記憶屋2

卯月青澄

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生徒会長

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私は知らず知らずのうちに、彼女に対する気持ちの高鳴りを抑えられなくなっていた。

「佐藤さん、あのさ…」

「はい…」

「あの…」

「はい…」

「いや、何でもない…」

「そうですか…」

言えなかった。

もし私が彼女に気持ちを伝えた場合、彼女は私の告白に対しNOとは言えないんじゃないだろうか?

私は生徒会長として、生徒会長の役目として彼女のいじめに向き合い対処してきた。

でも、彼女は少なくとも私に恩義を感じている。

その相手に対して告白を断る事はできないんじゃないか?

何だか弱みにつけこむようで気が引けてしまった。
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