姉妹からバカにされ、虐げられる生活を送っていた。
そんな生活に嫌気がさしたシエルは、とある計画を考えつく。それは、婚約者に社交界で婚約を破棄してもらい、その責任を取って家を出て、自由を手に入れるというものだった。
シエルの専属の執事であるラルフや、幼い頃から実の兄のように親しくしてくれていた婚約者の協力の元、シエルは無事に婚約を破棄され、父親に見捨てられて家を出ることになった。
ラルフも一緒に来てくれることとなり、これで念願の自由を手に入れたシエル。しかし、シエルにはどこにも行くあてはなかった。
それをラルフに伝えると、隣の国にあるラルフの故郷に行こうと提案される。
それを承諾したシエルは、これからの自由で幸せな日々を手に入れられると胸を躍らせていたが、その幸せは家族によって邪魔をされてしまう。
なんと、家族はシエルとラルフを広大な湖に捨て、自らの手を汚さずに二人を亡き者にしようとしていた――
☆誤字脱字が多いですが、見つけ次第直しますのでご了承ください☆
☆全文字はだいたい14万文字になっています☆
☆完結まで予約済みなので、エタることはありません!☆
聖女であることを隠す公爵令嬢は国外で幸せになりたい
カレイ
恋愛
公爵令嬢オデットはある日、浮気というありもしない罪で国外追放を受けた。それは王太子妃として王族に嫁いだ姉が仕組んだことで。
聖女の力で虐待を受ける弟ルイスを護っていたオデットは、やっと巡ってきたチャンスだとばかりにルイスを連れ、その日のうちに国を出ることに。しかしそれも一筋縄ではいかず敵が塞がるばかり。
その度に助けてくれるのは、侍女のティアナと、何故か浮気相手と疑われた副騎士団長のサイアス。謎にスキルの高い二人と行動を共にしながら、オデットはルイスを救うため奮闘する。
※胸糞悪いシーンがいくつかあります。苦手な方はお気をつけください。
宮廷から追放された聖女の回復魔法は最強でした。後から戻って来いと言われても今更遅いです
ダイナイ
ファンタジー
「お前が聖女だな、お前はいらないからクビだ」
宮廷に派遣されていた聖女メアリーは、お金の無駄だお前の代わりはいくらでもいるから、と宮廷を追放されてしまった。
聖国から王国に派遣されていた聖女は、この先どうしようか迷ってしまう。とりあえず、冒険者が集まる都市に行って仕事をしようと考えた。
しかし聖女は自分の回復魔法が異常であることを知らなかった。
冒険者都市に行った聖女は、自分の回復魔法が周囲に知られて大変なことになってしまう。
妾の子と蔑まれていた公爵令嬢は、聖女の才能を持つ存在でした。今更態度を改められても、許すことはできません。
木山楽斗
恋愛
私の名前は、ナルネア・クーテイン。エルビネア王国に暮らす公爵令嬢である。
といっても、私を公爵令嬢といっていいのかどうかはわからない。なぜなら、私は現当主と浮気相手との間にできた子供であるからだ。
公爵家の人々は、私のことを妾の子と言って罵倒してくる。その辛い言葉にも、いつしかなれるようになっていた。
屋敷の屋根裏部屋に閉じ込められながら、私は窮屈な生活を続けていた。このまま、公爵家の人々に蔑まれながら生きていくしかないと諦めていたのだ。
ある日、家に第三王子であるフリムド様が訪ねて来た。
そこで起こった出来事をきっかけに、私は自身に聖女の才能があることを知るのだった。
その才能を見込まれて、フリムド様は私を気にかけるようになっていた。私が、聖女になることを期待してくれるようになったのである。
そんな私に対して、公爵家の人々は態度を少し変えていた。
どうやら、私が聖女の才能があるから、媚を売ってきているようだ。
しかし、今更そんなことをされてもいい気分にはならない。今までの罵倒を許すことなどできないのである。
※下記の関連作品を読むと、より楽しめると思います。
似非聖女呼ばわりされたのでスローライフ満喫しながら引き篭もります
秋月乃衣
恋愛
侯爵令嬢オリヴィアは聖女として今まで16年間生きてきたのにも関わらず、婚約者である王子から「お前は聖女ではない」と言われた挙句、婚約破棄をされてしまった。
そして、その瞬間オリヴィアの背中には何故か純白の羽が出現し、オリヴィアは泣き叫んだ。
「私、仰向け派なのに!これからどうやって寝たらいいの!?」
聖女じゃないみたいだし、婚約破棄されたし、何より羽が邪魔なので王都の外れでスローライフ始めます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる