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嫌がらせ その2 池に突き落とされました。
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「ギルバート様、私はアリス様とは一度、他に婚約者の居る方との距離が近過ぎる、と注意をした事はあります。ですが、それ以降はアリス様とは会う事は勿論、話した事も御座いません。」
もう、ギルバート様の残念っぷりに呆れ果てたけれど、それでもこちらの言い分はきっちりと告げないといけない。
だって本当に冤罪ですもの。
しかし、気をつけないとギルバート様も言ってはいけないあの言葉を言い兼ねないわね。油断は禁物よ。彼の言動には気をつけないと!
「そ、そんなの嘘です。いつもいつも陰で私に嫌がらせをしてたじゃないですかぁ。あの時だって私、池に突き落とされて本当に死ぬかと思ったんですよ?
ギル様が制服の上着を貸してくれなければ、きっと酷い風邪を引いていたと思います!」
アリスさんがギルバート様の手を取って目を潤ませて顔を見上げているわね。上目遣いってヤツよね。アレってそんなに効果抜群なの?
ギルバート様はアリスさんに見つめられて、デレデレと鼻の下伸ばして喜んでいるものねぇ。
私も今度やってみようかしら?そうやっておねだりしたらお父様もホイホイと欲しい物を買ってくれるかしら?
しかしギルバート様も美少女にこんな風に感謝されたらそうなってしまうのは分かるけれど、でもー。
何故、貴方がその嘘を信じてしまうのですか?
貴方は3年間、訓練場で練習する時は必ず中庭を通っていたじゃない!しかもっ!
・・・・・。
・・・・・・・・。
訓練しすぎて脳に筋肉がつき過ぎてしまったのかしらね。普通、一度痛い体験をしたら忘れないと思うのだけれど、、、、。
「アリス様、お身体が何ともなくて良かったですわね?ですが、気をつけないと本当に体調を悪くしてしまうので、自分で水をかぶるのはお止めになった方が宜しいかと。」
やんわりと本当にやんわりと言ったのよ、一応。
女子生徒たちから評判の悪い彼女が他の方に水を掛けられたという可能性も考えたけれど、彼女は池に突き落とされたとハッキリ言ったのだ。
それならば他の人にされた事でも無いだろう。彼女は自分で嘘を吐いている、と言ったようなものだわ。
「ひ、酷いですぅ。自分で水をかぶるなんて事する訳ないじゃないですかぁ!ミレーヌ様は正真正銘の悪役令嬢ですっ!」
えぇっ!?ここで今言うの?
『悪役令嬢』っていうワードを言いたいだけじゃないの?しかもそのワードは、、、。
「そうだぞ!ミレーヌとは幼馴染だと思っていたから、今までアリスに『ミレーヌ様にイジメられている』と言われても、何かの間違いじゃないか?と庇ってきたのに。
それなのにこんな可憐な少女を池に突き落とすなど、本当にミレーヌは悪役令嬢だったんだな!」
あぁっ!ギルバート様まで、、、、。
あら?
いつの間にか私たちを取り囲む輪の最前列にギルバート様の騎士団長が。でも、どうしてにこやかに手をワキワキさせているのかしら?
んんっ?笑っていらっしゃるけれど、眉毛は上に上がってるわ・・・。
あぁ、笑っているようで実は怒ってるんだ。でも何故、ワキワキと、、、、。
あ!もしかしてギルバート様をどんな風に扱き上げるをさせようか、手ぐすね引いて待っている、という感じ?ギルバート様のお父様だけあって脳筋系だものねぇ・・・。
ふぅっ~、もうこれ以上話を聞いてもギルバート様が墓穴を掘っていくだけだわ。
えぇ、この分だと文字通りギルバート様の墓穴が必要になるわ、騎士団長によって、、、、。
「ギルバート様、もしかして、、、たぶん、いえ、完全にお忘れなのかと思いますが。入学して3か月ほど経った頃にギルバート様が肋骨を何本か折った事を覚えていらっしゃいますか?」
「ん?ミレーヌ、何を言っているんだ?俺はいつも健康だぞ?」
やっぱり、ですか。そうですか、、、。
このぉっ~、脳筋が!!
もう、ギルバート様の残念っぷりに呆れ果てたけれど、それでもこちらの言い分はきっちりと告げないといけない。
だって本当に冤罪ですもの。
しかし、気をつけないとギルバート様も言ってはいけないあの言葉を言い兼ねないわね。油断は禁物よ。彼の言動には気をつけないと!
「そ、そんなの嘘です。いつもいつも陰で私に嫌がらせをしてたじゃないですかぁ。あの時だって私、池に突き落とされて本当に死ぬかと思ったんですよ?
ギル様が制服の上着を貸してくれなければ、きっと酷い風邪を引いていたと思います!」
アリスさんがギルバート様の手を取って目を潤ませて顔を見上げているわね。上目遣いってヤツよね。アレってそんなに効果抜群なの?
ギルバート様はアリスさんに見つめられて、デレデレと鼻の下伸ばして喜んでいるものねぇ。
私も今度やってみようかしら?そうやっておねだりしたらお父様もホイホイと欲しい物を買ってくれるかしら?
しかしギルバート様も美少女にこんな風に感謝されたらそうなってしまうのは分かるけれど、でもー。
何故、貴方がその嘘を信じてしまうのですか?
貴方は3年間、訓練場で練習する時は必ず中庭を通っていたじゃない!しかもっ!
・・・・・。
・・・・・・・・。
訓練しすぎて脳に筋肉がつき過ぎてしまったのかしらね。普通、一度痛い体験をしたら忘れないと思うのだけれど、、、、。
「アリス様、お身体が何ともなくて良かったですわね?ですが、気をつけないと本当に体調を悪くしてしまうので、自分で水をかぶるのはお止めになった方が宜しいかと。」
やんわりと本当にやんわりと言ったのよ、一応。
女子生徒たちから評判の悪い彼女が他の方に水を掛けられたという可能性も考えたけれど、彼女は池に突き落とされたとハッキリ言ったのだ。
それならば他の人にされた事でも無いだろう。彼女は自分で嘘を吐いている、と言ったようなものだわ。
「ひ、酷いですぅ。自分で水をかぶるなんて事する訳ないじゃないですかぁ!ミレーヌ様は正真正銘の悪役令嬢ですっ!」
えぇっ!?ここで今言うの?
『悪役令嬢』っていうワードを言いたいだけじゃないの?しかもそのワードは、、、。
「そうだぞ!ミレーヌとは幼馴染だと思っていたから、今までアリスに『ミレーヌ様にイジメられている』と言われても、何かの間違いじゃないか?と庇ってきたのに。
それなのにこんな可憐な少女を池に突き落とすなど、本当にミレーヌは悪役令嬢だったんだな!」
あぁっ!ギルバート様まで、、、、。
あら?
いつの間にか私たちを取り囲む輪の最前列にギルバート様の騎士団長が。でも、どうしてにこやかに手をワキワキさせているのかしら?
んんっ?笑っていらっしゃるけれど、眉毛は上に上がってるわ・・・。
あぁ、笑っているようで実は怒ってるんだ。でも何故、ワキワキと、、、、。
あ!もしかしてギルバート様をどんな風に扱き上げるをさせようか、手ぐすね引いて待っている、という感じ?ギルバート様のお父様だけあって脳筋系だものねぇ・・・。
ふぅっ~、もうこれ以上話を聞いてもギルバート様が墓穴を掘っていくだけだわ。
えぇ、この分だと文字通りギルバート様の墓穴が必要になるわ、騎士団長によって、、、、。
「ギルバート様、もしかして、、、たぶん、いえ、完全にお忘れなのかと思いますが。入学して3か月ほど経った頃にギルバート様が肋骨を何本か折った事を覚えていらっしゃいますか?」
「ん?ミレーヌ、何を言っているんだ?俺はいつも健康だぞ?」
やっぱり、ですか。そうですか、、、。
このぉっ~、脳筋が!!
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