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また「南風」に行かなくなった私は、何もすることがなくなった。
やらなきゃいけないことは沢山あった。
クリスマスコンクールに向けたピアノの練習だってしなきゃならなかったけど、「南風」に行ってた時だって時間の許す限り練習はしていたので今さらジタバタしたって仕方なかった。
特にやることも見つからなかったので、原付きに乗って北条海水浴場に行き、砂浜に座ってボウっと海を眺めていた。
1人で海を見ていると、海風が身に沁みた。
それでも時間が有り余っていたので、ゲーセンに行ったり、みなみオアシス「渚の駅」たてやまや安房神社、城山公園などを原付きで回って時間を潰した。
また、原付バイクを知り合いのバイク屋のおじさんに頼んで改造してもらった。
詳しいことは知らないけど、ボアアップというものをやってもらい、 排気量が増えることで加速力をアップさせてもらった。
てな具合で、暇な時は原付きをイジって遊んでいた。
でも、どれも法に触れることらしく、警察官に見つかったら捕まるとのことだった。
まぁ、見つかったとしても絶対に捕まらない自信はあるけどね。
ある時、海岸の砂浜に座って海を眺めていると、遠くでやたらと高級そうな縦長の車が停まり、中から人が降りてこちらに向かって歩いて来た。
「こんにちは」
「どうも」
知った顔だったし、時々顔を会わせることがあったけど、面と向かって話すのは初めてだった。
「こんなところで何を?」
「特に何をしている訳では…あなたこそここに何しに?」
「海が見たくなって、ここに来たら櫻井さんがいたもので声をかけてみました」
「そう…」
「学校は?今日は休みではありませんよね?」
「たまにしか行ってない。学校は好きじゃないの。あなたこそ学校をサボって海を見に来た?」
「まぁ、そんなところですね」
彼の名前は一条蓮。
一条家と言ったら、日本でもトップクラスの大金持ちで有名だった。
そんなものに興味のない私にだって一条家のことくらいはわかる。
そんな一条家の跡取り息子の彼は、将来は一条グループの会長になり一条家を継ぐのだろう。
やらなきゃいけないことは沢山あった。
クリスマスコンクールに向けたピアノの練習だってしなきゃならなかったけど、「南風」に行ってた時だって時間の許す限り練習はしていたので今さらジタバタしたって仕方なかった。
特にやることも見つからなかったので、原付きに乗って北条海水浴場に行き、砂浜に座ってボウっと海を眺めていた。
1人で海を見ていると、海風が身に沁みた。
それでも時間が有り余っていたので、ゲーセンに行ったり、みなみオアシス「渚の駅」たてやまや安房神社、城山公園などを原付きで回って時間を潰した。
また、原付バイクを知り合いのバイク屋のおじさんに頼んで改造してもらった。
詳しいことは知らないけど、ボアアップというものをやってもらい、 排気量が増えることで加速力をアップさせてもらった。
てな具合で、暇な時は原付きをイジって遊んでいた。
でも、どれも法に触れることらしく、警察官に見つかったら捕まるとのことだった。
まぁ、見つかったとしても絶対に捕まらない自信はあるけどね。
ある時、海岸の砂浜に座って海を眺めていると、遠くでやたらと高級そうな縦長の車が停まり、中から人が降りてこちらに向かって歩いて来た。
「こんにちは」
「どうも」
知った顔だったし、時々顔を会わせることがあったけど、面と向かって話すのは初めてだった。
「こんなところで何を?」
「特に何をしている訳では…あなたこそここに何しに?」
「海が見たくなって、ここに来たら櫻井さんがいたもので声をかけてみました」
「そう…」
「学校は?今日は休みではありませんよね?」
「たまにしか行ってない。学校は好きじゃないの。あなたこそ学校をサボって海を見に来た?」
「まぁ、そんなところですね」
彼の名前は一条蓮。
一条家と言ったら、日本でもトップクラスの大金持ちで有名だった。
そんなものに興味のない私にだって一条家のことくらいはわかる。
そんな一条家の跡取り息子の彼は、将来は一条グループの会長になり一条家を継ぐのだろう。
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