記憶屋

卯月青澄

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「Дармон шав, тан」

彼は突然呪文のようなものを唱えた。

「えっ!」

次の瞬間…私はベンチに座ったまま身動き1つ出来なくなった。

うっ‥動けない…

何これ?

どういう事?

「記憶を消します。正しくはあなたの記憶をこの記憶箱の中に一時的に封印します」

「やっ‥やめて…」

「あなたが、この記憶箱を開けられるのは、あなたが幸福を手に入れた時。これが相良さんから提示された条件」

何勝手な事ばかり言ってるの?

私が幸せになった時に記憶を取り戻したって遅いのよ。

その時彼はこの世にいない。
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