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ギャル子とパパ②
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時子が警察沙汰にはしたくないというので、小町は児童相談所に電話をかけた。
後日、面会する約束を交わし、今日は一旦お開きとなる。
「じゃあ、また明日」
「はい、さようなら」
と、時子を見送ったところで小町はハッとなる。
「ちょっと待って下さい、ギャル子さん。もしかして家に帰るつもりですか?」
「ん? そうだけど」
「駄目ですよ! あんな父親のところに帰ったら今晩だって何をされるか」
「でも、他に行く当てもないし」
「私の家に来て下さい」
「いいの?」
「もちろんです」
――小町は自分の家、マンションの一室へと時子を案内する。
「ただいまぁ。――どうぞ、ギャル子さん、遠慮なさらず」
「お邪魔します」
「――おかえり、あら、そちらのお嬢さんは」
キッチンから顔を覗かせた小町の母が訊ねる。
「クラスメイトのギャリソン時子さんです。お母さん、ちょっと事情があってしばらくこの子を泊めて下さい」
「よろしくお願いします。私の事はギャル子とお呼び下さい」
時子は礼儀正しく頭を下げて言う。意外とこのあだ名が気に入っているようだ。
「あらあら、小町が和花ちゃん以外のお友達を連れてくるなんて珍しい。どうぞ、遠慮なさらずに泊まっていって下さいな」
「――お兄ちゃんは?」
小町には年の離れた兄がいた。ゲーム会社に勤めている。ちなみに父親は単身赴任中だ。
「今夜も遅いみたいよ。ちょっと待っててね。すぐにお夕飯にするから」
そう言って母親はキッチンに引っ込む。
時子を自分の部屋へと案内し、雑談していると母親が二人を呼んだ。
テーブルの上には急遽一人増えたというのに、ちゃんと三人分の食事が並んでいる。
食事の席、母親は時子に色々と話を振る。自分から喋る事が少ない時子だったが、話を振ると結構饒舌にそれに応えた。
食事の後、リビングでテレビを見ていると風呂が沸いたと声がかかる。
一番風呂を勧めたのだが、自分は最後でいいと時子は固辞した。
小町たちが風呂から上がった後、時子は浴室へと向かう。
しばらくして「ただいまぁ」と玄関で声がし、兄が帰ってきた。
「おかえりなさい」
「おかえり」
リビングでくつろいでいる小町たちを一瞥し、兄の大悟はネクタイを緩めながら浴室へと向かった。二人がリビングにいるので風呂は空いていると判断したのだ。
「――うわぁあああ!!」
と、浴室から声が上がる。時子の事を思い出し、小町は慌てて浴室へと走った。
「ギャル子さん!」
ちょうど風呂から上がったところなのだろう。全裸の時子とそれを見て壁に張り付いている兄がいる。
「何やってるのよ! この馬鹿兄貴!」
「いや、だって知らない女の子が風呂に……」
「見るな! 変態!」
慌てて兄の目を塞ぐ。
「ああ、お兄さんでしたか。初めまして。小町さんの友人のギャリソン時子ことギャル子です」
全裸のまま一礼する時子であった。
「ギャル子さん、それ逆。っていうか隠して隠して!」
そんな騒動で一日は終わった。
数日後、児童相談所の一室で小町と時子、そして女性弁護士は時子の父ロバート・ギャリソンと対峙していた。
「何だこの小娘は?」
ロバートは胡乱な目で小町を見る。映画俳優のように甘いマスクの中年男性だった。
「時子さんの友人です。娘さんの希望で同席して貰っています」
女性弁護士――辺見が答える。
「ふん」
ロバートは鼻を鳴らして小町から視線を外す。
「――と言うわけで、あなたが娘さんに性的虐待を加えていた事は明白です」
辺見は小町の持ってきた証拠写真を並べながら言った。
「どうしてこれを……。まあいい。別に虐待していたわけではない。双方合意の上だ」
いけしゃあしゃあとロバートは応えた。
「そうね。特に抵抗した訳じゃあないし」
と、時子が肯定する。
「ちょっと、ギャル子さん」
小町は小声でつっこむ。
「それでも、あなたが十八歳未満の未成年に淫行を働いていた事に変わりはありません。これは淫行条例に抵触します」
辺見は話を続ける。
「だから何だ。罰金でも払えばいいのか?」
ロバートは強気の態度を崩さない。
「娘さんはあなたが法で裁かれる事を望んでいません。ですから示談交渉をしたいと思います」
「金ならいくらでも払おう。それでいいのだろう」
「そうですね。慰謝料をいただくのはもちろんの事。今後娘さんには近づかない事を約束してもらい、成人するまでの養育費も請求します」
「なっ、私は時子の父親だぞ! 父が娘に近づいて何が悪い!」
それまで余裕だったロバートの顔色が変わる。
「娘さんはあなたとの別居を望んでいます」
「何故だ時子! 私はお前を愛しているし、お前だって私を愛してくれているだろう」
「パパ、もうこんな関係は終わりにしましょう」
時子は淡々と父親に告げる。
「私を愛していないとでも言うのか! ――そうか! お前だな! お前が時子に余計な事を吹き込んだんだな!」
ロバートの怒りの矛先が小町に向かった。
「そうですよ。あんたみたいなクソ親父とは縁を切るのが時子さんの幸せのためです」
鬼気迫る表情に気圧されながらも、小町は面と向かって言い放つ。
「違う! 時子を幸せに出来るのは私だけだ! 私だけが時子を愛しているんだ! 何度も何度も愛してやったんだ!」
小町の脳裏にロバートの書斎の光景が浮かぶ。小町の堪忍袋の緒が切れた。
「胸くそ悪いんですよ! この変態親父が!」
小町は椅子から立ち上がり、ロバートを思いっきり殴りつけた。その身体が椅子から転がり落ちる。
「あんたはギャル子さんを愛してなんかいない! 奥さんを失った悲しみを埋めるためにただオモチャにしてただけだ! あんたが愛を語るなんておこがましいんですよ!」
ロバートを見下ろし、仁王立ちの小町は啖呵を切った。
「言わせておけば……。おい弁護士、こいつ暴力を振るったぞ。見てたよな。訴えてやる!」
「……さて、私は何も見ていませんが」
ロバートの言葉に辺見は目を逸らす。
「ギャル子さんは私が幸せにします!!」
己の胸に手を当て、小町は声高に宣言する。
「……パパ、私はママの代わりには成れない。だから……さようなら」
時子はロバートに背を向けた。
「待ってくれ時子! お前まで私を置いていくのか?」
「行きましょう、小町」
時子は小町の手を引き部屋から出て行く。
「時子! 時子!」
ロバートは涙を流しながら崩れ落ちた。
しばらく外で待っていると、弁護士の辺見が部屋から出てきた。
「ギャリソン氏は示談交渉に応じるそうよ。事が公になれば身の破滅だしね」
「……そうですか」
無表情のまま、時子はそう呟いた。
「後は任せておいて、たんまりとお金をぶんどってみせるから」
ウィンク一つ、辺見は再び部屋へと戻る。
「これで終わったわね」
そう言って軽く息を吐く時子に小町は告げる。
「違いますよギャル子さん。これから始まるんです。ギャル子さんは幸せにならなきゃいけません」
「でも、私の幸せって何なのかな?」
「それはこれから探していけばいいんです」
「そうね。小町が幸せにしてくれるって言うし」
「ま……任せて下さいよ」
思わず勢いで言った台詞だが、責任はとらなければならない。
「行きましょう、ギャル子さん。明るい日と書いて明日です。未来は希望に溢れていますよ」
二人は手をつないで歩き出した。
その日、休日の惰眠を貪っていた小町だったが、隣から聞こえるドタバタした音に目を覚ます。
「なんなのよ、朝っぱらからうるさいなぁ」
そう文句を言う小町だったが、もう昼近くだった。
窓から下を眺めてみると、引っ越し業者のトラックが見える。どうやら隣に誰かが越してきたようだ。
しばらくベッドの上でゴロゴロしていると、玄関のチャイムが鳴った。
「――小町ー ちょっと出てらっしゃいー」
母親の呼ぶ声に、パジャマ姿のまま玄関へと足を運ぶ。
「どうも、隣に越してきたギャリソン時子ことギャル子です。これはつまらないものですが」
と、時子が手にした菓子折りを差し出す。
「ギャル子さん、それ逆」
小町は苦笑しながら菓子折りを受け取るのだった。
後日、面会する約束を交わし、今日は一旦お開きとなる。
「じゃあ、また明日」
「はい、さようなら」
と、時子を見送ったところで小町はハッとなる。
「ちょっと待って下さい、ギャル子さん。もしかして家に帰るつもりですか?」
「ん? そうだけど」
「駄目ですよ! あんな父親のところに帰ったら今晩だって何をされるか」
「でも、他に行く当てもないし」
「私の家に来て下さい」
「いいの?」
「もちろんです」
――小町は自分の家、マンションの一室へと時子を案内する。
「ただいまぁ。――どうぞ、ギャル子さん、遠慮なさらず」
「お邪魔します」
「――おかえり、あら、そちらのお嬢さんは」
キッチンから顔を覗かせた小町の母が訊ねる。
「クラスメイトのギャリソン時子さんです。お母さん、ちょっと事情があってしばらくこの子を泊めて下さい」
「よろしくお願いします。私の事はギャル子とお呼び下さい」
時子は礼儀正しく頭を下げて言う。意外とこのあだ名が気に入っているようだ。
「あらあら、小町が和花ちゃん以外のお友達を連れてくるなんて珍しい。どうぞ、遠慮なさらずに泊まっていって下さいな」
「――お兄ちゃんは?」
小町には年の離れた兄がいた。ゲーム会社に勤めている。ちなみに父親は単身赴任中だ。
「今夜も遅いみたいよ。ちょっと待っててね。すぐにお夕飯にするから」
そう言って母親はキッチンに引っ込む。
時子を自分の部屋へと案内し、雑談していると母親が二人を呼んだ。
テーブルの上には急遽一人増えたというのに、ちゃんと三人分の食事が並んでいる。
食事の席、母親は時子に色々と話を振る。自分から喋る事が少ない時子だったが、話を振ると結構饒舌にそれに応えた。
食事の後、リビングでテレビを見ていると風呂が沸いたと声がかかる。
一番風呂を勧めたのだが、自分は最後でいいと時子は固辞した。
小町たちが風呂から上がった後、時子は浴室へと向かう。
しばらくして「ただいまぁ」と玄関で声がし、兄が帰ってきた。
「おかえりなさい」
「おかえり」
リビングでくつろいでいる小町たちを一瞥し、兄の大悟はネクタイを緩めながら浴室へと向かった。二人がリビングにいるので風呂は空いていると判断したのだ。
「――うわぁあああ!!」
と、浴室から声が上がる。時子の事を思い出し、小町は慌てて浴室へと走った。
「ギャル子さん!」
ちょうど風呂から上がったところなのだろう。全裸の時子とそれを見て壁に張り付いている兄がいる。
「何やってるのよ! この馬鹿兄貴!」
「いや、だって知らない女の子が風呂に……」
「見るな! 変態!」
慌てて兄の目を塞ぐ。
「ああ、お兄さんでしたか。初めまして。小町さんの友人のギャリソン時子ことギャル子です」
全裸のまま一礼する時子であった。
「ギャル子さん、それ逆。っていうか隠して隠して!」
そんな騒動で一日は終わった。
数日後、児童相談所の一室で小町と時子、そして女性弁護士は時子の父ロバート・ギャリソンと対峙していた。
「何だこの小娘は?」
ロバートは胡乱な目で小町を見る。映画俳優のように甘いマスクの中年男性だった。
「時子さんの友人です。娘さんの希望で同席して貰っています」
女性弁護士――辺見が答える。
「ふん」
ロバートは鼻を鳴らして小町から視線を外す。
「――と言うわけで、あなたが娘さんに性的虐待を加えていた事は明白です」
辺見は小町の持ってきた証拠写真を並べながら言った。
「どうしてこれを……。まあいい。別に虐待していたわけではない。双方合意の上だ」
いけしゃあしゃあとロバートは応えた。
「そうね。特に抵抗した訳じゃあないし」
と、時子が肯定する。
「ちょっと、ギャル子さん」
小町は小声でつっこむ。
「それでも、あなたが十八歳未満の未成年に淫行を働いていた事に変わりはありません。これは淫行条例に抵触します」
辺見は話を続ける。
「だから何だ。罰金でも払えばいいのか?」
ロバートは強気の態度を崩さない。
「娘さんはあなたが法で裁かれる事を望んでいません。ですから示談交渉をしたいと思います」
「金ならいくらでも払おう。それでいいのだろう」
「そうですね。慰謝料をいただくのはもちろんの事。今後娘さんには近づかない事を約束してもらい、成人するまでの養育費も請求します」
「なっ、私は時子の父親だぞ! 父が娘に近づいて何が悪い!」
それまで余裕だったロバートの顔色が変わる。
「娘さんはあなたとの別居を望んでいます」
「何故だ時子! 私はお前を愛しているし、お前だって私を愛してくれているだろう」
「パパ、もうこんな関係は終わりにしましょう」
時子は淡々と父親に告げる。
「私を愛していないとでも言うのか! ――そうか! お前だな! お前が時子に余計な事を吹き込んだんだな!」
ロバートの怒りの矛先が小町に向かった。
「そうですよ。あんたみたいなクソ親父とは縁を切るのが時子さんの幸せのためです」
鬼気迫る表情に気圧されながらも、小町は面と向かって言い放つ。
「違う! 時子を幸せに出来るのは私だけだ! 私だけが時子を愛しているんだ! 何度も何度も愛してやったんだ!」
小町の脳裏にロバートの書斎の光景が浮かぶ。小町の堪忍袋の緒が切れた。
「胸くそ悪いんですよ! この変態親父が!」
小町は椅子から立ち上がり、ロバートを思いっきり殴りつけた。その身体が椅子から転がり落ちる。
「あんたはギャル子さんを愛してなんかいない! 奥さんを失った悲しみを埋めるためにただオモチャにしてただけだ! あんたが愛を語るなんておこがましいんですよ!」
ロバートを見下ろし、仁王立ちの小町は啖呵を切った。
「言わせておけば……。おい弁護士、こいつ暴力を振るったぞ。見てたよな。訴えてやる!」
「……さて、私は何も見ていませんが」
ロバートの言葉に辺見は目を逸らす。
「ギャル子さんは私が幸せにします!!」
己の胸に手を当て、小町は声高に宣言する。
「……パパ、私はママの代わりには成れない。だから……さようなら」
時子はロバートに背を向けた。
「待ってくれ時子! お前まで私を置いていくのか?」
「行きましょう、小町」
時子は小町の手を引き部屋から出て行く。
「時子! 時子!」
ロバートは涙を流しながら崩れ落ちた。
しばらく外で待っていると、弁護士の辺見が部屋から出てきた。
「ギャリソン氏は示談交渉に応じるそうよ。事が公になれば身の破滅だしね」
「……そうですか」
無表情のまま、時子はそう呟いた。
「後は任せておいて、たんまりとお金をぶんどってみせるから」
ウィンク一つ、辺見は再び部屋へと戻る。
「これで終わったわね」
そう言って軽く息を吐く時子に小町は告げる。
「違いますよギャル子さん。これから始まるんです。ギャル子さんは幸せにならなきゃいけません」
「でも、私の幸せって何なのかな?」
「それはこれから探していけばいいんです」
「そうね。小町が幸せにしてくれるって言うし」
「ま……任せて下さいよ」
思わず勢いで言った台詞だが、責任はとらなければならない。
「行きましょう、ギャル子さん。明るい日と書いて明日です。未来は希望に溢れていますよ」
二人は手をつないで歩き出した。
その日、休日の惰眠を貪っていた小町だったが、隣から聞こえるドタバタした音に目を覚ます。
「なんなのよ、朝っぱらからうるさいなぁ」
そう文句を言う小町だったが、もう昼近くだった。
窓から下を眺めてみると、引っ越し業者のトラックが見える。どうやら隣に誰かが越してきたようだ。
しばらくベッドの上でゴロゴロしていると、玄関のチャイムが鳴った。
「――小町ー ちょっと出てらっしゃいー」
母親の呼ぶ声に、パジャマ姿のまま玄関へと足を運ぶ。
「どうも、隣に越してきたギャリソン時子ことギャル子です。これはつまらないものですが」
と、時子が手にした菓子折りを差し出す。
「ギャル子さん、それ逆」
小町は苦笑しながら菓子折りを受け取るのだった。
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