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農場奴隷編
第18話 ゴブリン小隊 A
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今日は綺麗に満月が出ていて、夜でも比較的明るい。
俺は農場の東の平原へと、狩りに来ている。
モンスターのドロップ装備狙いなので、第二領域まで行く予定だ。
出発地点でいきなりモンスターを発見。
俺は前方にいたコボルトを、弓で射抜いた。
当たり所がいいと、弓でも一撃で倒せる。
まあこの辺にいる魔物は弱いから、というのもある。
回収した魔石の魔石値は8だった。
この辺でも最弱の部類だが、弓の練習の的としては丁度いい。
俺はコボルトに刺さっていた矢を回収して状態を確かめる。
使えそうならそのまま再利用するし、矢じりが潰れているだけなら錬成で形を変化させて元に戻せば使用可能になる。
矢は消耗品なうえに、現状では補充が効かない。
回収できるものは、回収して使用している。
「またドロップしてくれると、いいんだけどな──」
弓は初めて使った時から、すでに実戦で使える腕前だった。
さらに練習して、『弓使い』のレベルを上げようかと思ったが──
最近は夜に用事が増えた。
弓の修練は、実戦と兼ねればいいだろう。
週一のペースで、アカネルかモミジリの寝床に行って、夜這いを仕掛けている。
この世界に転生して、目標だった女をようやく手に入れたのだ。
戦闘だけではなく、そちらも楽しみたい。
とはいえ、現状で子供を作る余裕はない。
理性が働いて最後の一線は越えないが──
満足は出来ている。
夜の用事も疎かには出来ないので、弓は実戦で経験を積んでいくことにした。
広域探知を使い、魔物の集団を探す。
装備目当てで、優先してゴブリンを狩りたい。
ここから北東に一キロの地点に五匹の魔物の集団がいるのを見つけた。
ゴブリンの群れだ。
俺は魔物の集団に向かって移動を開始した。
敵の集団まで三百メートルのところまで来た。
そこで弓を装備して、木の陰に隠れて様子を見ることにした。
魔力で視力を強化して敵の戦力を確認する。
ゴブリンは先頭の奴が松明を持って、隊列を組んで移動している。
先頭で松明を掲げて盾を持った奴が一匹、剣を持った奴が二匹、槍を持った奴が一匹、最後尾に弓を持った奴が一匹。
ここから三百メートルなら、山なりに飛ばせば矢はギリギリ届く。
松明の明かりを目印に、俺は矢を連続して射っていく。
隠密結界は使わない。
弓を射るたびに破れてしまうので、その度に張り直すのはナンセンスだ。
俺の射った矢のいくつかは、敵に刺さった手応えはあった。
しかしそれで倒せるほどの致命傷は、与えられていない。
ゴブリンたちは攻撃者に気付いて、こちらに向かって走ってきた。
俺はスラ太郎にこの場に留まるように命じてから、隠密結界を張りその場から左方向へと走って移動する。
二十メートル程移動してから、腹ばいになって地面に伏せる。
その姿勢のまま、弓と矢に闘気を込めて敵に攻撃する。
狙ったのは槍を持ったゴブリン。
俺の放った闘気を込めた矢は、先制攻撃の矢とは段違いの威力になっている。
ヒュゥオッ、と風を切り裂いてまっすぐに進み、槍を持ったゴブリンの頭部を吹き飛ばす。続けて二発目の矢を、盾を持ったゴブリンに向かって放った。
ゴブリンは革の盾を構えて身を守っていたが、俺の矢はその盾を貫いてゴブリンの身体に突き刺さる。
一撃で絶命させることは出来なかったが、致命傷を与えることは出来た。
残るゴブリンは剣装備のゴブリン・ウォーリア2匹と、弓装備のゴブリン・アーチャー一匹。
俺は農場の東の平原へと、狩りに来ている。
モンスターのドロップ装備狙いなので、第二領域まで行く予定だ。
出発地点でいきなりモンスターを発見。
俺は前方にいたコボルトを、弓で射抜いた。
当たり所がいいと、弓でも一撃で倒せる。
まあこの辺にいる魔物は弱いから、というのもある。
回収した魔石の魔石値は8だった。
この辺でも最弱の部類だが、弓の練習の的としては丁度いい。
俺はコボルトに刺さっていた矢を回収して状態を確かめる。
使えそうならそのまま再利用するし、矢じりが潰れているだけなら錬成で形を変化させて元に戻せば使用可能になる。
矢は消耗品なうえに、現状では補充が効かない。
回収できるものは、回収して使用している。
「またドロップしてくれると、いいんだけどな──」
弓は初めて使った時から、すでに実戦で使える腕前だった。
さらに練習して、『弓使い』のレベルを上げようかと思ったが──
最近は夜に用事が増えた。
弓の修練は、実戦と兼ねればいいだろう。
週一のペースで、アカネルかモミジリの寝床に行って、夜這いを仕掛けている。
この世界に転生して、目標だった女をようやく手に入れたのだ。
戦闘だけではなく、そちらも楽しみたい。
とはいえ、現状で子供を作る余裕はない。
理性が働いて最後の一線は越えないが──
満足は出来ている。
夜の用事も疎かには出来ないので、弓は実戦で経験を積んでいくことにした。
広域探知を使い、魔物の集団を探す。
装備目当てで、優先してゴブリンを狩りたい。
ここから北東に一キロの地点に五匹の魔物の集団がいるのを見つけた。
ゴブリンの群れだ。
俺は魔物の集団に向かって移動を開始した。
敵の集団まで三百メートルのところまで来た。
そこで弓を装備して、木の陰に隠れて様子を見ることにした。
魔力で視力を強化して敵の戦力を確認する。
ゴブリンは先頭の奴が松明を持って、隊列を組んで移動している。
先頭で松明を掲げて盾を持った奴が一匹、剣を持った奴が二匹、槍を持った奴が一匹、最後尾に弓を持った奴が一匹。
ここから三百メートルなら、山なりに飛ばせば矢はギリギリ届く。
松明の明かりを目印に、俺は矢を連続して射っていく。
隠密結界は使わない。
弓を射るたびに破れてしまうので、その度に張り直すのはナンセンスだ。
俺の射った矢のいくつかは、敵に刺さった手応えはあった。
しかしそれで倒せるほどの致命傷は、与えられていない。
ゴブリンたちは攻撃者に気付いて、こちらに向かって走ってきた。
俺はスラ太郎にこの場に留まるように命じてから、隠密結界を張りその場から左方向へと走って移動する。
二十メートル程移動してから、腹ばいになって地面に伏せる。
その姿勢のまま、弓と矢に闘気を込めて敵に攻撃する。
狙ったのは槍を持ったゴブリン。
俺の放った闘気を込めた矢は、先制攻撃の矢とは段違いの威力になっている。
ヒュゥオッ、と風を切り裂いてまっすぐに進み、槍を持ったゴブリンの頭部を吹き飛ばす。続けて二発目の矢を、盾を持ったゴブリンに向かって放った。
ゴブリンは革の盾を構えて身を守っていたが、俺の矢はその盾を貫いてゴブリンの身体に突き刺さる。
一撃で絶命させることは出来なかったが、致命傷を与えることは出来た。
残るゴブリンは剣装備のゴブリン・ウォーリア2匹と、弓装備のゴブリン・アーチャー一匹。
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