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それから山口の親父さんはこの場をあとにした。
山口本人はどうしても納得がいかないらしく、父親のあとを追って行ってしまった。
それにしても親父さんが言った言葉で気になるところがあった。
「私はおこられてしまいます」
会社のトップであり、都議会議員の中でも上の方の人なのに誰に怒られるというのだろう?
怒ることはあっても怒られることはそうそうないはず。
1時間目の休み時間になると、相川ちはるさんが僕らの教室にやって来た。
「2人とも大丈夫だったの?」
「うん、お咎めなしでこの件は終了したよ」
「何で?あの山口くんに逆らったのに、どうしてお咎めなしなの?」
「運が良かったみたいだ」
「あなたたち、一体何者なの?」
「僕らが特別な訳じゃないよ。よくわからないけど、強い味方がいるらしい」
「味方?」
相川さんは不思議そうな顔をして首を傾げていた。
「相川さん、良かったら学校が終わってから結菜の家にお見舞いに行かない?」
「私も行っても良いのかな?」
「いいんじゃないのかな。ねえ、月?」
「ええ思う。せやけど、あんたを許すかどうかは何とも言われへんけど」
「そうだよね…」
月の言葉で相川さんの表情は一瞬にして曇った。
きっと月はあえてわざと言ったんだと思う。
6年間も話しかけることなく無視をし続けてきたんだ。
今更だと思う。
しかも結菜は相川さんのために身代わりになったのに、相川さんは自分可愛さに結菜を裏切った。
許しを乞うには遅すぎた。
だから月は事前にそのことを相川さんに自覚させた。
あいつなりの優しさだ。
山口本人はどうしても納得がいかないらしく、父親のあとを追って行ってしまった。
それにしても親父さんが言った言葉で気になるところがあった。
「私はおこられてしまいます」
会社のトップであり、都議会議員の中でも上の方の人なのに誰に怒られるというのだろう?
怒ることはあっても怒られることはそうそうないはず。
1時間目の休み時間になると、相川ちはるさんが僕らの教室にやって来た。
「2人とも大丈夫だったの?」
「うん、お咎めなしでこの件は終了したよ」
「何で?あの山口くんに逆らったのに、どうしてお咎めなしなの?」
「運が良かったみたいだ」
「あなたたち、一体何者なの?」
「僕らが特別な訳じゃないよ。よくわからないけど、強い味方がいるらしい」
「味方?」
相川さんは不思議そうな顔をして首を傾げていた。
「相川さん、良かったら学校が終わってから結菜の家にお見舞いに行かない?」
「私も行っても良いのかな?」
「いいんじゃないのかな。ねえ、月?」
「ええ思う。せやけど、あんたを許すかどうかは何とも言われへんけど」
「そうだよね…」
月の言葉で相川さんの表情は一瞬にして曇った。
きっと月はあえてわざと言ったんだと思う。
6年間も話しかけることなく無視をし続けてきたんだ。
今更だと思う。
しかも結菜は相川さんのために身代わりになったのに、相川さんは自分可愛さに結菜を裏切った。
許しを乞うには遅すぎた。
だから月は事前にそのことを相川さんに自覚させた。
あいつなりの優しさだ。
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