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感謝と恩返し

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「そこまで国の作物や井戸がかれてしまったのがどうやって、立て直せたのかしら?」

「マリナ様が1度だけ、アランソルへ行かれて聖女の泉の前で祈りを捧げられたんだよ。
その後徐々に泉ももとに戻り国中の井戸や湧水ももとに戻ったそうだ」


「やはり聖女の力って凄いのね」

「なんだか、他人事だな?
でも、凄かったのはその後なんだ。
マリナ様は自分を助けてくれたパルフィートの為に力を使いたいと言ってくれて、その後祖父とマリナ様は一生懸命聖女の力を調べられて、この国のために尽力してくれたのさ」

この国はアランソルよりも大きいし豊かだと思っていたけど、大伯母様が聖女としてパルフィートに暮らすまでは、国土は広くても砂漠があったり荒れ地も多かったそうだ。

しかし、聖女の力によっていくつの水脈が見つかったり、湧水や泉が現れたりした。
新たな森や林が出来たりもしたらしい。

作物の出来もよくなり、作物の種類も増えて数倍の収穫量になった。
大伯母様が来てからは、数年に1度はあった干ばつ被害もなくなったそうだ。

大伯母様は全盛期より力が落ちたと言ったけれど、今でもその恩恵は続いているのだから、元々の力の大きさは一体どれ程なのだろう。

それに私がこのまま修行を続ければ1年と待たずに自分の全盛期位の力を出せると言っていたが、果たして自分に可能なのだろうか…

「ねぇカイル、今の国王様は将来私にもその役目を望んでいらっしゃるの?」


「いいや、そこまでは考えていないと思う。
君を探していたのも、マリナ様の望みだったからさ。
この国もまた聖女様にはとても感謝していて、その方助けになりたかっただけなんだよ」

パルフィートと聖女はお互いに感謝をし恩を感じている。
お互いの助けになりたいと思っているのね。
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