44 / 404
44
しおりを挟む
「この子は?」
「娘なんです」
「おじさんは、佐藤って言います。お母さんに似て可愛い顔をしてるね」
おじさんは私の頭を撫でながらそう言った。
ちょっとウザいけど、褒められるのは悪くないかな。
「パパの娘の香澄です」
「娘さんか…じゃあ一緒に暮らしてるのか?」
「いや、別に暮らしてる」
「なら誰と?」
このおじさんは何を聞いてるんだ。
パパと暮らしてないんだから、ママと暮らしてるに決まってるでしょ。
「佐藤くん、その話は前にも言ったじゃないか」
「あっ! そっ‥そうだった。前に聞いてた。わりいわりい」
変な空気が流れている、そんな感じがした。
「そう言えば、中学の時の同級生の岩谷だけど、つい最近結婚したんだってさ」
「そうなの?」
「残念だったな。あの頃は岩谷が男子のマドンナ的な存在だったよなぁ」
「そうだったね」
岩谷って、パパが好きだった人じゃん。
結婚したんだ。
パパの反応が見たくて、一瞬たりとも目を離さないように凝視した。
でも、私が期待しているようなパパの反応は表情からは見てとれなかった。
「今だから言っちまうけど、岩谷の好きな奴ってお前だったんだぞ」
「・・・・・」
「周りの連中はみんな知ってたんだけど、悔しがって誰も西島に教えなかったんだ」
「はぁ? それってヒドくないですか?」
パパが好きだった岩谷さんのことは好きにはなれないけど、卑怯なことをするヤツはもっと好きじゃない。
「娘なんです」
「おじさんは、佐藤って言います。お母さんに似て可愛い顔をしてるね」
おじさんは私の頭を撫でながらそう言った。
ちょっとウザいけど、褒められるのは悪くないかな。
「パパの娘の香澄です」
「娘さんか…じゃあ一緒に暮らしてるのか?」
「いや、別に暮らしてる」
「なら誰と?」
このおじさんは何を聞いてるんだ。
パパと暮らしてないんだから、ママと暮らしてるに決まってるでしょ。
「佐藤くん、その話は前にも言ったじゃないか」
「あっ! そっ‥そうだった。前に聞いてた。わりいわりい」
変な空気が流れている、そんな感じがした。
「そう言えば、中学の時の同級生の岩谷だけど、つい最近結婚したんだってさ」
「そうなの?」
「残念だったな。あの頃は岩谷が男子のマドンナ的な存在だったよなぁ」
「そうだったね」
岩谷って、パパが好きだった人じゃん。
結婚したんだ。
パパの反応が見たくて、一瞬たりとも目を離さないように凝視した。
でも、私が期待しているようなパパの反応は表情からは見てとれなかった。
「今だから言っちまうけど、岩谷の好きな奴ってお前だったんだぞ」
「・・・・・」
「周りの連中はみんな知ってたんだけど、悔しがって誰も西島に教えなかったんだ」
「はぁ? それってヒドくないですか?」
パパが好きだった岩谷さんのことは好きにはなれないけど、卑怯なことをするヤツはもっと好きじゃない。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる