37 / 54
ガーナの街にて
何かが違う、らしい
しおりを挟む
「う~ん、リオの魔法は何かが、、、違う?」
私を見ながら疑問形で言ったのはジョージ君だった。
古い教会を出た後にロイ君の家を訪ねると、驚いた事に玄関で私迎えてくれたのはレコアさんだった。
昨日の今日でもう一階と二階を行き来出来るようになったの?
私が余程驚いた顔をしていたのか、レコアさんはクスクスと笑って家の中へと招き入れてくれた。
「リオさんに診て貰ってから凄く体が軽くなって、咳も大分治まったのよ。
今朝になって胸の苦しさも取れたから、さっき試しに一階まで降りてきたの。
さっきピーターさんに診て貰ったら驚いていたわ。胸の薬を飲んで安静にしてたらもう大丈夫だと言われたのよ。
リオさん、本当にありがとうございました。」
「わぁっ!良かったですね。ロイ君は凄く喜んでいるんじゃないですか?
あんなにレコアさんの事を心配していたんですから。」
「えぇ、安心したみたいで友だちの所に遊びに行ってしまったわ。じきに戻ってきますから是非、それまで居て下さいね。」
その後はまだ少し顔色の悪いレコアさんにはソファに座っていて貰い、私は許可を貰ってロイ君の為にレコアさんの代わりに昼食を作る事にした。
いくら歩けるようになったからといってもまだ病人なのは変わりないからね。
シチューとホットサンドが出来た頃、元気一杯のロイ君が帰って来て三人でお昼を食べた。
ロイ君は初めて食べるシチューに目を丸くして『美味しい!』を連呼していた。
「リオ姉ちゃん!お母さんの病気を治してくれてありがとう!
コレ、俺の宝物だけどお礼にあげるね。
勇者の首輪なんだって!」
「勇者、の首輪?」
帰り際にロイ君から手渡されたのは勇者という名前の犬の首輪?
黒い鱗柄の何かの皮で出来た小さな首には小さな赤い石が一つ嵌め込まれていた。
随分使い古された物のようだけれど変な名前の首輪だね。
「え?ロイ君の宝物なんでしょ?いいの?」
いいの?と言いつつも貰っても対処に困る贈り物だというのは顔には出さない。
「うんっ!冒険者のオッチャンを道案内した時に貰って宝箱に入れてただけだからっ!」
ロイ君、それは宝箱にただ入れていただけのガラクタでは?
もしや単に昨日の続きで出た不用品なのでは?
「ロイ君、ありがとう。大事にするね。」
瞳をキラキラと輝かせた子どもから差し出された物を断れる勇気が私には無い。
お礼を言いながらそっと魔法鞄に入れた。コレをポシェットから出す日は来るのかなぁ、、、たぶん無いな。
お昼を食べて三日月亭に戻るとジョージ君が帰って来ていた。
折角なので夜の仕込みの時間まで魔法の基礎を教わる事になったのだけれど、私が生活魔法の浄化を使ったのを見て、ジョージ君が首を傾げて言ったのが冒頭の言葉だ。
「何が違うのか、俺もよく分からないけど、確かに綺麗にはなっている。でもなんで詠唱する度にちょっと光るんだろう?」
それは私もよく分からない。
いつも詠唱でも無詠唱でも一瞬光っていたからそれが普通だと思ってた。
光ると『綺麗になった~!』という達成感のようなものも味わえて気分もアガってたんだけど。
でもジョージ君がお手本を見せてくれた時には確かに光らなかったんだよねぇ。
「よく分からないけれど、私がこの国の人じゃないから、とか?」
私が思いつく理由はそれぐらいだ。何しろこの世界に来るまでは魔法とは無縁な世界に住んでいたからね。
どこかしら人体の構造が違うのかも知れないしこの世界に合わせて体のどこかが変化して魔法が使えるようになったから、とかぐらいしか思いつかない。
それが正解なのかどうかは分からないけれど、言葉にするなら『この国の人じゃないから』としか言いようが無いよね。
「う~ん、そうなのかな。俺も他の国の人が魔法を使っているのを見た事がないから分からないなぁ。
でも、魔法が使えている事は間違いないと思う。このバケツの水なんて飲めるんじゃないの、っていうぐらいキラキラしているよね。」
いや、ソレ、雑巾を洗った水だから!
三日月亭の裏庭には井戸がある。魔法の練習をする前に部屋の掃除をしていた私はついでに汚れた雑巾を洗っていたのだ。
雑巾の汚れで濁ったバケツの水も汚れの一つだと、生活魔法のクリーンを唱えてみたら、バケツの水が一瞬ポヤっと白く光って消えた。
中を見てみると何となく綺麗になっている?という感じ。
確かにバケツの水はさっきよりも綺麗になってはいる。但し、茶色っぽい水が白く濁った程度という微妙な浄化具合。
やはり私には『綺麗にな~れ』と唱えた方が魔法の効果が高いのでは、と今度は『綺麗にな~れ』と唱えてみた。
するとバケツの水は同じ様に光りはしたものの、水は段違いに綺麗になった。今度は白く濁った水から透明な水に変化したのだ。
おぉっ~!
やっぱり『綺麗にな~れ』の方が効果が高いね。
この言葉は魔法が使えない日本にいた時から唱えていた言葉だからねぇ。
「クリーン、と言わないで浄化されるのも不思議だけれど、それはリオのいた国の言葉だって言っていたもんな。
言葉の違いが魔法の効果に差が出ているのかもね。」
ジョージ君は首を捻りながら『分からない』という表情をしながらそう言った。
ジョージ君は魔法の学校に通っている学生であって魔法の先生ではないから分からないのは当たり前だよね。
本当は無詠唱でも出来るけれど、それも『何故出来る?』と考え出したらサッパリ分からない、ってヤツだ。
私の中では『この世界の人間じゃないから説』が有力だけれど、それって解明出来る謎とも思えないんだよね。
考えても分からないモノは考えるだけ無駄か。
「まぁ、クリーンが使えるって事は生活魔法が使えるんだと思う。他の魔法も試してみる?」
そう言われれば、生活魔法は他にも何種類かあるんだっけ?
「水魔法とか火魔法があるけれどやってみる?」
「えっ?水とか火って水属性や火属性の魔法じゃないの?」
「あ~、生活魔法のはただ水や火を出すだけの魔法なんだ。だからそれ以外はその属性を持っていないと使えないよ。」
ジョージ君はそう説明してくれて、生活魔法を使って水を出してくれた。
手から溢れてくる水に驚いたけれど、これが水属性を持っていると水を自由自在に操つれたり色々な水魔法を使いこなせる人もいるのだそうだ。
ジョージ君はそれほど魔力量は多くはないそうで、使いこなせる水魔法も多くはないのだ、と恥ずかしそうに言っていた。
でも詠唱一つで手のひらで丸いボールの様になっていた水が、水鉄砲みたいな勢いで庭の木に当たったの見て『凄い、凄い!』と感動して拍手をしたら、耳をほんのり赤くして照れていたのが可愛かった。
さて、次は私の番だ、と教わった詠唱を唱えてもちっとも水が出てくる気配はない。
「クリーンが使えたからウッカリしていたけれど、リオは体の中にある魔力の流れが分かる?」
「へっ?魔力の流れ?」
魔力の流れどころか、2、3日前まで私にも魔法が使える事すら気付いてなかったけど?
「あ~、無意識に魔法を使ってたタイプか。
本当はね、まず自分の中の魔力を感じる事から始めるんだ。
魔力はお腹のちょっと下辺りを中心にして血液の様に全身を流れているんだって。
だけど、魔法を使う時には魔力を手のひらに集めるように意識して使うんだ。
出来る様になるまでは時間が掛かったりするけど、慣れれば意識しなくても出来るようになるよ。
ゴメンね、もうクリーンが使えるから出来ていると思ってた。
そういえばクリーンは水や火魔法よりは手のひらに魔力を集中させなくても出来るんだった。」
魔力の流れ、、、?
それは意識した事なかったなぁ。
イメージが大事、ってのは何度も意識したけれど、初歩の初歩を理解出来てなかったとは。
でも魔力自体を感じ取れないんだけど?
「え~と、リオ。俺の手に両手を乗せてみてくれる?」
ジョージ君はそう言って私と向かい合って手のひらを上にして両手を出してきた。言われるまま手のひら同士を合わせるように乗せた。
「今から手のひらに魔力を集中させるから、俺の魔力を感じ取れるように手のひらに意識を集中してみて。」
他人の魔力なんて感じ取れるものなの?
半信半疑で、でもなるべく手のひらを意識して、というか重なった手を凝視してしまう。これって集中してる事になるかなぁ。
5分、、、それよりももっと?
ジッと手を見つめていたら不意に何か脈とも静電気とも違う何かを手のひらから感じて思わず顔を上げてジョージ君を見た。
「俺の魔力が分かった?魔力は一人一人違うらしいけど、俺の魔力はこんな感じ。」
これが魔力かぁ~。
コレをイメージして自分の中で魔力が流れているのを意識すればいいのかな。
「ちょっとやってみる!」
こうして何度か試している内に何となくだけど、自分の体の中を流れる魔力らしきモノを感じ取れるようになってきた。
そして今度は私の手のひらにジョージ君が手を乗せる形で手のひらに魔力を集中させる練習を繰り返した。
「えっ!?ちょ、ちょっと待って。
リオの魔力が手のひらに集まってきてるけど、何で?
何か手のひらが温かく感じるんだけど?」
突然、焦ったような戸惑った声でジョージ君が叫んだ。
手のひらが温かい?
言われてみれば、何となくいつもよりも温かいような、、、?
魔力を集めすぎて熱くなっちゃったのかな。
ん?
んん?
手のひらが温くなるなら、もしかしてリカルドさんの治療に役立つ、かも?
私を見ながら疑問形で言ったのはジョージ君だった。
古い教会を出た後にロイ君の家を訪ねると、驚いた事に玄関で私迎えてくれたのはレコアさんだった。
昨日の今日でもう一階と二階を行き来出来るようになったの?
私が余程驚いた顔をしていたのか、レコアさんはクスクスと笑って家の中へと招き入れてくれた。
「リオさんに診て貰ってから凄く体が軽くなって、咳も大分治まったのよ。
今朝になって胸の苦しさも取れたから、さっき試しに一階まで降りてきたの。
さっきピーターさんに診て貰ったら驚いていたわ。胸の薬を飲んで安静にしてたらもう大丈夫だと言われたのよ。
リオさん、本当にありがとうございました。」
「わぁっ!良かったですね。ロイ君は凄く喜んでいるんじゃないですか?
あんなにレコアさんの事を心配していたんですから。」
「えぇ、安心したみたいで友だちの所に遊びに行ってしまったわ。じきに戻ってきますから是非、それまで居て下さいね。」
その後はまだ少し顔色の悪いレコアさんにはソファに座っていて貰い、私は許可を貰ってロイ君の為にレコアさんの代わりに昼食を作る事にした。
いくら歩けるようになったからといってもまだ病人なのは変わりないからね。
シチューとホットサンドが出来た頃、元気一杯のロイ君が帰って来て三人でお昼を食べた。
ロイ君は初めて食べるシチューに目を丸くして『美味しい!』を連呼していた。
「リオ姉ちゃん!お母さんの病気を治してくれてありがとう!
コレ、俺の宝物だけどお礼にあげるね。
勇者の首輪なんだって!」
「勇者、の首輪?」
帰り際にロイ君から手渡されたのは勇者という名前の犬の首輪?
黒い鱗柄の何かの皮で出来た小さな首には小さな赤い石が一つ嵌め込まれていた。
随分使い古された物のようだけれど変な名前の首輪だね。
「え?ロイ君の宝物なんでしょ?いいの?」
いいの?と言いつつも貰っても対処に困る贈り物だというのは顔には出さない。
「うんっ!冒険者のオッチャンを道案内した時に貰って宝箱に入れてただけだからっ!」
ロイ君、それは宝箱にただ入れていただけのガラクタでは?
もしや単に昨日の続きで出た不用品なのでは?
「ロイ君、ありがとう。大事にするね。」
瞳をキラキラと輝かせた子どもから差し出された物を断れる勇気が私には無い。
お礼を言いながらそっと魔法鞄に入れた。コレをポシェットから出す日は来るのかなぁ、、、たぶん無いな。
お昼を食べて三日月亭に戻るとジョージ君が帰って来ていた。
折角なので夜の仕込みの時間まで魔法の基礎を教わる事になったのだけれど、私が生活魔法の浄化を使ったのを見て、ジョージ君が首を傾げて言ったのが冒頭の言葉だ。
「何が違うのか、俺もよく分からないけど、確かに綺麗にはなっている。でもなんで詠唱する度にちょっと光るんだろう?」
それは私もよく分からない。
いつも詠唱でも無詠唱でも一瞬光っていたからそれが普通だと思ってた。
光ると『綺麗になった~!』という達成感のようなものも味わえて気分もアガってたんだけど。
でもジョージ君がお手本を見せてくれた時には確かに光らなかったんだよねぇ。
「よく分からないけれど、私がこの国の人じゃないから、とか?」
私が思いつく理由はそれぐらいだ。何しろこの世界に来るまでは魔法とは無縁な世界に住んでいたからね。
どこかしら人体の構造が違うのかも知れないしこの世界に合わせて体のどこかが変化して魔法が使えるようになったから、とかぐらいしか思いつかない。
それが正解なのかどうかは分からないけれど、言葉にするなら『この国の人じゃないから』としか言いようが無いよね。
「う~ん、そうなのかな。俺も他の国の人が魔法を使っているのを見た事がないから分からないなぁ。
でも、魔法が使えている事は間違いないと思う。このバケツの水なんて飲めるんじゃないの、っていうぐらいキラキラしているよね。」
いや、ソレ、雑巾を洗った水だから!
三日月亭の裏庭には井戸がある。魔法の練習をする前に部屋の掃除をしていた私はついでに汚れた雑巾を洗っていたのだ。
雑巾の汚れで濁ったバケツの水も汚れの一つだと、生活魔法のクリーンを唱えてみたら、バケツの水が一瞬ポヤっと白く光って消えた。
中を見てみると何となく綺麗になっている?という感じ。
確かにバケツの水はさっきよりも綺麗になってはいる。但し、茶色っぽい水が白く濁った程度という微妙な浄化具合。
やはり私には『綺麗にな~れ』と唱えた方が魔法の効果が高いのでは、と今度は『綺麗にな~れ』と唱えてみた。
するとバケツの水は同じ様に光りはしたものの、水は段違いに綺麗になった。今度は白く濁った水から透明な水に変化したのだ。
おぉっ~!
やっぱり『綺麗にな~れ』の方が効果が高いね。
この言葉は魔法が使えない日本にいた時から唱えていた言葉だからねぇ。
「クリーン、と言わないで浄化されるのも不思議だけれど、それはリオのいた国の言葉だって言っていたもんな。
言葉の違いが魔法の効果に差が出ているのかもね。」
ジョージ君は首を捻りながら『分からない』という表情をしながらそう言った。
ジョージ君は魔法の学校に通っている学生であって魔法の先生ではないから分からないのは当たり前だよね。
本当は無詠唱でも出来るけれど、それも『何故出来る?』と考え出したらサッパリ分からない、ってヤツだ。
私の中では『この世界の人間じゃないから説』が有力だけれど、それって解明出来る謎とも思えないんだよね。
考えても分からないモノは考えるだけ無駄か。
「まぁ、クリーンが使えるって事は生活魔法が使えるんだと思う。他の魔法も試してみる?」
そう言われれば、生活魔法は他にも何種類かあるんだっけ?
「水魔法とか火魔法があるけれどやってみる?」
「えっ?水とか火って水属性や火属性の魔法じゃないの?」
「あ~、生活魔法のはただ水や火を出すだけの魔法なんだ。だからそれ以外はその属性を持っていないと使えないよ。」
ジョージ君はそう説明してくれて、生活魔法を使って水を出してくれた。
手から溢れてくる水に驚いたけれど、これが水属性を持っていると水を自由自在に操つれたり色々な水魔法を使いこなせる人もいるのだそうだ。
ジョージ君はそれほど魔力量は多くはないそうで、使いこなせる水魔法も多くはないのだ、と恥ずかしそうに言っていた。
でも詠唱一つで手のひらで丸いボールの様になっていた水が、水鉄砲みたいな勢いで庭の木に当たったの見て『凄い、凄い!』と感動して拍手をしたら、耳をほんのり赤くして照れていたのが可愛かった。
さて、次は私の番だ、と教わった詠唱を唱えてもちっとも水が出てくる気配はない。
「クリーンが使えたからウッカリしていたけれど、リオは体の中にある魔力の流れが分かる?」
「へっ?魔力の流れ?」
魔力の流れどころか、2、3日前まで私にも魔法が使える事すら気付いてなかったけど?
「あ~、無意識に魔法を使ってたタイプか。
本当はね、まず自分の中の魔力を感じる事から始めるんだ。
魔力はお腹のちょっと下辺りを中心にして血液の様に全身を流れているんだって。
だけど、魔法を使う時には魔力を手のひらに集めるように意識して使うんだ。
出来る様になるまでは時間が掛かったりするけど、慣れれば意識しなくても出来るようになるよ。
ゴメンね、もうクリーンが使えるから出来ていると思ってた。
そういえばクリーンは水や火魔法よりは手のひらに魔力を集中させなくても出来るんだった。」
魔力の流れ、、、?
それは意識した事なかったなぁ。
イメージが大事、ってのは何度も意識したけれど、初歩の初歩を理解出来てなかったとは。
でも魔力自体を感じ取れないんだけど?
「え~と、リオ。俺の手に両手を乗せてみてくれる?」
ジョージ君はそう言って私と向かい合って手のひらを上にして両手を出してきた。言われるまま手のひら同士を合わせるように乗せた。
「今から手のひらに魔力を集中させるから、俺の魔力を感じ取れるように手のひらに意識を集中してみて。」
他人の魔力なんて感じ取れるものなの?
半信半疑で、でもなるべく手のひらを意識して、というか重なった手を凝視してしまう。これって集中してる事になるかなぁ。
5分、、、それよりももっと?
ジッと手を見つめていたら不意に何か脈とも静電気とも違う何かを手のひらから感じて思わず顔を上げてジョージ君を見た。
「俺の魔力が分かった?魔力は一人一人違うらしいけど、俺の魔力はこんな感じ。」
これが魔力かぁ~。
コレをイメージして自分の中で魔力が流れているのを意識すればいいのかな。
「ちょっとやってみる!」
こうして何度か試している内に何となくだけど、自分の体の中を流れる魔力らしきモノを感じ取れるようになってきた。
そして今度は私の手のひらにジョージ君が手を乗せる形で手のひらに魔力を集中させる練習を繰り返した。
「えっ!?ちょ、ちょっと待って。
リオの魔力が手のひらに集まってきてるけど、何で?
何か手のひらが温かく感じるんだけど?」
突然、焦ったような戸惑った声でジョージ君が叫んだ。
手のひらが温かい?
言われてみれば、何となくいつもよりも温かいような、、、?
魔力を集めすぎて熱くなっちゃったのかな。
ん?
んん?
手のひらが温くなるなら、もしかしてリカルドさんの治療に役立つ、かも?
27
お気に入りに追加
179
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。

女官になるはずだった妃
夜空 筒
恋愛
女官になる。
そう聞いていたはずなのに。
あれよあれよという間に、着飾られた私は自国の皇帝の妃の一人になっていた。
しかし、皇帝のお迎えもなく
「忙しいから、もう後宮に入っていいよ」
そんなノリの言葉を彼の側近から賜って後宮入りした私。
秘書省監のならびに本の虫である父を持つ、そんな私も無類の読書好き。
朝議が始まる早朝に、私は父が働く文徳楼に通っている。
そこで好きな著者の本を借りては、殿舎に籠る毎日。
皇帝のお渡りもないし、既に皇后に一番近い妃もいる。
縁付くには程遠い私が、ある日を境に平穏だった日常を壊される羽目になる。
誰とも褥を共にしない皇帝と、女官になるつもりで入ってきた本の虫妃の話。
更新はまばらですが、完結させたいとは思っています。
多分…
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。
白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
時岡継美
ファンタジー
初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。
侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。
しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?
他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。
誤字脱字報告ありがとうございます!

出来損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出来損ないを望む
家具屋ふふみに
ファンタジー
この世界には魔法が存在する。
そして生まれ持つ適性がある属性しか使えない。
その属性は主に6つ。
火・水・風・土・雷・そして……無。
クーリアは伯爵令嬢として生まれた。
貴族は生まれながらに魔力、そして属性の適性が多いとされている。
そんな中で、クーリアは無属性の適性しかなかった。
無属性しか扱えない者は『白』と呼ばれる。
その呼び名は貴族にとって屈辱でしかない。
だからクーリアは出来損ないと呼ばれた。
そして彼女はその通りの出来損ない……ではなかった。
これは彼女の本気を引き出したい彼女の周りの人達と、絶対に本気を出したくない彼女との攻防を描いた、そんな物語。
そしてクーリアは、自身に隠された秘密を知る……そんなお話。
設定揺らぎまくりで安定しないかもしれませんが、そういうものだと納得してくださいm(_ _)m
※←このマークがある話は大体一人称。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる