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三枝快斗
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「僕も月も結菜が悪者だなんて思ったことは1度もないよ」
「そういうのが嘘くさいんだよ!バカっ」
結菜は側にいた月を突き飛ばすと、バタバタと足音を立てながら怒って行ってしまった。
「あぁなっちゃうと厄介だよ。月、大丈夫か?」
「わしは大丈夫やけど。結菜を追いかけへんでええんか?」
「何で?勝手に怒って教室を出て行ったんだ。追いかける必要なんてないよ」
「結菜が怒った気持ちも少しはわかってあげた方がええで」
「う~ん…」
「そうなるわな。まぁ、この件は置いといて結菜には話しといた方がええ思うねん」
「わかってる。ちゃんと2人には話すよ。今日の放課後にでもさ」
という訳で、帰りのホームルームが終わったら、誰もいない屋上で妹の香澄のことを話そうと思う。
一方、結菜はあれっきり僕らには近づこうともしなかった。
話しかけても無視された。
「結菜、放課後に屋上に来てくれないか?結菜と月に聞いて欲しい話があるんだ」
「三枝くん、何で私が屋上なんかに行かなきゃいけなんですか?」
やっと話しかけて返ってきたと思ったら、他人行儀な話し方になっていた。
「大事な話があるんだ」
「三枝くん、私に何の話があるんですか?もしかして私に告白でもしようとしてますか?」
「写真の女の子の話だよ」
「その女の子がどうしたの?のろけ話でも聞かせようとしてるんですか?」
「何で香澄の話がのろけ話なんだよ?」
「へぇ~~あの女の子“かすみ”って言うんですね?可愛い名前ですね。お付き合いでもしてるんですか?」
「何言ってんだよ。全然違うから。だからその話を放課後の屋上でしようって言ってるんだろ」
「何で放課後の屋上?今ここで話すことは出来ないんですか?出来ないなら私は行きません。ごめんなさい」
結菜が周りの人に聞こえるような声で話しているので、近くの席のクラスメイトがこちらに注目していた。
「そういうのが嘘くさいんだよ!バカっ」
結菜は側にいた月を突き飛ばすと、バタバタと足音を立てながら怒って行ってしまった。
「あぁなっちゃうと厄介だよ。月、大丈夫か?」
「わしは大丈夫やけど。結菜を追いかけへんでええんか?」
「何で?勝手に怒って教室を出て行ったんだ。追いかける必要なんてないよ」
「結菜が怒った気持ちも少しはわかってあげた方がええで」
「う~ん…」
「そうなるわな。まぁ、この件は置いといて結菜には話しといた方がええ思うねん」
「わかってる。ちゃんと2人には話すよ。今日の放課後にでもさ」
という訳で、帰りのホームルームが終わったら、誰もいない屋上で妹の香澄のことを話そうと思う。
一方、結菜はあれっきり僕らには近づこうともしなかった。
話しかけても無視された。
「結菜、放課後に屋上に来てくれないか?結菜と月に聞いて欲しい話があるんだ」
「三枝くん、何で私が屋上なんかに行かなきゃいけなんですか?」
やっと話しかけて返ってきたと思ったら、他人行儀な話し方になっていた。
「大事な話があるんだ」
「三枝くん、私に何の話があるんですか?もしかして私に告白でもしようとしてますか?」
「写真の女の子の話だよ」
「その女の子がどうしたの?のろけ話でも聞かせようとしてるんですか?」
「何で香澄の話がのろけ話なんだよ?」
「へぇ~~あの女の子“かすみ”って言うんですね?可愛い名前ですね。お付き合いでもしてるんですか?」
「何言ってんだよ。全然違うから。だからその話を放課後の屋上でしようって言ってるんだろ」
「何で放課後の屋上?今ここで話すことは出来ないんですか?出来ないなら私は行きません。ごめんなさい」
結菜が周りの人に聞こえるような声で話しているので、近くの席のクラスメイトがこちらに注目していた。
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