パパLOVE

卯月青澄

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西島彰

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数日後。

舞台の練習のあと、外に出るとコナンくんが待っていてくれた。

今日は近くの神社で盆踊りや5000発の花火が打ち上げられるという夏祭りがある。

僕はコナンくんを連れて神社に向かった。

辺りは既に薄暗くなっており、露天商の明かりと人混みがより一層気持を高ぶらせた。

それはコナンくんも同じで、いつも僕の隣を歩いているのに今日は僕の手を引いて歩いていた。

はしゃいでいるコナンくんは新鮮でとても可愛らしく僕の目に映った。

コナンくんは初めにかき氷のお店の前で立ち止まった。

「何味にする?」と尋ねると、コナンくんはブルーハワイを指さして教えてくれた。

かき氷を手に持ったコナンくんは歩きながら食べていて、顔を隠すことなどすっかり忘れているようだった。

だから顔を見ないようにコナンくんの隣を歩いた。

すれ違う人混みから守るように僕はコナンくんの肩を抱いて歩いた。

それからコナンくんに連れられてたこ焼き、焼きそば、バナナチョコを買った。

さすがに歩いて食べるのは難しそうなので人気のない場所に移動して、2人で分け合ってそれらを食べた。

ピュ~~~

ドドドドドドッ――

突然、夜空に花火が打ち上がり、体全体で感じる轟音が響き渡った。

「きっ‥きれ…い…」

花火の音で微かにしか聞こえなかったけど、コナンくんは確かにそう言った。

可愛らしい女の子の声だった。

「ホントにキレイだね」

しばらくの間、夜空に打ち上がる花火を静かに見ていると、コナンくんは僕の手を握り肩に寄り添ってきた。

あまりの突然の出来事に、僕はどうしたらいいかわからず何も出来ないでいた。

抱きしめたい。

そう思った。

でも、僕は彼女のことが好きでこれからも彼女のことを変わらず好きであり続ける。

わかっている。

自分の気持に偽りはないということは…。

それでも僕は今隣にいるコナンくんに恋をしている。

「僕は…君のことが…」

「・・・・・」

コナンくんは僕を真っ直ぐに見つめ、僕のその言葉の続きに耳を傾けていた。
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