パパLOVE

卯月青澄

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西島彰

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日に日に彼女への想いが大きくなっていくのを感じる。

いつも何をしていても彼女のことばかり考えてしまう。

通学途中の電車の中も、授業中も、食事をしている時も、お風呂に入っている時も、夢の中でさえも彼女のことばかり考えてしまう。

彼女を見ていたい。

声が聴きたい。

彼女の香りを近くで嗅いでみたい。

彼女に触れてみたい。

彼女を抱きしめたい。

彼女とキスがしたい。

そんなことばかりが頭の中をグルグルと回っている。

いつもどんな時も彼女を目で追っている自分がいた。

いつしか僕の1日の9割は彼女で溢れていた。

彼女をもっと近くで見たくて、話したくて、そのタイミングというかキッカケを考えた。

どうしたらいいかわからなかった。

何をすればいいか思いもつかなかった。

手紙ならいくらでも言葉が次々と浮かんで書けるのに、いざ本人を目の前にしてしまうと体が固まり言葉が出てこない。

自分で自分が情けなかった。


今日も朝一番で教室にやって来ていた。

あれ以降、彼女の靴(僕が用意した靴)に砂が詰められることはなくなった。

彼女の机に落書きがされることもなくなった。

それでも僕は飯田くんに頼んで放課後に彼女の上履きを秘密の場所に隠してもらい、僕が用意した上履きを彼女の下駄箱に入れてもらった。

体操着も毎日持ち帰り、翌日洗濯された体操着を彼女の机の横のフックに引っ掛けた。

きっとこんなことをしなくても、彼女への嫌がらせはなくなった訳だから必要ないだろう。

それでも僕は彼女のために何かしてあげたくて、変わらずに続けていた。

でも、これはきっと僕の自己満足に過ぎなくて彼女にとってはいい迷惑なのかもしれない。

そうしていつものように彼女の机の中を覗くと僕への手紙が入っていた。

まだ教室には誰も来てなかったので、自分の席に座って彼女の手紙を読み始めた。
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