記憶屋

卯月青澄

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「キスしていい?」

「はい」

そして僕らはキスを交わした。

相変わらず先輩の唇はやわらかく、甘い香りがした。

先輩の息遣いを感じた。

生きてるって実感できた。

ずっとこうしていたいな。

先輩も同じ気持ちなのだろうか?

先輩は決して自分から唇を離そうとしなかった。

どれくらい経っただろうか?

唇を離した先輩は布団の中に潜ると、僕の胸に顔をうずめた。

小刻みに先輩の体は震えていた。
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