パパLOVE

卯月青澄

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公園で一息ついたあと駅まで一緒に歩いて、駅の改札前で別れた。

その際に、コナンくんように買ったお菓子をお土産に手渡した。

すごく驚いていたし、遠慮していたけど無理矢理に手渡して帰らせた。


最終公演が終わり、翌日から次の舞台の練習が始まった。

午前10時から始まり、夕方の17時くらいまで練習があり、終わるとクタクタになっていた。

それでも練習は楽しかったし、舞台の公開が始まるのを考えただけで胸が弾んだ。

それに練習が終わったあと、毎日ではないけどコナンくんが外で待っていてくれることがあって、それが楽しみになっていた。

コナンくんがいる時は、2人で色んなお店に立ち寄った。

テレビやネットで話題になっているお店に連れて行った。

スイーツも食べたし、たこ焼き、ハットグ、たい焼きなど様々な物を食べた。

ここで1つだけ気をつけなければならないことがある。

コナンくんが飲食をしている時は、決して顔を見ないこと。

コナンくんは顔を見られることに、すごく抵抗があるようで、決して僕には素顔を見せようとしないからだ。

きっと何かコンプレックスがあるのだろう。

僕にだってそういうものはある。

だから気持がわからないでもない。

そういうところを含めてコナンくんを愛しいと思った。

そして知らぬ間に、僕の中でコナンくんは特別な存在になっていたし、彼女を重ねていた部分もあった。

だからと言って、コナンくんを彼女の代わりにしている訳ではない。

どちらも大切な存在でどちらもかけがえのない人であるのは間違いない。

だからコナンくんと一緒にいる時でさえも彼女のことは一時も忘れたことはない。

いつも考えている。

だから訪れた場所や食べた物を写真に撮って彼女にいつも送っていた。

彼女はそれらを見て、【私も食べたい】【私も行きたい】とメールが返ってきた。

だから僕も【是非、今度ご一緒に】と返した。

そんなこと絶対にあり得ないけど…。

また彼女は【誰と食べに行ってるんですか?】【誰と一緒ですか?】と尋ねてきた。

もちろんコナンくんと一緒だなんて言えるはずもなく、【仲の良い友達だよ】と嘘の返信をした。

申し訳ないと思った。

それにいつまでNを演じ続ければいいんだろうと考えるようにもなっていた。

Nでいることがツラく苦しくなっていた。

Nでい続けられる自信がなくなっていた。
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