記憶屋

卯月青澄

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「まぁね、もっと褒めていいわよ。大人の女性になった私を…」

「素敵です。僕の手の届かない人になってしまいましたね」

「そうね」

私は、そんな馬鹿な事を言う彼の手を握りしめた。

「私はいつでもあなたの手の届く所にいるからね。絶対に離すなよぉ」

「先輩…」

彼は照れ臭そうに微笑んでいた。

「実はね、今日寄る場所があって遅くなったの」

「どこ行ってきたんですか?」
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