聖女派遣いたします

ゆうゆう

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とりあえず、準備完了

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次の日、ロジェは侍女長の指示を無視して大失態を犯した為に謹慎処分。
キャンティは急な病で倒れ、移る可能性があるので隔離処置。
と王妃宮内の全員に通達された。

カーリンは何事もなかったように仕事に復帰した。
サリーには面会の時の質問内容をカーリンが誤解していた為嘘を付いた様にマルグリット姉さんが受け取ってしまった判断ミスと言う事にした。
苦しい言い訳だけど、今のところカーリンの逆スパイの話は私とマルグリット姉さん二人だけの話にしておきたかった。

ロダン伯爵側にばれる可能性を少しでも減らし、カーリンの身の安全も守りたかったからだ。

外から見れば今までと何ら変わらない王妃宮だ。
何か異変があったと勘ぐる人はいないだろう。

だって病気になった侍女がたまたまキャンティだったのだし、ロジェは昔から問題児として有名だ。

王妃宮で働く者達だって誰一人変に思う人間はいなかった。

ロジェに関してはむしろなぜ今まで好き勝手やっても侍女長は寛大だったのだろうと不思議がる者さえいた。

皆魔法具の所為だなんて知らないから、当然の疑問だったと思うがこれで通常の王妃宮へ戻ると喜ぶ者も多かった。

それだけロジェがブローチを過信しすぎて、わがままを通そうとしていたのだろう。

一緒に西の離宮からきた者達が1番今までなぜあのロジェの言いなりになっていたのかしら?と困惑していた。
そしてその者達をカーリンがまとめあげて、動揺を収めたのだった。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「おはようございます、マリーエル様。
大体の基本の守りは完了しました。
今この部屋に至っては盗聴防止魔法を掛けているので、気兼ねなくお話下さい」

「もう? さすがフランカね。
昨日ドーリス達と一緒にいた時も視線は感じなかった。
それだけでも、気分的に楽だたったわ」

「そうですか、よかった」

「フランカが側に居てくれれば、もう安心だもの」
とてもいい笑顔を見せてくれるマリーエル様。

やはりこの笑顔の為にがんばらないとね。

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