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「結菜、地面に下ろすからね」
「うん…」
結菜を砂の上に下ろしながら体を支えていたけど、体には全く力が入っていなかった。
自分の力で体を起こしておくことは出来ず、隣に座っている結菜を胸の中で抱きしめてあげた。
それから20分くらいすると太陽が西の空に沈み始めて辺りは真っ赤に染まっていった。
「結菜、夕日だよ。見える?」
「みえる…よ。とっても…きれ…い」
「結菜、君に伝えたいことがあるんだ」
「なに?わた…し…のこ…と…すきに…なっ…ちゃった?」
真っ青な顔で頬は痩せこけてしまったけど、イタズラッぽく笑うその顔は結菜そのものでドキッとした。
「そうだよ…僕は結菜が好きなんだ。世界中で誰よりも愛おしくて大好きで愛してる」
「そん…な…ことを…いって…おこ…ら…れるん…じゃ…ないの?」
「何言ってるんだよ。僕が今この世界で一番好きなのは結菜なんだ。僕には結菜しかいない。結菜じゃなきゃダメなんだ。結菜とずっと一緒にいたいんだ。高校を卒業してプロのサッカー選手になったら結菜と結婚したい。僕が死ぬまで僕のそばにいて欲しい。だから僕と結婚しよう」
「うれ…し…い。かいと…うまれ…かわ…ったら…いっしょに…なろ…う…ね」
「生まれ変わったらじゃないよ。もう1年高校生をして卒業したら僕らは結婚するんだよ。だから…寂しいことを言うなって」
「ごめ…んね…かいと…あれ?もう…そらが…まっく…らに…なっちゃ…った…んだ…ね」
「結菜、何言って…」
夕日に照らされた結菜の顔を見ると、涙が頬を伝って流れ落ちた。
「うん…」
結菜を砂の上に下ろしながら体を支えていたけど、体には全く力が入っていなかった。
自分の力で体を起こしておくことは出来ず、隣に座っている結菜を胸の中で抱きしめてあげた。
それから20分くらいすると太陽が西の空に沈み始めて辺りは真っ赤に染まっていった。
「結菜、夕日だよ。見える?」
「みえる…よ。とっても…きれ…い」
「結菜、君に伝えたいことがあるんだ」
「なに?わた…し…のこ…と…すきに…なっ…ちゃった?」
真っ青な顔で頬は痩せこけてしまったけど、イタズラッぽく笑うその顔は結菜そのものでドキッとした。
「そうだよ…僕は結菜が好きなんだ。世界中で誰よりも愛おしくて大好きで愛してる」
「そん…な…ことを…いって…おこ…ら…れるん…じゃ…ないの?」
「何言ってるんだよ。僕が今この世界で一番好きなのは結菜なんだ。僕には結菜しかいない。結菜じゃなきゃダメなんだ。結菜とずっと一緒にいたいんだ。高校を卒業してプロのサッカー選手になったら結菜と結婚したい。僕が死ぬまで僕のそばにいて欲しい。だから僕と結婚しよう」
「うれ…し…い。かいと…うまれ…かわ…ったら…いっしょに…なろ…う…ね」
「生まれ変わったらじゃないよ。もう1年高校生をして卒業したら僕らは結婚するんだよ。だから…寂しいことを言うなって」
「ごめ…んね…かいと…あれ?もう…そらが…まっく…らに…なっちゃ…った…んだ…ね」
「結菜、何言って…」
夕日に照らされた結菜の顔を見ると、涙が頬を伝って流れ落ちた。
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