記憶屋2

卯月青澄

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いじめられっ子

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『もしもし…』

『佐藤彩さんだよね?』

若い男の声だった。

『はい…』

『今から外に出てこられるかな?』

『誰ですか?』

『怪しい者じゃないよ。君に危害を加えるつもりもない』

『だったら何の用ですか?』

『二階堂凛、知ってるよね?』

『はい』

『君をいじめてた主犯格の人間だ。捕まえて身柄は俺たちの手の中にある。コイツは本当に悪いヤツなんだ。これから少し痛い目に合わせてやろうと思ってる』
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