パパLOVE

卯月青澄

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そして、入り口の扉が開き、案内をしようと入り口に向かうとそこにはパパが立っていた。

「パパ♡」

私はパパの顔が見れたことに嬉しくなり、仕事中であることを忘れてパパに抱きついていた。

「香澄、お疲れさま」

「うん、パパも仕事お疲れさま」

「席を案内してもらおうかな」

「うん」

それから私はパパを窓際の4人用の席に案内した。

「何か飲む?」

「せっかくだから、ビールをもらおうかな」

「わかった」

「仕事終わったら夕食でも一緒にっ‥」

「食べる! 食べるよっ」

パパの言葉を待たずに返事をした。

だってパパと一緒にいたかったから。

「じゃあ、お酒でも飲んで待ってるよ」

「は~い」

パパは今日のように仕事帰りに私のバイト先のファミレスに寄ってくれる。

そして私のバイトが終わってから一緒に夕食を食べてくれる。

数週間前の私がこの状況を予想できたであろうか?

もちろん出来ていなかったし、想像すらしていなかった。

私の人生でこんな幸せなことがあるなんて信じられなかった。

だから、パパが店に来てくれると俄然やる気が出る。

私のトップギアは2人分の仕事を不思議とこなすことが出来る。

出来るなら最初からやりなさいと星来先輩から言われた。

でもそれは無理。

私のトップギアはパパがいないと入らない。

ホールから厨房に入って行くと生ビールの中ジョッキが用意されていた。

伝票を見るとパパのビールだとわかったので、それをお盆に乗せてパパの席に向かった。

ピロ~ン♪

お客様が入店のチャイムが鳴った。

入り口には私が一番近かったので、ビールを持ったままお客のもとに向かった。
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