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ガーナの街にて
もしかして私は
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取り敢えず、私がリカルドさんに対して出来る事は全てやった、と思う。あとはリカルドさん次第だ。
その後はルーナさんと手分けして客室の掃除をして、食堂の新メニューの相談をする事になった。
昨日の料理はどれも好評だった。お試しで作った料理だったので、今後どうしていくかの話になる。
昨日の料理は既存のメニューの使い回しみたいなものだったから、そのまま採用になったけれど、ピーマンと椎茸の肉詰めについては一旦保留にして、ハンバーグを提案してみた。
ピーマンと椎茸の肉詰めも好評だった。でもリカルドさんがどのタイミングで復帰するかによっては、当分はルーナさんとジョージ君の二人で切り盛りする事になる。
それなら少しでも手間が少ない方が良いかな、というのとハンバーグの方がガッツリ食べられるし肉感があって、受けが良いんじゃないかな、と思ったから。
もし余りそうなら、翌朝に焼いてパンに挟んでハンバーガー風にするか、パン粉をつけてメンチカツにして売り出してもいいんじゃないかなぁ。
あぁ、そうだ。トマトのクリーム煮を作るなら、ロールキャベツを作って一緒に出してもいい。そうすればメインの1品にもなる。
ロールキャベツは別で煮込んでおいて、お皿に盛る時にクリーム煮と一緒にすれば肉のアクがクリーム煮に混ざる事も無いよね。
あと、メンチカツを作るならスコッチエッグにしてもいいね。これも卵が入っている事によってボリューム感が増す。
それにハンバーグなら今までの仕入れで肉の量を増やすだけだから手に入りにくい事もないと思う。出来ればミンサーが欲しいところだけど、たぶん無いよね。
ハンバーグのタネで思いつく限り、ルーナさんに提案すると目を丸くして驚いていた。
昨夜に肉詰めをした事でハンバーグの味はどんなものか、理解出来たようで、早速今夜から新メニューで出す事になった。
新メニューのメインはハンバーグで、ロールキャベツとスコッチエッグ、メンチカツ、そしてハンバーガーもどきは見本というか、お試しで作る事になった。
昨夜の新メニューの話を聞いたのか、ルーナさん曰く、夜の営業では最近の客足に比べて多い方だったらしい。確かに『新メニューはどれ?』と聞かれる事が多かった。
そしてハンバーグは大好評だった!ステーキよりも気持ち安い値段設定で肉感のある食べ応えが良かったみたい。一応、豚と牛肉を半々にしてみたけど、それでも十分に肉感を楽しめたらしい。
お試し料理の方もメンチカツのサクサク感や、卵がドンと入っているスコッチエッグが物珍しかったらしいけれど、ボリューム感ある食べ応えに満足していた。
ハンバーガーもどきはちょっと驚かれたけれど、パン、肉、野菜を一度に食べられる、というのが受けていた。これはお昼とかお弁当として売っても良さそうだった。
そして今夜も大忙しだった中、リカルドさんはいつも通りにきて、いつもの席に座った。
けれど今夜はエールは一杯だけ、と言って、それ以上は飲まずにハンバーグを食べていた。
実は午前中、四十肩の話をした時に、ついでの話もしたんだよね。
「暴飲暴食、エールの飲み過ぎは『痛風』という病気になってしまいますよ。
足の指の付け根や膝関節に激痛が走る、風が吹いても痛いぐらいの症状が出る病気です。肩だけでなく、足まで痛くなったら大変ですよ。』
と。コレ、職場の上司がそうだったんだよねぇ。偶に座ろうとして膝を押さえながら固まってたりしてた。
その話のせいか、それとも黒いモヤが店にもリカルドさんにも無くなっていたせいなのか、今日は大人しくエールをチビチビ飲みながら夕食を取ると部屋に戻って行った。
リカルドさんは部屋に戻る前に厨房の方にやってきて、『ハンバーグ、美味かった。』とボソリと言った。
いつもは深夜まで呑んだくれていたリカルドさんが、今夜は食事をして部屋に戻って行く事に、ジョージ君は目を丸くして驚き、ルーナさんはまた涙ぐんで喜んでいた。
リカルドさん、どれだけルーナさんに心配をかけていたんだろうね。
今夜も大忙しだったけれど、新メニューも好評だったのでホッとしながらベッドに転がり込んだ。そして今日一日の事を振り返ってみる。
まだどうなるか分からないけれど、私が気にしていた黒いモヤは店からもリカルドさんからも消えていた。
あの黒いモヤ。もしかしてメアリーさんの宿屋で感じたモノと同じだったのかな。
あの時は気になったけど、日当たりの悪い部屋だから、かと思ったりしたけれど、食堂とリカルドさんにまとわりついていたモノは、もっとハッキリと黒いモヤだった。
しかも何だか動いていたし。
そう考えて、メアリーさんがしてくれた話を思い出した。
『あなた、身体は大丈夫なの?あの森は半年ぐらい前からおかしいのよ。森に入った人が病気になったり頭がおかしくなるって噂されている森なの!』
『魔獣って言ったら魔素に侵された獣よ。何年か前から魔素が急に増えだしたみたいでね。
その魔素に侵されちゃった動物が魔獣になっちゃうのよ。何かこう黒っぽいモヤモヤ~っとしたモノが動物の体にまとわりついたみたいな感じで目が赤く光ってるらしいわよ?』
魔素が増えてる、、、黒っぽいモヤモヤしたモノ、、、、。
もしかして、私に見えている黒いモヤは魔素?
だからリカルドさんの性格が荒っぽくなったの?
でも、何で他の人には見えていないのかな。
それに、私が掃除したり手で払ったら消えたよね?
どうしてだろう?
どうしたら消えたっけ?
・・・そう言えば、『綺麗になれ~。いなくなれ~』とか念じていたような、、、。
んん?
もしかして、それで黒いモヤが消えた?
けど、どうして?
疑問ばかり浮かんできたけれど、メアリーさんから聞いた事をまた思い出した。
もしかして、この世界の人間ではないから関係無いと思っていたけれど、私にも魔力がある?
それで無意識に魔法を使っていた?
そういう考えが浮かんで、思わずガバっとベッドから起き上がった。
「もしかして、、、もしかして私は生活魔法が使えるんじゃないの!?」
その後はルーナさんと手分けして客室の掃除をして、食堂の新メニューの相談をする事になった。
昨日の料理はどれも好評だった。お試しで作った料理だったので、今後どうしていくかの話になる。
昨日の料理は既存のメニューの使い回しみたいなものだったから、そのまま採用になったけれど、ピーマンと椎茸の肉詰めについては一旦保留にして、ハンバーグを提案してみた。
ピーマンと椎茸の肉詰めも好評だった。でもリカルドさんがどのタイミングで復帰するかによっては、当分はルーナさんとジョージ君の二人で切り盛りする事になる。
それなら少しでも手間が少ない方が良いかな、というのとハンバーグの方がガッツリ食べられるし肉感があって、受けが良いんじゃないかな、と思ったから。
もし余りそうなら、翌朝に焼いてパンに挟んでハンバーガー風にするか、パン粉をつけてメンチカツにして売り出してもいいんじゃないかなぁ。
あぁ、そうだ。トマトのクリーム煮を作るなら、ロールキャベツを作って一緒に出してもいい。そうすればメインの1品にもなる。
ロールキャベツは別で煮込んでおいて、お皿に盛る時にクリーム煮と一緒にすれば肉のアクがクリーム煮に混ざる事も無いよね。
あと、メンチカツを作るならスコッチエッグにしてもいいね。これも卵が入っている事によってボリューム感が増す。
それにハンバーグなら今までの仕入れで肉の量を増やすだけだから手に入りにくい事もないと思う。出来ればミンサーが欲しいところだけど、たぶん無いよね。
ハンバーグのタネで思いつく限り、ルーナさんに提案すると目を丸くして驚いていた。
昨夜に肉詰めをした事でハンバーグの味はどんなものか、理解出来たようで、早速今夜から新メニューで出す事になった。
新メニューのメインはハンバーグで、ロールキャベツとスコッチエッグ、メンチカツ、そしてハンバーガーもどきは見本というか、お試しで作る事になった。
昨夜の新メニューの話を聞いたのか、ルーナさん曰く、夜の営業では最近の客足に比べて多い方だったらしい。確かに『新メニューはどれ?』と聞かれる事が多かった。
そしてハンバーグは大好評だった!ステーキよりも気持ち安い値段設定で肉感のある食べ応えが良かったみたい。一応、豚と牛肉を半々にしてみたけど、それでも十分に肉感を楽しめたらしい。
お試し料理の方もメンチカツのサクサク感や、卵がドンと入っているスコッチエッグが物珍しかったらしいけれど、ボリューム感ある食べ応えに満足していた。
ハンバーガーもどきはちょっと驚かれたけれど、パン、肉、野菜を一度に食べられる、というのが受けていた。これはお昼とかお弁当として売っても良さそうだった。
そして今夜も大忙しだった中、リカルドさんはいつも通りにきて、いつもの席に座った。
けれど今夜はエールは一杯だけ、と言って、それ以上は飲まずにハンバーグを食べていた。
実は午前中、四十肩の話をした時に、ついでの話もしたんだよね。
「暴飲暴食、エールの飲み過ぎは『痛風』という病気になってしまいますよ。
足の指の付け根や膝関節に激痛が走る、風が吹いても痛いぐらいの症状が出る病気です。肩だけでなく、足まで痛くなったら大変ですよ。』
と。コレ、職場の上司がそうだったんだよねぇ。偶に座ろうとして膝を押さえながら固まってたりしてた。
その話のせいか、それとも黒いモヤが店にもリカルドさんにも無くなっていたせいなのか、今日は大人しくエールをチビチビ飲みながら夕食を取ると部屋に戻って行った。
リカルドさんは部屋に戻る前に厨房の方にやってきて、『ハンバーグ、美味かった。』とボソリと言った。
いつもは深夜まで呑んだくれていたリカルドさんが、今夜は食事をして部屋に戻って行く事に、ジョージ君は目を丸くして驚き、ルーナさんはまた涙ぐんで喜んでいた。
リカルドさん、どれだけルーナさんに心配をかけていたんだろうね。
今夜も大忙しだったけれど、新メニューも好評だったのでホッとしながらベッドに転がり込んだ。そして今日一日の事を振り返ってみる。
まだどうなるか分からないけれど、私が気にしていた黒いモヤは店からもリカルドさんからも消えていた。
あの黒いモヤ。もしかしてメアリーさんの宿屋で感じたモノと同じだったのかな。
あの時は気になったけど、日当たりの悪い部屋だから、かと思ったりしたけれど、食堂とリカルドさんにまとわりついていたモノは、もっとハッキリと黒いモヤだった。
しかも何だか動いていたし。
そう考えて、メアリーさんがしてくれた話を思い出した。
『あなた、身体は大丈夫なの?あの森は半年ぐらい前からおかしいのよ。森に入った人が病気になったり頭がおかしくなるって噂されている森なの!』
『魔獣って言ったら魔素に侵された獣よ。何年か前から魔素が急に増えだしたみたいでね。
その魔素に侵されちゃった動物が魔獣になっちゃうのよ。何かこう黒っぽいモヤモヤ~っとしたモノが動物の体にまとわりついたみたいな感じで目が赤く光ってるらしいわよ?』
魔素が増えてる、、、黒っぽいモヤモヤしたモノ、、、、。
もしかして、私に見えている黒いモヤは魔素?
だからリカルドさんの性格が荒っぽくなったの?
でも、何で他の人には見えていないのかな。
それに、私が掃除したり手で払ったら消えたよね?
どうしてだろう?
どうしたら消えたっけ?
・・・そう言えば、『綺麗になれ~。いなくなれ~』とか念じていたような、、、。
んん?
もしかして、それで黒いモヤが消えた?
けど、どうして?
疑問ばかり浮かんできたけれど、メアリーさんから聞いた事をまた思い出した。
もしかして、この世界の人間ではないから関係無いと思っていたけれど、私にも魔力がある?
それで無意識に魔法を使っていた?
そういう考えが浮かんで、思わずガバっとベッドから起き上がった。
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