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トラブル
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測定した日から1週間が経ち、俺の生活はガラリと変化した。
「カイラ様、魔力無しなんですって」
「この国では魔力無しって人権とかないんじゃなかった?」
「旦那様はいつまであの子を置いておくのかしら?」
使用人達の話が聞こえて来たが、気にせず前を通った。
「カ、カイラ様!?あまり部屋から出るなと旦那様から言いつけられてるのでわ?」
慌てる使用人。最初から聞こえるように言ってたくせに。
「別にいいでしょ家の中くらい。それより、ニアは来てる?」
「ニア様でしたらお昼頃に到着すると聞いております」
「そっか、着いたら呼びに来て」
監禁されてるとはいえ、家の中なら多少の自由はきく。ただ、今まで普通に接してくれていた人たちは、別の生き物を見るような目で俺を見てくるようになった。
「魔力が無いだけで随分な扱いだよなー。なーコンー?」
初めて召喚した使い魔なのだからコンと名前をつけた。
「ニアまだかな、コンの事聞きたいのに」
魔力が無いのに消えないコンの事を彼女なら何か知っていると思った。
「カイラ様、ニア様が到着なされました。」
「今行くよー」
彼女とはコンを召喚して以来初めて会う。
「今日はどうしました?それよりどうでした魔力量?」
まだニアには何も伝えて無い、俺は正直に全て話した。
「そうですか、魔力が消滅したと....それにその子」
「ニアは僕のこと、不気味に思わないの?」
「不気味には思いませんよ、突然変異の事は私も聞いた事がありましたし。ですが....」
ニアの視線はコンに向けられた。
「魔力が無いのに残り続ける使い魔は聞いた事がありませんね」
じゃあこの子は一体?
「使い魔がいるのでしたら、アース様達と同じ学校に行かれては?そこならこの子について何かわかるかも」
「行きたいけど父様が許してくれるかどうか」
「なら私が聞いてみます!少しお待ちを!」
ニアは部屋を出て父の元へ向かった。気になったので様子を見に行くと怪我をしたニアがいた。
「あはは、家庭教師如きが口を出すなって怒られちゃいました」
「父様がこれを?」
「私が悪いんです、立場をわきまえず行動したから」
怪我をしたニアを見て流石に頭に来た。
「父様のとこに行って来ます」
「私は大丈夫ですから、この怪我だって私が悪いから」
「どうしたの?その怪我!」
母が騒ぎを聞きつけやって来た。
「奥様!?少し転んだだけです」
「違うよ、父様がやったんだ」
ニアが怪我をした経緯を母に話した。
「あの人、まだカイラのことを....分かったわ、カイラついて来なさい」
ニアの手当てをしてから、俺と母は父の元に向かった。
「あなたどう言う事!ニアにあんなことしておいて!」
「あいつがふざけたことを言い出すのが悪い!カイラを学校に通わせろなど言いおって!」
言い返してやろうと思ったが、俺が口を挟めばややこしくなるのでやめておいた。
「大体、魔力が無いカイラを学校に通わしたら我が家の恥を周りに知らせてるようなものではないか!」
「恥?アース達がいるのに?カイラ1人で落ちる評価なら、最初から無いのと一緒じゃない!」
「父様、僕も兄様達がいる学校に行きたいです。絶対上手くしますので!」
「お前がか?魔力のないお前がアース達と同じところにか?無理に決まってる!そんなに行きたいなら、俺に勝て、勝てたら通わしてやる。魔力無しのお前には無理だと思うがな」
「分かりました、勝てばよろしいのですよね?」
「ふん、威勢だけはいいものだな。魔力のないお前とそこの狐で俺に勝てるとでも思っているのか?」
「はい、勝ちます」
「ここまで愚かだとはな。ならばお前が負ければ今後俺の言うこは黙って従ってもらう。もちろん全てだ!」
「あなた、それはいくらなんでも!」
「お前は黙っていなさい!カイラ中庭に移動しなさい」
もちろん父に勝てる自信はない。だが、俺とコン、魔力無しのイレギュラーに全ての望みをかけ、勝負に出た。
「カイラ様、魔力無しなんですって」
「この国では魔力無しって人権とかないんじゃなかった?」
「旦那様はいつまであの子を置いておくのかしら?」
使用人達の話が聞こえて来たが、気にせず前を通った。
「カ、カイラ様!?あまり部屋から出るなと旦那様から言いつけられてるのでわ?」
慌てる使用人。最初から聞こえるように言ってたくせに。
「別にいいでしょ家の中くらい。それより、ニアは来てる?」
「ニア様でしたらお昼頃に到着すると聞いております」
「そっか、着いたら呼びに来て」
監禁されてるとはいえ、家の中なら多少の自由はきく。ただ、今まで普通に接してくれていた人たちは、別の生き物を見るような目で俺を見てくるようになった。
「魔力が無いだけで随分な扱いだよなー。なーコンー?」
初めて召喚した使い魔なのだからコンと名前をつけた。
「ニアまだかな、コンの事聞きたいのに」
魔力が無いのに消えないコンの事を彼女なら何か知っていると思った。
「カイラ様、ニア様が到着なされました。」
「今行くよー」
彼女とはコンを召喚して以来初めて会う。
「今日はどうしました?それよりどうでした魔力量?」
まだニアには何も伝えて無い、俺は正直に全て話した。
「そうですか、魔力が消滅したと....それにその子」
「ニアは僕のこと、不気味に思わないの?」
「不気味には思いませんよ、突然変異の事は私も聞いた事がありましたし。ですが....」
ニアの視線はコンに向けられた。
「魔力が無いのに残り続ける使い魔は聞いた事がありませんね」
じゃあこの子は一体?
「使い魔がいるのでしたら、アース様達と同じ学校に行かれては?そこならこの子について何かわかるかも」
「行きたいけど父様が許してくれるかどうか」
「なら私が聞いてみます!少しお待ちを!」
ニアは部屋を出て父の元へ向かった。気になったので様子を見に行くと怪我をしたニアがいた。
「あはは、家庭教師如きが口を出すなって怒られちゃいました」
「父様がこれを?」
「私が悪いんです、立場をわきまえず行動したから」
怪我をしたニアを見て流石に頭に来た。
「父様のとこに行って来ます」
「私は大丈夫ですから、この怪我だって私が悪いから」
「どうしたの?その怪我!」
母が騒ぎを聞きつけやって来た。
「奥様!?少し転んだだけです」
「違うよ、父様がやったんだ」
ニアが怪我をした経緯を母に話した。
「あの人、まだカイラのことを....分かったわ、カイラついて来なさい」
ニアの手当てをしてから、俺と母は父の元に向かった。
「あなたどう言う事!ニアにあんなことしておいて!」
「あいつがふざけたことを言い出すのが悪い!カイラを学校に通わせろなど言いおって!」
言い返してやろうと思ったが、俺が口を挟めばややこしくなるのでやめておいた。
「大体、魔力が無いカイラを学校に通わしたら我が家の恥を周りに知らせてるようなものではないか!」
「恥?アース達がいるのに?カイラ1人で落ちる評価なら、最初から無いのと一緒じゃない!」
「父様、僕も兄様達がいる学校に行きたいです。絶対上手くしますので!」
「お前がか?魔力のないお前がアース達と同じところにか?無理に決まってる!そんなに行きたいなら、俺に勝て、勝てたら通わしてやる。魔力無しのお前には無理だと思うがな」
「分かりました、勝てばよろしいのですよね?」
「ふん、威勢だけはいいものだな。魔力のないお前とそこの狐で俺に勝てるとでも思っているのか?」
「はい、勝ちます」
「ここまで愚かだとはな。ならばお前が負ければ今後俺の言うこは黙って従ってもらう。もちろん全てだ!」
「あなた、それはいくらなんでも!」
「お前は黙っていなさい!カイラ中庭に移動しなさい」
もちろん父に勝てる自信はない。だが、俺とコン、魔力無しのイレギュラーに全ての望みをかけ、勝負に出た。
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