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3日後、CMの撮影が行われた。
沢山の大人がそれぞれの役割を持って撮影に挑む姿はプロだと思ったし、私みたいなド素人が下手な芝居をするのが申し訳なくなった。
CMの舞台は海岸の防波堤を制服を着た女子高生の私と女友達3人でダッシュして汗をかいてカルピスを飲むというシーンだった。
このシチュエーションて千葉の館山に住んでいた時に私と芽衣と沙弥の3人でよくやっていたことにソックリだった。
だから何の抵抗もなく撮影に挑むことが出来た。
何度か撮り直しをしたけど、撮影は4時間程度で撮り終えた。
そして数日後に完成した映像を見せてもらった。
私は言われた通りの芝居をいくつかしただけなのに、私を映す映像は私の知らない色んなアングルから撮られているし、沢山のカット割が組み込まれているし、有名ミュージシャンの歌がバックで流れていて、私が今までに見てきたカルピスのCMそのままだった。
編集の力ってスゴいし。これがプロの仕事なんだと本気で思わされた。
こうして取り終えたCMは翌月からテレビで流れ始めていた。
「櫻井さん、CMの反響がスゴいですよ」
ピアノ演奏の動画を撮り終えて休憩をしているとマネージャーの坂本さんにそう言われた。
「反響ですか?」
CMに出ただけなのに、そんな反響なんてあるのだろうか?
「事務所の方に君のことで問い合わせが殺到しているらしい。しかもグーグルの急上昇ワードに君の名前が上位でのっているんだ」
「私の名前が?そんなことあります?私何もしてませんよ」
「カルピスのCMに出たんです。それだけで日本中の人から注目される。歴代の出演タレントはみんな有名な人ばかりだしね。その中に君の名前が刻まれたんだ。スゴいことなんです」
冷静沈着な坂本さんが興奮して語りだしていた。
「あまりピンとこないですけど…」
「きっと明日からスゴいことになりますよ。あなたは色んなところからオファーが来て、引っ張りだこになること間違いないです」
「そうなんですかね…」
そう言われても、大して嬉しくはなかった。
私は別に芸能活動をしたい訳ではないし、そもそも私のピアノを知ってもらうための手段として始めたことだから私が望んでこうなった訳ではない。
沢山の大人がそれぞれの役割を持って撮影に挑む姿はプロだと思ったし、私みたいなド素人が下手な芝居をするのが申し訳なくなった。
CMの舞台は海岸の防波堤を制服を着た女子高生の私と女友達3人でダッシュして汗をかいてカルピスを飲むというシーンだった。
このシチュエーションて千葉の館山に住んでいた時に私と芽衣と沙弥の3人でよくやっていたことにソックリだった。
だから何の抵抗もなく撮影に挑むことが出来た。
何度か撮り直しをしたけど、撮影は4時間程度で撮り終えた。
そして数日後に完成した映像を見せてもらった。
私は言われた通りの芝居をいくつかしただけなのに、私を映す映像は私の知らない色んなアングルから撮られているし、沢山のカット割が組み込まれているし、有名ミュージシャンの歌がバックで流れていて、私が今までに見てきたカルピスのCMそのままだった。
編集の力ってスゴいし。これがプロの仕事なんだと本気で思わされた。
こうして取り終えたCMは翌月からテレビで流れ始めていた。
「櫻井さん、CMの反響がスゴいですよ」
ピアノ演奏の動画を撮り終えて休憩をしているとマネージャーの坂本さんにそう言われた。
「反響ですか?」
CMに出ただけなのに、そんな反響なんてあるのだろうか?
「事務所の方に君のことで問い合わせが殺到しているらしい。しかもグーグルの急上昇ワードに君の名前が上位でのっているんだ」
「私の名前が?そんなことあります?私何もしてませんよ」
「カルピスのCMに出たんです。それだけで日本中の人から注目される。歴代の出演タレントはみんな有名な人ばかりだしね。その中に君の名前が刻まれたんだ。スゴいことなんです」
冷静沈着な坂本さんが興奮して語りだしていた。
「あまりピンとこないですけど…」
「きっと明日からスゴいことになりますよ。あなたは色んなところからオファーが来て、引っ張りだこになること間違いないです」
「そうなんですかね…」
そう言われても、大して嬉しくはなかった。
私は別に芸能活動をしたい訳ではないし、そもそも私のピアノを知ってもらうための手段として始めたことだから私が望んでこうなった訳ではない。
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