パパLOVE

卯月青澄

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3人とも家が近かったので、朝は待ち合わせをして一緒に学校に行った。

教室に行っても、いつも3人で一緒に行動を共にした。

昼休みは給食を食べたあと屋上に行って田舎の景色を見ながらお喋りをした。

学校の帰り道も一緒に帰って、途中の駄菓子屋に寄って100円分くらいのお菓子を買っては公園でブランコやシーソーに乗りながら食べたりした。

それから1度家に帰って、再び集まると3人で遊んだ。

結菜は男子の僕と月の部屋に抵抗もなくついて来ては、一緒に漫画を呼んだりテレビゲームをして遊んだ。

宿題も一緒にやった。

3人の中で1番頭の良い月にわからないところは教えてもらった。

僕の家と月の家を使ってお泊りもした。

もちろん女子の結菜も。

3人一緒の部屋で眠くなるまで遊んだりお喋りをしたりして、知らぬ間に寝落ちして抱き合って眠っていたなんてことはザラにあった。

また、自転車で2人乗りする僕らと一緒に結菜も自転車に乗って色んなところに行ったりもした。

それに森の中を探検したり、水が膝に満たないくらい浅い川で水遊びをした。

過去に使っていたであろう防空壕を秘密基地にして家から色んなものを持ち込んで楽しんだりしていた。

サッカーの練習がない休日は、電車に乗って都内に行って食べ歩きをしたり流行りの映画を見に行ったりもした。

結菜の洋服選びや買い物にも付き合った。

また僕と月は前々から家に帰ってからも暇があったら電話でお喋りをした。

いくら話しても足りないくらい楽しくて何時間でも話が出来た。

一方、結菜から電話がかかってきて、話すこともしょっちゅうだった。

1度電話で話し始めると結菜は止まらなくなってしまう。

楽しくない訳ではないけど、女子のお喋りは長くて疲れる。

それに「今、何してるの?」「何のテレビ見てたの?」「夕食は何だったの?」「お風呂入った?」などと結菜からはしょっちゅうメールが送られてくる。

可愛いスタンプを買ったからと、色んなスタンプを送ってきた。

好きなキャラクターのスタンプはコンプリートしたらしく何十種類も持っている。

親にねだって買ってもらったようだ。

だから結菜はそのスタンプをみせびらかしたいという理由でメールの内容に関係なくスタンプを送ってきた。

きっと月にも結菜からもの凄い数のスタンプが送られているはず。

結菜から送られてくる沢山のスタンプを見た月の困った顔が思い浮かんでニヤついてしまう。


夏には3人でお祭りに行って露天商でたこ焼きやチョコバナナや焼きそば、お好み焼きなどを買って、3人で分け合って食べた。

盆踊りにも参加して一緒に踊った。

大きな花火大会にも行って、向かう途中のコンビニで買った大量のお菓子をむさぼり食いながら花火を見て楽しんだ。

また、夏の醍醐味である肝試しもやってみた。

夜の小学校に忍び込んでお化けが出るという噂の音楽室に行った。

結菜は怖くてずっと泣いていた。

仕方ないから僕が結菜を背負って歩く羽目になった。


冬はクリスマスパーティーを月の家でやった。

料理が大得意の月のお母さんが豪華な料理とケーキを用意してくれて、とんでもなく豪勢なクリスマスパーティーになった。

また、大晦日は僕の家に集まって紅白歌合戦を見ながらお菓子を食べて、3人一緒に新年を迎えた。

そのあと夜中だと言うのに子供だけで近所の神社に初詣に行ってお参りをして、小学生の僕らの口には合わない甘酒を買って飲んだ。

初詣を終えたあとは、僕の家に泊まって3人で一緒に寝た。

こんなことがこれから先何年も続いていく。
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