327 / 404
327
しおりを挟む
見た目は色白で痩せていて、決して健康そうとは言えない。
でも、中々のイケメンでモテそうだ。
そんな彼と顔見知りな理由はピアノ繋がりだった。
彼もまた小学生の時からピアノをやっていて、色んなコンクールに出場していた。
だけど、私が優勝するものだから彼はいつも準優勝。
私がいる限り彼は1番にはなれないだろう。
1番にはなれないけど、日本で3本の指に入るような資産家の息子で、顔も良いので女性ファンは沢山いた。
ピアノの貴公子とかピアノ王子とか言われていた。
男嫌いの私にとっては、そう言うのはホントに気持ち悪いの何ものでもないのだけど。
「もう少しでクリスマスコンクールね」
「今度はあなたに勝って優勝しますよ」
「やれるものならやってみなよ。私は負けないけど」
「僕が勝ったらデートをしてくれませんか?」
「何で私があなたとデートを?」
「駄目ですか?」
「そういう冗談はあなたと同じお金持ちのお嬢様に言った方が良いんじゃないの?白川家のお嬢様とか」
白川家も一条家と並ぶ大金持ちの家系で、1度だけその姿を拝見したことがあった。
まさに令嬢という名に相応しいくらいの品格と美貌を兼ね備えていた。
私とは生きる世界が全く違う別次元の女性だった。
「麗子さんとは親同士が決めたいいなずけに過ぎません」
「でも将来は結婚するんでしょ?」
「三枝さんだったら親が決めた結婚相手と絶対に結婚しますか?」
「私?よくわかんないけど、私だったらゴメンだね。私の結婚相手は私が決める。でも、残念だけど私が好きになる男性は一生現れないと思うけど」
「どういう意味ですか?」
「私は男の人が嫌いなの。だから高校も女子校を選んだ。殆んど行ってないから女子校もヘッタクレもないけど。とにかく男子と子供が大嫌いなの」
「なら僕のことも嫌いですか?」
「そうね…」
嫌な感じはしなかった。
今まで男子と話しているだけで生理的に受け付けないのか気分が悪くなることが大抵だった。
でも、目の前の彼と話していても何ともなかった。
だからと言って、彼がタイプとか好きとかそういうことではなかった。
単に彼が男っぽくないというか、女性っぽいというか、中性的な感じがするからなのかもしれない。
でも、中々のイケメンでモテそうだ。
そんな彼と顔見知りな理由はピアノ繋がりだった。
彼もまた小学生の時からピアノをやっていて、色んなコンクールに出場していた。
だけど、私が優勝するものだから彼はいつも準優勝。
私がいる限り彼は1番にはなれないだろう。
1番にはなれないけど、日本で3本の指に入るような資産家の息子で、顔も良いので女性ファンは沢山いた。
ピアノの貴公子とかピアノ王子とか言われていた。
男嫌いの私にとっては、そう言うのはホントに気持ち悪いの何ものでもないのだけど。
「もう少しでクリスマスコンクールね」
「今度はあなたに勝って優勝しますよ」
「やれるものならやってみなよ。私は負けないけど」
「僕が勝ったらデートをしてくれませんか?」
「何で私があなたとデートを?」
「駄目ですか?」
「そういう冗談はあなたと同じお金持ちのお嬢様に言った方が良いんじゃないの?白川家のお嬢様とか」
白川家も一条家と並ぶ大金持ちの家系で、1度だけその姿を拝見したことがあった。
まさに令嬢という名に相応しいくらいの品格と美貌を兼ね備えていた。
私とは生きる世界が全く違う別次元の女性だった。
「麗子さんとは親同士が決めたいいなずけに過ぎません」
「でも将来は結婚するんでしょ?」
「三枝さんだったら親が決めた結婚相手と絶対に結婚しますか?」
「私?よくわかんないけど、私だったらゴメンだね。私の結婚相手は私が決める。でも、残念だけど私が好きになる男性は一生現れないと思うけど」
「どういう意味ですか?」
「私は男の人が嫌いなの。だから高校も女子校を選んだ。殆んど行ってないから女子校もヘッタクレもないけど。とにかく男子と子供が大嫌いなの」
「なら僕のことも嫌いですか?」
「そうね…」
嫌な感じはしなかった。
今まで男子と話しているだけで生理的に受け付けないのか気分が悪くなることが大抵だった。
でも、目の前の彼と話していても何ともなかった。
だからと言って、彼がタイプとか好きとかそういうことではなかった。
単に彼が男っぽくないというか、女性っぽいというか、中性的な感じがするからなのかもしれない。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
追放された最強ヒーラーは、美少女令嬢たちとハーレム生活を送る ~公爵令嬢も義妹も幼馴染も俺のことを大好きらしいので一緒の風呂に入ります~
軽井広@北欧美少女 書籍化!
ファンタジー
白魔道師のクリスは、宮廷魔導師団の副団長として、王国の戦争での勝利に貢献してきた。だが、国王の非道な行いに批判的なクリスは、反逆の疑いをかけられ宮廷を追放されてしまう。
そんなクリスに与えられた国からの新たな命令は、逃亡した美少女公爵令嬢を捕らえ、処刑することだった。彼女は敵国との内通を疑われ、王太子との婚約を破棄されていた。だが、無実を訴える公爵令嬢のことを信じ、彼女を助けることに決めるクリス。
クリスは国のためではなく、自分のため、そして自分を頼る少女のために、自らの力を使うことにした。やがて、同じような境遇の少女たちを助け、クリスは彼女たちと暮らすことになる。
一方、クリスのいなくなった王国軍は、隣国との戦争に負けはじめた……。
【本編完結】繚乱ロンド
由宇ノ木
ライト文芸
次回番外編更新日 12/25日前後(変更有り)
本編は完結。番外編を不定期で更新。
11/11,11/15,11/19
*『夫の疑問、妻の確信1~3』
10/12
*『いつもあなたの幸せを。』
9/14
*『伝統行事』
8/24
*『ひとりがたり~人生を振り返る~』
お盆期間限定番外編 8月11日~8月16日まで
*『日常のひとこま』は公開終了しました。
7月31日
*『恋心』・・・本編の171、180、188話にチラッと出てきた京司朗の自室に礼夏が現れたときの話です。
6/18
*『ある時代の出来事』
6/8
*女の子は『かわいい』を見せびらかしたい。全1頁。
*光と影 全1頁。
-本編大まかなあらすじ-
*青木みふゆは23歳。両親も妹も失ってしまったみふゆは一人暮らしで、花屋の堀内花壇の支店と本店に勤めている。花の仕事は好きで楽しいが、本店勤務時は事務を任されている二つ年上の林香苗に妬まれ嫌がらせを受けている。嫌がらせは徐々に増え、辟易しているみふゆは転職も思案中。
林香苗は堀内花壇社長の愛人でありながら、店のお得意様の、裏社会組織も持つといわれる惣領家の当主・惣領貴之がみふゆを気に入ってかわいがっているのを妬んでいるのだ。
そして、惣領貴之の懐刀とされる若頭・仙道京司朗も海外から帰国。みふゆが貴之に取り入ろうとしているのではないかと、京司朗から疑いをかけられる。
みふゆは自分の微妙な立場に悩みつつも、惣領貴之との親交を深め養女となるが、ある日予知をきっかけに高熱を出し年齢を退行させてゆくことになる。みふゆの心は子供に戻っていってしまう。
令和5年11/11更新内容(最終回)
*199. (2)
*200. ロンド~踊る命~ -17- (1)~(6)
*エピローグ ロンド~廻る命~
本編最終回です。200話の一部を199.(2)にしたため、199.(2)から最終話シリーズになりました。
※この物語はフィクションです。実在する団体・企業・人物とはなんら関係ありません。架空の町が舞台です。
現在の関連作品
『邪眼の娘』更新 令和6年1/7
『月光に咲く花』(ショートショート)
以上2作品はみふゆの母親・水無瀬礼夏(青木礼夏)の物語。
『恋人はメリーさん』(主人公は京司朗の後輩・東雲結)
『繚乱ロンド』の元になった2作品
『花物語』に入っている『カサブランカ・ダディ(全五話)』『花冠はタンポポで(ショートショート)』
にゃんというイケメン
福守りん
ライト文芸
マンチカンのマルは、野良猫。
愛するなわばりを、他のなわばりからきた猫たちに、奪われそうになって……?
新感覚☆猫バトル!
・登場猫
おれ(マンチカン) 主人公。ちいさくてまるっこいから、「マル」と呼ばれている。
アメショー(アメリカンショートヘア) イケメン。
キジトラ おっさん。おれのなわばりのボス。
ペルシャ 長老。
シャム 皮肉屋。
白猫
茶トラ猫
・敵陣営
スフィンクス 賢い。いけすかない。
黒猫の三兄弟
サビ猫
はちわれ
他にも、いろいろ書いてます。
作者ページからどうぞ。
残業のお返しはお前の涙で
水天使かくと
恋愛
入社5年目の同期である2人は新人指導も任される立場。仕事もそつなくこなし久々に飲みにいく約束をしてた日になぜか彼女はまだ忙しく仕事中…。そんな2人の残業中でのやりとりです!
なんでも器用にこなす男子社員と弱音なんて吐かない気が強い女子社員。そんな同期の2人がおりなすちょっこと鈍感!ピュアに頑張る残業オフィスラブ!全2話完結!
お忙しい世の中だからこそ、会社員の人もそうでない人もちょっとだけほっこりした気持ちになっていただければ嬉しく思います♪
会社内容につきましては細かいところはお気になさらずお読みいただけたら幸いです
日本酒バー「はなやぎ」のおみちびき
山いい奈
ライト文芸
小柳世都が切り盛りする大阪の日本酒バー「はなやぎ」。
世都はときおり、サービスでタロットカードでお客さまを占い、悩みを聞いたり、ほんの少し背中を押したりする。
恋愛体質のお客さま、未来の姑と巧く行かないお客さま、辞令が出て転職を悩むお客さま、などなど。
店員の坂道龍平、そしてご常連の高階さんに見守られ、世都は今日も奮闘する。
世都と龍平の関係は。
高階さんの思惑は。
そして家族とは。
優しく、暖かく、そして少し切ない物語。
再び大地(フィールド)に立つために 〜中学二年、病との闘いを〜
長岡更紗
ライト文芸
島田颯斗はサッカー選手を目指す、普通の中学二年生。
しかし突然 病に襲われ、家族と離れて一人で入院することに。
中学二年生という多感な時期の殆どを病院で過ごした少年の、闘病の熾烈さと人との触れ合いを描いた、リアルを追求した物語です。
※闘病中の方、またその家族の方には辛い思いをさせる表現が混ざるかもしれません。了承出来ない方はブラウザバックお願いします。
※小説家になろうにて重複投稿しています。
【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】
絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。
下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。
※全話オリジナル作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる