メルドリアスの遊戯世界 ～異世界転生ハーレムキャラバン～ 【健全版】

冒険者編

第70話 VSモンスター・スタンピード B

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　防衛拠点の戦闘。
　序盤は、こちらの有利に進んでいる。
　
　俺の先制攻撃で、敵の大半は燃やし尽くせた。
　残りも炎や熱波で、何らかのダメージを負っている。

　だが、魔物は生命力が強く、人を食い殺そうとする執念は凄まじい。
　油断して舐めてかかると、足をすくわれてしまうだろう。



　噛みつきバッタの生き残りは、およそ百匹。

　俺の魔法の炎が消え去り、辺りに静寂が訪れる。
　生存した噛みつきバッタは、再び群れを成して人間のいる拠点を目指す。

　
　押し寄せる噛みつきバッタの群れの中央に、アカネルのファイアーボールがさく裂した。ファイアーボールは軌道の直線上にいた四匹を炎の熱で溶かして進み、ターゲットに着弾すると周囲に燃え広がる。

　ターゲットの一匹を焼き尽くし、周囲の数匹にダメージを与える。



　魔法スキルは強力だが、リキャストタイムがある。
　この場面では温存しておくよりも、初手で使った方がいいだろう。

　魔物の群れは──
　仲間が焼き殺されようが、構わずに前進を続ける。

　

　アカネルとモミジリとイルギットが、拠点の中央から打って出た。外周と内周の間で戦闘を開始する。
　全員で籠るよりも、前衛で敵を受け持ち、数を減らそうという判断だ。
　
　壁を上手く使って、三人で敵に後ろを取られない様に立ち回る。
　拠点中央に入り込んだ敵は、トールルが盾を押し付けて突進して、壁と挟んで圧死させる。
　パワーのあるドワーフならではの攻撃だ。

　──頑丈な昆虫タイプの魔物も押し潰せる。
　



　スピードと身のこなしの速いリリーシアは、遊撃要因として前衛の撃ち漏らしをカバーして、敵を削っていく。
　ラズとリズ、ウル助とウル坊も遊撃要員だ。
　拠点の内と外で臨機応変に、敵の迎撃に当たる。


　噛みつきバッタは跳躍力があり数も多い、砦の四方から内部に侵入しだした。
　物見櫓の下で、櫓を護るのは女戦士のミランダと、秘書のレミアナ。

　レミアナの戦闘能力は低いので、ミランダの後ろの守りに専念する。
　攻撃力の高いミランダが、戦闘不能になる事態を避けることを優先する。。


　櫓の上ではサリシア、レイレル、ナーズとリコリンが、弓を射って敵を攻撃する。
　レイレル以外は敵に中々矢を当てられていないが、それでも牽制にはなる。


　物見櫓に敵が取り付きだした。

　弓を射るのはレイレル一人に任せて、他の三人は弓を置き、短剣と盾に切り替えて、敵を迎撃する。敵の噛みつき攻撃を盾で防ぎ、手の空いている者が横から短剣で敵を抉る。

　レイレルを守りながら、防戦を続ける。





　アカネルのファイアーボールが再び炸裂して、物見櫓に取りついていた噛みつきバッタが、三匹同時に焼け焦げて死んだ。

　最初のスキル使用から、十分が経過したようだ。


　百匹いた敵の数は、残り九体まで減っている。

　遊撃部隊に余裕が出来て、生き残りの敵を個別に撃破していく。
　戦いの趨勢は決した。

　敵の数に押されそうになる危険な時間帯もあったが、俺のハーレムパーティは敵を殲滅して、拠点の防衛に成功した。