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家に帰って直ぐに私といずみんの鍋焼きうどんを作って、いずみんに食べさせた。
ゼリーもスプーンで掬って食べさせ、風邪薬を飲ませて寝かしつけた。
夕食を食べるにはお腹が減っていなかったので、リビングでソファーに寝転がりながらバラエティ番組を観ていた。
「つまんないなぁ。眠くなってきたじゃん」
プルルルル――プルルルル――
眠くなったのをTVのせいにしながらブツブツと文句を言っていると家の電話の着信音が鳴り始めた。
知らない番号からだった。
出たくないなぁ。
でも、緊急の電話だったら嫌だしなぁ。
『もしもし…』
『もしもし、櫻井さんのお宅でお間違いないですか?』
怪しげな中年の男性の声だった。
何か気持ち悪っ。
『はい、そうですけど。どちら様ですか?』
『私、お宅のさとみさんが働いている職場のオーナーをしております吉野と申します』
お母さんの仕事の社長さん?
でも、どうしてそんな人から?
もしかして、お母さんに何かあったの?
『お母さんに何かあったんですか?』
『開店準備をしている時に倒れました。◯◯大学病院に搬送されました。急いで向かって下さい』
お母さんが倒れた…
信じられない思いと、余りのショックに血の気が一気に引いてその場に膝から砕け落ちてしまった。
『命に別状はないですよね?』
『今のところ一命を取り止めたようです。詳しいことは明日、親族の方が来てから病院の先生から説明があるということです』
『それって重い病気の時に言うやつじゃないですか…』
きっとお母さんは悪い病気にかかってしまったんだとわかった。
『私の知り合いのタクシー運転手が迎えに行くから待ってて下さい』
『自分で原チャで行きます』
『駄目です。今、君は混乱している。そんな状態でバイクの運転などもっての外だ。もう少しで着くと思うから待ってなさい。わかったね?』
『はい…』
『それと、さとみさんの病室は204号室だから。この時間だと受付は終わってるから、病院についたらそのまま病室まで来るといいよ』
「はい…」
電話を切ってから、お母さんが死んじゃうと想像してしまい涙が次から次へと流れて床を濡らした。
「しっ‥しお…りん…どうか…した…の?」
「何でもないよ」
廊下で大声で電話をしていたので、いずみんが目を覚ましてしまった。
ゼリーもスプーンで掬って食べさせ、風邪薬を飲ませて寝かしつけた。
夕食を食べるにはお腹が減っていなかったので、リビングでソファーに寝転がりながらバラエティ番組を観ていた。
「つまんないなぁ。眠くなってきたじゃん」
プルルルル――プルルルル――
眠くなったのをTVのせいにしながらブツブツと文句を言っていると家の電話の着信音が鳴り始めた。
知らない番号からだった。
出たくないなぁ。
でも、緊急の電話だったら嫌だしなぁ。
『もしもし…』
『もしもし、櫻井さんのお宅でお間違いないですか?』
怪しげな中年の男性の声だった。
何か気持ち悪っ。
『はい、そうですけど。どちら様ですか?』
『私、お宅のさとみさんが働いている職場のオーナーをしております吉野と申します』
お母さんの仕事の社長さん?
でも、どうしてそんな人から?
もしかして、お母さんに何かあったの?
『お母さんに何かあったんですか?』
『開店準備をしている時に倒れました。◯◯大学病院に搬送されました。急いで向かって下さい』
お母さんが倒れた…
信じられない思いと、余りのショックに血の気が一気に引いてその場に膝から砕け落ちてしまった。
『命に別状はないですよね?』
『今のところ一命を取り止めたようです。詳しいことは明日、親族の方が来てから病院の先生から説明があるということです』
『それって重い病気の時に言うやつじゃないですか…』
きっとお母さんは悪い病気にかかってしまったんだとわかった。
『私の知り合いのタクシー運転手が迎えに行くから待ってて下さい』
『自分で原チャで行きます』
『駄目です。今、君は混乱している。そんな状態でバイクの運転などもっての外だ。もう少しで着くと思うから待ってなさい。わかったね?』
『はい…』
『それと、さとみさんの病室は204号室だから。この時間だと受付は終わってるから、病院についたらそのまま病室まで来るといいよ』
「はい…」
電話を切ってから、お母さんが死んじゃうと想像してしまい涙が次から次へと流れて床を濡らした。
「しっ‥しお…りん…どうか…した…の?」
「何でもないよ」
廊下で大声で電話をしていたので、いずみんが目を覚ましてしまった。
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