パパLOVE

卯月青澄

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そして今日も、職場のファミレスで夕飯を食べたあと公園にやって来た。

昔もこうしてママに公園に連れて来てもらって、沢山遊んだのを思い出した。

やっぱり懐かしいな。

そう言えば、かすかな記憶だけど私と一緒に遊んでいた子がいたような気がした。

それが誰なのかはわからない。

でも、その子は間違いなく私の隣にいつもいて、一緒に笑って遊んでいた。

「ねぇママ、私が小さい頃、いつも一緒に遊んでいた子がいたよね?」

ベンチに座り、先程コンビニで買ったアイスを食べながらママに聞いてみた。

「いたかもしれないわね」

「何て子だっけ?憶えてない?」

「海斗くん」

「かいとくん…」

「いつも一緒にいたわね。本当に仲が良かった」

「そうなんだ。全然憶えてないや」

「写真とか残ってないの?」

「残ってないかもしれないわね」

「そうなんだ、残念。顔を見れば何か思い出せると思ったんだけど」

「ごめんね」

「やめてよ。何でママが謝るの」

「うぅん、ごめんね」

ママはそう言うと、ベンチから立ち上がり、座る私を優しく抱きしめてきた。

「どうしたの?」

「どうもしないよ。ただ、抱きしめたくなったの。大好きで大切な私の娘を…」

「うん。私だってママが世界で一番大好きだよ」

私はそう言って、私を抱きしめるママを強く抱きしめ返した。

「ママ、ずっと一緒にいてね。長生きしてね。絶対に死なないでね」

「・・・・・。当たり前でしょ。ママは死なない。香澄を残して絶対に死なないから」

「約束だよ」

「約束する」

ママが死ぬ訳ないのに、この時は何故かそんな約束を交わしていた。


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