パパLOVE

卯月青澄

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何でも買ってあげるから好きなものをカゴに入れていいよと言ったけど、コナンくんは遠慮して何も手にしなかった。

だから、何が食べたい?何が飲みたい?と質問をしながら買い物をした。

また、女の子が好きなお菓子を考えた。

彼女の顔が目に浮かんだ。

彼女はメールでポテトチップスのコンソメ味が好きと言っていたのを思い出した。

それと、たけのこの里とトッポとグミが好きだとも言っていた。

彼女の好きな物だけど、僕はそれをカゴの中に入れた。

きっと女の子なら好きなはずだと思ったから。

そしてコンビニを出たあと、近くの公園に移動してベンチに座った。

コナンくんが買った物と言えば水くらいな物だった。

だから僕が色々とチョイスして買った。

「これフラッペって言うんだけど飲んだことある?」

僕の質問にコナンくんは首を振って答えた。

「チョコミント味とキャラメル味のどっちがいい?」

コナンくんは申し訳なさそうにキャラメル味を指さした。

僕はキャラメル味のフラッペをストローでよくかき混ぜてからコナンくんに手渡した。

コナンくんは、うしろを向いてマスクを下ろすと飲んだことのないフラッペを恐る恐るストローで吸い込んでいた。

でも直ぐにマスクを上げて僕を見ると目をキラキラと輝かせていた。

こんな純粋でキレイな目を見るのは、彼女以来だった。

何だか不思議だけど、コナンくんと彼女を重ね始めている自分がいた。

それからコナンくんはものすごいスピードでフラッペを飲み干したあと、頭をおさえて顔をしかめているのがマスク越しでもわかった。

僕はコナンくんの背中をさり気なくさすってあげた。

次に僕も自分のフラッペを飲み始めた。

しばらくして隣から視線を感じたので横を向くとコナンくんと目が合った。

ではなくコナンくんは僕のフラッペを見ていた。

「飲みます?」

コナンくんは首を小さく振っていたけど、僕はフラッペを手渡して飲むように促した。

すると意外にも素直にそれを飲み始めた。

コナンくんは1度だけ僕を見つめたあと、再びうしろに振り返って飲み始めた。

しばらくしたあと、コナンくんは満足したのかそれを僕に返してきた。

2/3はなくなっていた。

僕が飲んだ分を差し引いたとしても半分以上は飲んだようだった。

僕は残りのフラッペを飲もうとストローを口でくわえた。

コナンくんはきっと気にもとめていないだろうけど、これって関節キッスなんだよな。

飲みながらコナンくんを見てみると、何事もなかったかのように水を飲んでいた。

今どき、関節キッスを気にするのって僕ぐらいなもんだよな。
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