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「着きましたよ」
大貫社長はそう言うと、助手席側のドアを開けて私の手を引きエスコートしてくれた。
何て紳士でカッコいいの♡
普通の女の子なら、きっとそう思うんだろうけど私は違う。
気持ち悪くて仕方なかった。
手なんて繋ぎたくない。
「あっ‥ありがとうございます♡」
「このお店は料理がとても美味しいんだ。素材も新鮮で最高級品を使っている。コースで食べたら1人数十万円はくだらないよ」
「そんな料理食べたことないです。ドキドキしちゃう♡」
気に入られるために、カワイイ女の子を演じているけど、このぶりっ子キャラを自分でやってて痛々しくて気持ち悪かった。
「さぁ、入ろう」
そんなぶりっ子キャラの私を見て、大貫社長は落とせると思ったのか一瞬表情が明るくなった。
そう思わせられたなら、結構チョロいヤツなのかもしれない。
それから店内に入り個室に通された。
座ってから少しばかり経つと料理が次から次へと運ばれてきた。
コース料理と言うだけあって高級そうなものばかりが目の前に並べられていった。
そしてテーブルに並べられた料理を食べ始めたけど、私が人生で口にしたことがないような上品なものばかりで、ホッペが落ちそうになった。
全てを平らげた時にはお腹がパンパンになり、急な目向けに襲われた。
目が重く開けられなくなっていた。
何これ?
普通じゃない…
ヤバい…
・
・
・
・
・
目を開けると、フカフカのベッドの上に寝かされているのがわかった。
辺りは薄暗く、今自分がどこにいるのかさえわからなかった。
掛け布団をどかすと、自分が下着姿になっていることに気づかされた。
えっ…
何で?
誰が?
だって確か私は大貫社長と食事をしていて、突然スゴい眠気に襲われて…
「すいません…誰かいませんか?誰か助けて」
私は自分の置かれている状況に気づいて、慌てて助けを呼んだ。
「どうしました?」
声がした方を向くと、腰にタオル一丁の大貫社長が現れた。
「もしかしてあなたが?」
「君に睡眠薬を飲ませて、眠った君をここに運んだんだ」
「そんなことをしてたら料亭の人がおかしいって思いますよね?」
「残念だったね。東京都内の料亭は私の行きつけのお店ばかりでね、毎月何百万というお金を使わせてもらっているんだ。どういう意味かわかるかい?つまり私の思うがままということだよ」
「そんな…」
「ビックリさせてしまって悪かったね」
「誰か…誰か助けて!助けて!」
私は大声で何度も何度も助けを呼んだ。
そんな私を見て大貫社長は不敵な笑みを浮かべていた。
大貫社長はそう言うと、助手席側のドアを開けて私の手を引きエスコートしてくれた。
何て紳士でカッコいいの♡
普通の女の子なら、きっとそう思うんだろうけど私は違う。
気持ち悪くて仕方なかった。
手なんて繋ぎたくない。
「あっ‥ありがとうございます♡」
「このお店は料理がとても美味しいんだ。素材も新鮮で最高級品を使っている。コースで食べたら1人数十万円はくだらないよ」
「そんな料理食べたことないです。ドキドキしちゃう♡」
気に入られるために、カワイイ女の子を演じているけど、このぶりっ子キャラを自分でやってて痛々しくて気持ち悪かった。
「さぁ、入ろう」
そんなぶりっ子キャラの私を見て、大貫社長は落とせると思ったのか一瞬表情が明るくなった。
そう思わせられたなら、結構チョロいヤツなのかもしれない。
それから店内に入り個室に通された。
座ってから少しばかり経つと料理が次から次へと運ばれてきた。
コース料理と言うだけあって高級そうなものばかりが目の前に並べられていった。
そしてテーブルに並べられた料理を食べ始めたけど、私が人生で口にしたことがないような上品なものばかりで、ホッペが落ちそうになった。
全てを平らげた時にはお腹がパンパンになり、急な目向けに襲われた。
目が重く開けられなくなっていた。
何これ?
普通じゃない…
ヤバい…
・
・
・
・
・
目を開けると、フカフカのベッドの上に寝かされているのがわかった。
辺りは薄暗く、今自分がどこにいるのかさえわからなかった。
掛け布団をどかすと、自分が下着姿になっていることに気づかされた。
えっ…
何で?
誰が?
だって確か私は大貫社長と食事をしていて、突然スゴい眠気に襲われて…
「すいません…誰かいませんか?誰か助けて」
私は自分の置かれている状況に気づいて、慌てて助けを呼んだ。
「どうしました?」
声がした方を向くと、腰にタオル一丁の大貫社長が現れた。
「もしかしてあなたが?」
「君に睡眠薬を飲ませて、眠った君をここに運んだんだ」
「そんなことをしてたら料亭の人がおかしいって思いますよね?」
「残念だったね。東京都内の料亭は私の行きつけのお店ばかりでね、毎月何百万というお金を使わせてもらっているんだ。どういう意味かわかるかい?つまり私の思うがままということだよ」
「そんな…」
「ビックリさせてしまって悪かったね」
「誰か…誰か助けて!助けて!」
私は大声で何度も何度も助けを呼んだ。
そんな私を見て大貫社長は不敵な笑みを浮かべていた。
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