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聖女召喚は成功した、、、ハズ?
メアリーさんの宿屋にて
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今、私は納得する気持ちとそれに抗いたい気持ちでモーレツに揺れている。あれから程なくメアリーさん一家の宿屋があるアサド村に着いた。村にある宿屋はメアリーさんの家だけだ。旅人も頻繁に訪れる訳ではないので1軒だけで事足りるらしい。
そんな状態だから勿論宿屋だけではやっていけないそうで1階は食堂も兼ねている。村にある食堂はあともう1軒だけ。メアリーさん曰く『田舎村なんて大体こんなモン』だそうだ。
荷台の2人だけで私を泊めるやり取りを決めてしまって大丈夫だろうか、と心配していたら御者をしていたご主人 ーメアリーさんにお父ちゃんと呼ばれていた人ー にも話は聞こえていた様で特に異存はないと言われてホッとした。因みにご主人の名前はジャックさんで年齢は42歳だそうだ。顎髭を生やしていたので年齢不詳に見える。
そして冒頭の私の気持ちはメアリーさんたちの娘さんのエミリーさんに会った時の事。メアリーさんが私を娘さんより年下と思った訳がよ~く分かったからだ。エミリーさんはボンッキュッボンなナイスバデーの持ち主でセクシーフェロモン溢れる色気のある美人さんだった。
あれは本当に勝手に溢れ出てるフェロモンだね。どうやったら色気が出るの?と聞いても本人にもきっと分からないだろう。コレを見慣れていたら私なんてお子ちゃまだ。未だ色気とは無縁ですけどいつか溢れ出る事有りますかね?
そういう訳で日本人は童顔、だけでは無い何かに気付かされモヤモヤとしてしまったのだ。そんな私の気持ちをよそに見た目セクシーダイナマイトなエミリーさん(あぁ、ちゃん付けが似合わないのが羨ましいなぁ)は異国風味溢れる私の容姿や荷物に興味深々でフレンドリーに話しかけてくれる。
「ねぇねぇリオちゃんっ、その髪飾り可愛いね。ちょっと見せて。」
私の髪は肩下10cmぐらいの長さで会社に行く時はだいたいバレッタを愛用し家ではシュシュかゴムが定番。髪は昨夜のままだったからバレッタをしていた。
外してエミリーさんに渡すとこの世界には無いものだったのか、珍しそうに金具をパチンパチンと何度も弄っていた。どうやら似たような物はあるものの金具で留めるのではなく簪のように棒を通すタイプが主流らしい。
あまりに熱心に見ていたのでそういえば、と借りた部屋の隅に置いたトートバッグの中に手を突っ込んで中を探る。捨てる予定だったプチプラグッズにバレッタも有ったんだよ、確か。
「エミリーさん、もし良かったらこの中から欲しい物があったらプレゼントするよ。」
とバレッタ3個とシュシュ2つを見せる。コレ全てワンコインなんだよね。一応大きい方の硬貨ではあるけれどスーツのクリーニング代のお礼としてはどうなんだろう?それなりの物を強請られ続けて地味に要らないプチプラグッズが増えていったんだよねぇ。せめて私の好みに合致していたら良かったんだけどそんな事に気を回す事はしなかったからなぁヤツは。
「えぇっ!いいの?だってこんなのここら辺じゃ売っているの見た事無いよ?隣の街だって見た事ないもん。」
喋ると年相応で可愛いなぁエミリーちゃんは。(心の中でならちゃん付けでいいか)
「うん、元々貰い物で家にいる時しか使っていなかったんだ。(こんなんでも付けないと煩かったからね。)これは宝石じゃなくてビーズっていう物だから高価な物ではないの。知り合った記念に貰ってくれると嬉しいなぁ。」
どうせ捨てる予定だったしね。そんな物をプレゼントするなんて私の方が申し訳ない。何が嫌だったってこういうプチプラグッズをそれなりの価格の物を買ってあげているって風を装って渡してくるところ。人気商品風のデザインの物を選んで渡してくる事が嫌だった。
私が気づいているとは思っていなかったみたいなのが余計に腹立だしかった。笑顔で受け取って、でも本当は私好みの物を選ぶ気持ちがこれっぽっちも無いんだなって貰う度に悲しかった。プチプラだって私の事を考えて選んでくれた物だったら嬉しく思っていただろうから。
エミリーちゃんは真剣にウンウン唸りながらバレッタを1つ選んで大事そうに手の中にそっとしまい込んだ。本当にごめんね。私にはそんなに大事そうにしてもらう程思い入れも愛着もない物だったんだ。けれどそんな姿を見て貰った時のやるせ無かった気持ちも少しは報われた気がするよ。
その後、エミリーちゃんと一緒に食堂の手伝いをする為に1階に降りていった。前を歩くエミリーちゃんは貰ったばかりのバレッタをつけて、余程嬉しかったのか足取りは弾むように軽やかだった。エミリーちゃん、ワンコイン商品でごめんよ。
そんな状態だから勿論宿屋だけではやっていけないそうで1階は食堂も兼ねている。村にある食堂はあともう1軒だけ。メアリーさん曰く『田舎村なんて大体こんなモン』だそうだ。
荷台の2人だけで私を泊めるやり取りを決めてしまって大丈夫だろうか、と心配していたら御者をしていたご主人 ーメアリーさんにお父ちゃんと呼ばれていた人ー にも話は聞こえていた様で特に異存はないと言われてホッとした。因みにご主人の名前はジャックさんで年齢は42歳だそうだ。顎髭を生やしていたので年齢不詳に見える。
そして冒頭の私の気持ちはメアリーさんたちの娘さんのエミリーさんに会った時の事。メアリーさんが私を娘さんより年下と思った訳がよ~く分かったからだ。エミリーさんはボンッキュッボンなナイスバデーの持ち主でセクシーフェロモン溢れる色気のある美人さんだった。
あれは本当に勝手に溢れ出てるフェロモンだね。どうやったら色気が出るの?と聞いても本人にもきっと分からないだろう。コレを見慣れていたら私なんてお子ちゃまだ。未だ色気とは無縁ですけどいつか溢れ出る事有りますかね?
そういう訳で日本人は童顔、だけでは無い何かに気付かされモヤモヤとしてしまったのだ。そんな私の気持ちをよそに見た目セクシーダイナマイトなエミリーさん(あぁ、ちゃん付けが似合わないのが羨ましいなぁ)は異国風味溢れる私の容姿や荷物に興味深々でフレンドリーに話しかけてくれる。
「ねぇねぇリオちゃんっ、その髪飾り可愛いね。ちょっと見せて。」
私の髪は肩下10cmぐらいの長さで会社に行く時はだいたいバレッタを愛用し家ではシュシュかゴムが定番。髪は昨夜のままだったからバレッタをしていた。
外してエミリーさんに渡すとこの世界には無いものだったのか、珍しそうに金具をパチンパチンと何度も弄っていた。どうやら似たような物はあるものの金具で留めるのではなく簪のように棒を通すタイプが主流らしい。
あまりに熱心に見ていたのでそういえば、と借りた部屋の隅に置いたトートバッグの中に手を突っ込んで中を探る。捨てる予定だったプチプラグッズにバレッタも有ったんだよ、確か。
「エミリーさん、もし良かったらこの中から欲しい物があったらプレゼントするよ。」
とバレッタ3個とシュシュ2つを見せる。コレ全てワンコインなんだよね。一応大きい方の硬貨ではあるけれどスーツのクリーニング代のお礼としてはどうなんだろう?それなりの物を強請られ続けて地味に要らないプチプラグッズが増えていったんだよねぇ。せめて私の好みに合致していたら良かったんだけどそんな事に気を回す事はしなかったからなぁヤツは。
「えぇっ!いいの?だってこんなのここら辺じゃ売っているの見た事無いよ?隣の街だって見た事ないもん。」
喋ると年相応で可愛いなぁエミリーちゃんは。(心の中でならちゃん付けでいいか)
「うん、元々貰い物で家にいる時しか使っていなかったんだ。(こんなんでも付けないと煩かったからね。)これは宝石じゃなくてビーズっていう物だから高価な物ではないの。知り合った記念に貰ってくれると嬉しいなぁ。」
どうせ捨てる予定だったしね。そんな物をプレゼントするなんて私の方が申し訳ない。何が嫌だったってこういうプチプラグッズをそれなりの価格の物を買ってあげているって風を装って渡してくるところ。人気商品風のデザインの物を選んで渡してくる事が嫌だった。
私が気づいているとは思っていなかったみたいなのが余計に腹立だしかった。笑顔で受け取って、でも本当は私好みの物を選ぶ気持ちがこれっぽっちも無いんだなって貰う度に悲しかった。プチプラだって私の事を考えて選んでくれた物だったら嬉しく思っていただろうから。
エミリーちゃんは真剣にウンウン唸りながらバレッタを1つ選んで大事そうに手の中にそっとしまい込んだ。本当にごめんね。私にはそんなに大事そうにしてもらう程思い入れも愛着もない物だったんだ。けれどそんな姿を見て貰った時のやるせ無かった気持ちも少しは報われた気がするよ。
その後、エミリーちゃんと一緒に食堂の手伝いをする為に1階に降りていった。前を歩くエミリーちゃんは貰ったばかりのバレッタをつけて、余程嬉しかったのか足取りは弾むように軽やかだった。エミリーちゃん、ワンコイン商品でごめんよ。
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